中央大学について

自己点検・評価活動

本学では、教育研究活動をはじめとする諸活動の改善・改革サイクルを強化するための恒常的な自己点検・評価システムを真に機能させることを目的として、 2007年度に全学的な自己点検・評価システムを構築し、その後は毎年度自己点検・評価活動を実施しています。

目的及び基本方針

本学の自己点検・評価活動は、次の3つを目的として実施します。

自己点検・評価の目的

(1)改善へのサイクル(PDCAサイクル)の強化
「目標設定→施策立案→実施→自己点検・評価→改善→目標の再設定」という自己点検・評価サイクルを強化するとともに、本学における教育研究活動等の「改善・改革」に資する「自己点検・評価」を実施することにより、本学の諸活動全般の質的向上を目指す。

(2)社会に対する明確な説明責任の履行
自己点検・評価結果を含む本学の諸活動全般に係る適確な情報発信と、認証評価及びその他の第三者評価の結果の公表等を通じて、本学の諸活動全般について社会に対する説明責任を果たすとともに、社会的信頼を高める。

(3)自己点検・評価を基盤とする内部質保証システムの構築
自己点検・評価サイクルの強化を通じ、本学における諸活動全般の質的向上に努めるのみならず、自己点検・評価の結果を大学の有する中・長期ビジョン、事業計画等と着実に連動させることで、恒常的かつ継続的な「内部質保証(Internal Quality Assurance)」システムを構築し、本学における教育研究活動をはじめとする諸活動全般が、社会から求められる水準に適合したものであることを、本学自らの責任において保証する 。

そのうえで、具体的な活動を実施するにあたっては、次の6つを基本方針とします。

自己点検・評価の基本方針

(1)自律的かつ真摯な取組みとして実施する評価
大学は公共性の高い高等教育機関であり、かつ国から補助金を受けているため、教育研究等の諸活動を不断に自己点検・評価し、継続的に発展していくことが社会から求められている。本学の実施する「自己点検・評価」活動は、教職員がその意義・目的を十分に認識・共有し、本学の教育研究活動をはじめとする諸活動全般の質的向上のために、自律的かつ真摯に取り組むものとする。
また、本学では、自己点検・評価結果の妥当性・客観性を担保する機会として認証評価を捉え、認証評価機関の設定する評価項目や基準を十分に考慮しながら、これにも十全に対応した自己点検・評価を行う。なお、認証評価以外の第三者評価についても同様に、本学が実施した自己点検・評価結果の妥当性・客観性を検証するための手段として、また本学における教育研究活動の水準の質的向上を実現するための手段として、積極的かつ主体的に活用することとする。

(2)目標と評価指標による検証に即した評価
大学における教育研究の質保証については、客観的で合理的なデータの裏付けに基づいて、その質の高さを大学自らが証明する必要がある。また、自己点検・評価には、点検・評価項目に対する目標の設定と、目標の達成状況や成果を図るための評価指標(各種データ等)の設定が欠かせない。そこで、本学は客観的な指標を用いた「根拠に基づく評価」を行うため、自己点検・評価を実施する観点(点検・評価項目)について具体的な目標を設定し、設定した目標と現状を比較することで、その目標に対する達成度についての自己点検・評価活動を行う。また、目標設定に際しては、高等教育機関として必要不可欠な要素・水準を踏まえた全学としての目標と、各組織の個性に基づいた目標を見出すこととする。
なお、評価指標とは、目標に対する当該事項の現状・成果等がどこまで達成できたかどうかを測定するものであり、数値情報のみならず、満足度調査やモニター調査による意見など多様な情報を含めて設定するものとする。加えて、自ら定めた目標に照らして、客観的な指標に基づき自己点検・評価を実施するためには、大学基礎データのほか、達成状況等の検証に必要な各種データ等の収集・蓄積を継続的に行い、これらを学内の各組織間において共有することが重要となることから、本学では「自己点検・評価マネジメントシステム」を積極的に活用して諸活動の目標に対する達成度を可視化し、客観的で合理的なデータに裏打ちされた自己点検・評価を実施することとする。

(3)改善・改革へ着実に結実する評価
大学等における自己点検・評価は、学校教育法において義務化されて以来、全ての大学がこれを実施してその結果を自己点検・評価報告書として取り纏めている。しかし、自己点検・評価活動においては、各大学の改善・改革のための手段としての行為というよりも、同じく学校教育法において義務化された認証評価を受けるために必要な報告書を作成することが目的化するなど、本来の「目的」が損なわれてしまう傾向がある。
本学は、諸活動全般の質的向上や、中・長期的な目標設定に資する本来の意義に即した自己点検・評価を行い、その結果を全学的な事項及び各組織に係る事項の改善・改革へ着実に結実するよう、積極的に活用するものとする。
なお、本学が取り纏める自己点検・評価報告書は、問題点や改善方策を抽出するなど、全体的な分量も含めて当該報告書の活用に資するための工夫を施すとともに、本学の構成員はもとより社会一般の人々もその読み手となることを認識し、本学における諸活動の現状と将来性等についての理解を促進し得るスタイルを志向する。

