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オープンカレッジ:クレセント・アカデミー

【申込受付中】対面式講座 「絵画と装飾 ―ルネサンスから19世紀まで―」 10月9日(土)スタート

日程
秋期 2021年10月9日(土)11時~ 全3回
場所
後楽園キャンパス
日程
秋期 2021年10月9日(土)11時~ 全3回
場所
後楽園キャンパス
講師

小林 亜起子 東京藝術大学講師
深田 麻里亜 東京藝術大学非常勤講師
袴田 紘代 国立西洋美術館主任研究員

内容

 

コーディネーター 小林亜起子
 美術といえば、多くの皆さんは絵画を思い浮かべるかもしれません。しかしながら、美術にはもうひとつの重要な領域として装飾芸術があります。この両者をとらえなければ、美術をトータルに理解することはできません。そこで本講座では、ルネサンス期から近代に描かれた絵画と装飾芸術について、3回にわたり学びます。
 初回の講義では、ルネサンス時代の芸術家が手がけたグロテスク装飾について取り上げます。古代の宮殿装飾にインスピレーションを得て生まれたこの古代風装飾であるグロテスクの成立過程や、ラファエロとその工房によるグロテスク装飾の傑作などに光をあてます。2回目は、17、18 世紀に絵画、建築、工芸の分野で一世を風靡するシノワズリー(中国趣味)に注目します。磁器を彩るシノワズリー装飾をはじめ、ロココの時代の画家が描いてみせた豊かなシノワズリーの世界を散策しましょう。3回目は、19世紀にとりわけ装飾芸術に高い関心をもって制作活動を繰り広げたナビ派の画家たちとその作品を中心に見ていきます。近世、近代を生きた西洋の画家たちが、装飾と向き合い、作り出した美の世界をごいっしょに探訪しましょう。

 

第1回 グロテスク装飾――古代装飾の復興 10/9(深田麻里亜講師)
 ルネサンス時代のイタリアでは、古代美術への関心が高まり、熱狂的な人気を博すようになります。その重要なきっかけの一つが、古代ローマ皇帝ネロの黄金宮殿の内部装飾です。15世紀末に発掘された宮殿の遺跡は、まるで洞窟(グロッタ)のようであったことから、内部に残された絵画装飾は「グロテスク装飾」と呼ばれ、当時の芸術に大きな反響をもたらしました。とりわけラファエロとその工房は、古代人の空想に富んだ表現に着想を得た装飾を、宮殿内部に大々的に用い、後世へ継承される規範を形成していきます。当時の芸術を華やかに彩る古代風装飾の成立の背景を確認しつつ、代表的作品を鑑賞します。

 

第2回 シノワズリーと装飾芸術 11/6(小林亜起子講師)
 『東方見聞録』を著した13世紀ヴェネツィアの冒険家マルコ・ポーロの時代より、ヨーロッパの人々は遠く離れた東洋に強い憧れを抱いてきました。17世紀後半から18世紀にかけて、西洋の王侯貴族たちのあいだでは、「シノワズリー(中国趣味)」の美術作品に対する興味・関心が高まりを見せるようになります。西洋の芸術家たちによって中国風の磁器や中国を題材とするタピスリーなどの装飾工芸品が作られ、また建築装飾のなかにもシノワズリーは広く浸透していきます。この講座では、ロココ時代を代表する画家フランソワ・ブーシェが手がけたシノワズリーの絵画装飾やタピスリーをはじめ、マイセンやセーヴル磁器製作所で制作された中国風の磁器を取り上げ、その魅力に迫ります。

 

第3回 ナビ派と装飾芸術運動――装飾にあこがれる絵画 12/4( 袴田紘代講師)
 19世紀末、美術アカデミーの弱体化とともに絵画や彫刻といった「大芸術」の概念が揺らぐなか、小芸術とみなされていた装飾芸術が台頭してきました。産業革命以来の技術や資本主義の進歩を背景に、芸術と産業をも融合させる装飾美術は振興され、同時代の絵画にもその影響が及びます。その頃、装飾美術を手がけるのみならず、時代の美学を体現するような装飾性のつよい絵画を生み出したのが、ナビ派の画家たちでした。アール・ヌーヴォーやジャポニスムの動きにも目を向けながら、彼らの作品を装飾芸術運動との関わりのなかで見てゆきます。

 

※講座の性質上、原語の資料も多く文献資料を明示できないこともありますのでご理解ください。

 

土曜日 11:00~12:30
秋期3回 
10/9、11/6、
12/4

 

 

定員

20人

参加費

秋期全3回 9,300円
(受講料のお支払いはコンビニ専用振込用紙によるコンビニでのお支払いとなります)

参加手続き

3月16日(火)10時から申込受付を開始いたします。
(上記開始日以前は受講申込フォームをご使用いただけません)

事前の受講申込が必要です。
以下の「受講申込フォーム」にご入力の上送信してお申込ください。
またお電話、FAXでも受け付けております。

お申込はこちら 「受講申込フォーム」 よりお願いします。

※対面式の講座は新型コロナウイルス感染症の拡大状況等により、今度変更となる可能性がございます。変更となる場合は、改めてご案内をさせていただきます。

【お申込・お問合せ】
中央大学クレセント・アカデミー事務室(開室時間 月~金 9時~17時)
TEL 042-674-2267 
FAX 042-674-2268
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企画実施名義

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