社会・地域貢献

知の回廊とは

『知の回廊』は、「中央大学近隣にお住まいの方に、大学を少しでも理解してほしい」、「大学教員がどんなことに興味を持ち、研究しているかを知っていただきたい」、そして「これをきっかけに少しでも地域社会へ貢献をしていきたい」、さらに「大学の教職員自身にも映像メディアへの対応を真剣に考えて欲しい」という意図から、日本で初めて大学とケーブルテレビ局 ジェイコム八王子(現・J:COM)が共同で番組を制作し、大学の知的財産を教養番組という形で、既存の「見るだけのテレビ」から「学びの宝箱」へと進化させた、これまでのテレビの枠を越えた放送番組です。

本番組は2001年度の番組制作当初から全国各地のケーブルテレビで放送しており、放送地域は八王子市、多摩市、立川市、稲城市、日野市などといった近隣地域を中心に、全国30社以上のケーブルテレビ局に及び、600万を超える世帯で視聴可能となっています。また、YouTubeによるインターネット配信も行われています。

さらに本番組は、早い時期から双方向性を取り入れており、視聴者と大学をインタラクティブに結ぶ、地域に貢献する新しい形として様々な取り組みを行っています。近年ではTwitterやFacebookをはじめとしたSNSを活用しながら、番組制作秘話や教員・番組情報を定期的に配信し、視聴メディアの変遷に対応しています。
番組名となった『知の回廊』は、この企画実現のリーダーとなった総合政策学部教授(当時)の河野光雄の命名ですが、『知の回廊』には、大学発の「知識」が多くの人々を通して、再び「知恵」となって戻ってきてほしいとの願いが込められています。

『知の回廊』は放送開始より全国各地で活躍するOB・OGはもちろんのこと、これから大学受験を考えている高校生、社会に出た後も大学の授業を受けてみたいと思っているサラリーマンや主婦、リタイア後も向学心旺盛な方などを対象に、地域や世代を超え、多くの方々に視聴されており、その結果、『知の回廊』は、狭い地域から広い地域へ、さらに世界へもアピールできる環境を実現しています。
また、テレビ番組を制作することは、今まで大学の中になかった新たな教育・研究手法への挑戦でもあり、番組制作に関わった教員の経験は、新たなメディアを利用した授業や研究にもつながり、次の時代の大学のあり方に大きく影響するものとして期待しています。

「映像と研究」、「映像と教育」そして「映像とインターネットの融合」。
これらから生まれるいろいろな事象を常に意識しながら、より優れた番組を制作・提供することが大学の新たな「社会貢献」の形であると考えており、今後もワールドワイドな規模を維持する教養番組として、さらに多くの人に「楽しく、そして納得できる」コンテンツを提供できるよう努めてまいります。