(4)意思決定機構・機能と連動する評価
有機的な自己点検・評価を展開するためには、教育研究活動からこれを支える管理運営、財政等の経営活動に至るまでの諸活動を対象に、自己点検・評価結果を大学マネジメントサイクルに実質的に結びつけるためのメカニズムを大学の責任において構築する必要がある。そこで、本学では自己点検・評価の結果を、本学の中・長期ビジョン、事業計画等にも連動させることを前提に、大学における意思決定に不可欠な要素として積極的に活用することで、本学における諸活動全般の着実な改善・改革に繋げていくこととする。

(5)積極的な情報公開と社会に対する説明責任を適切に果たすための評価
今日、大学においては、国公私立大学を問わず、その諸活動の状況に係る積極的な情報公開を行うことが求められる時代となっている。
本学では、毎年の自己点検・評価結果を取り纏めた「自己点検・評価報告書」と、大学基準協会をはじめとする認証評価機関の実施する各種認証評価の結果を本学公式Webサイトにおいて公表し、学外への情報公開を行っているが、今後も教育研究活動に係る情報と併せて、積極的な情報公開を通じた社会への説明責任の履行に資する自己点検・評価を推進することとする。

(6)内部質保証システムの実質化に資する評価
大学は、自主的・自律的に運営される機関であり、その教育・研究等の質を担保するためには、自ら何をすべきかを考え、常にその向上を目指すことが求められている。また、「質の保証」と「質の向上」に向けた恒常的な取組みは、グローバル化が進展する知識基盤社会にあって、高等教育機関が共通して抱える課題等に十全に応えていくためには必要不可欠なものとなっている。
本学では、教育研究活動をはじめとする諸活動全般が、社会から求められる水準に適合したものであることを、本学自らの責任において保証するという「内部質保証システム」を実質的に機能させるため、自己点検・評価を基盤として、その結果を本学の中・長期ビジョン、事業計画等にも着実に連動させることで、その理念・目的の着実な実現と、本学における諸活動全般の質的向上に努めることとする。

実施体制

本学の自己点検・評価活動は、学校法人中央大学並びにその設置する教育研究組織に係る自己点検・評価及び認証評価(以下、「大学評価」という)に関し、主として①大学評価の実施・運営に関する基本的な事項、②自己点検・評価の確定、③大学評価結果に基づく改善案策定の基本方針について審議決定する「大学評価委員会」の管理の下、その実務を担う「大学評価推進委員会」が中心となって、「組織別評価委員会」、「分野系評価委員会」における自己点検・評価の内容について検証・調整し、これに「外部評価委員会」による客観的な視点を加え、実施する体制となっています。 
また、全学的な自己点検・評価活動の推進を支援する恒常的な事務組織として学事部企画課(大学評価グループ)を設置しています。

それぞれの委員会の関係性は下の図の通りです。

【委員会組織の関係(イメージ図)】

活動内容とスケジュール

本学では、2007年度に恒常的な自己点検・評価システムを構築し、毎年度自己点検・評価を実施しています。

本学が実施する自己点検・評価活動は、

①本学が定める自己点検・評価項目に基づき、大学の諸活動に係る自己点検・評価を多面的に実施する「重点自己点検・評価」(概ね3~4年に一度実施。次回は2021~2022年度を予定)

②各組織が当該年度において改善・向上に特に注力する課題を設定し、その進捗や達成の状況について自己点検・評価を行う「年次自己点検・評価」(重点自己点検・評価実施年度を除く毎年度実施)

に大別できます。

年次自己点検・評価については、「諸活動の着実かつ円滑な改善・向上を促進する点検・評価」「Action・Planを起点とする未来志向型への評価」を行っています。

活動内容およびスケジュールの概要は次の通りです。

年次自己点検・評価の活動内容およびスケジュール

10月

・大学評価委員会による次年度に特に注力すべき課題の策定

11月

・各組織における次年度の課題設定、課題への対応計画の策定

・組織別評価委員会による次年度「自己点検・評価レポート」の作成・提出①

12月

・大学評価推進委員会による自己点検・評価レポートの内容に係る検証及びフィードバック・修正依頼①

4月

・新入生アンケートの実施

・各組織レベルにおける課題への対応

5月

・在学生アンケートの実施

・自己点検・評価に係る各種データの作成・更新
(大学基礎データ、自己点検・評価マネジメントシステム)

9月

・大学評価委員会、分野系評価委員会による活動分野別の課題への対応状況・進捗状況の確認

10月

・組織別評価委員会による「自己点検・評価レポート」(中間報告)の作成・提出②

11月

・外部評価委員会による評価活動開始

・大学評価推進委員会による自己点検・評価レポートの内容に係る検証及びフィードバック・修正依頼②

2月

・卒業時アンケートの実施

・組織別評価委員会による「自己点検・評価レポート」(年度末報告)の作成・提出③

3月

・分野系評価委員会による活動分野別の課題への対応状況総括(全学視点での点検・評価)

・大学評価委員会による当該年度の自己点検・評価結果の総括、次年度に特に注力すべき課題の策定

4月

・年次自己点検・評価報告書の完成・公開

・外部評価委員会による評価結果の完成・公開

規程