学生サポート
グループ活動がうまくいかずに苦しんでいる学生がいたら・・・
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グループでの活動が重要となるゼミの実地調査で、A君は本人なりに参加の意欲はあるものの、他者の考えに理解や共感を示すことが不得手なため、周りとうまくいかず苦しんでいるようです。何か手助けできることはあるでしょうか?
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グループ活動は苦手、という学生は少なからずいるものです。まずはA君の話をじっくり聴きましょう。A君が何に困っているのか具体的に聴くと良いでしょう。「他のメンバーのどのような話がわからないのか」「何回か聞けば理解できるのか」「話のレベルについて行けないのか」、または「自分の思うことをうまく話せないのか」「苦手な人がいるのか」など、いろいろな方向から聴くと良いと思います。本人もはっきりしていない場合もあるので、根気強く聴いていく必要があるかもしれません。
最近の学生は、自分がたくさん話さないといけないと思いこんでいる人も多いので、もしそういう発言があったら、「話すことよりきちんと聞くことが大切だ」などのアドバイスをしてみてはどうでしょうか。
話を聴いているうちに、A君から、周囲への不満や攻撃的な言葉が出てくることもあるかもしれませんが、その際も、まずは無条件で話を聴く、A君にも周囲にも加担せず客観的に聴く、ということに努めてください。「A君の言っていることはわかるよ」「B君はこう言っているよ」ということではなく、「A君はそう感じたんだね」というとらえ方がいいでしょう。そのような会話を続けている中で、本人から内省の言葉が出てくることも期待したいと思います。
もし、やりとりがかみ合わず、A君の話が一方的で、発達障害などの懸念を感じた場合には「今の気分が続くと勉学や学生生活に支障が出て困るだろうから、学生相談室に行って一度アドバイスを聞いてみたらどうだろう」「心理カウンセラーなどの専門家もいるし、コミュニケーションについての相談もできるよ」と勧めてみてください。後込みしているようならば「一緒に行こう」と促してみても良いかもしれません。