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玉川上水から外濠への通水 中央大学らの提言が現実的に  ― 議員団が外濠水質浄化研究視察を実施 ―

2021年04月20日

 

 4月18日(日)10:30~11:30 中央大学市ヶ谷田町キャンパスをスタートし、①市ヶ谷橋⇒②市ヶ谷濠下水吐口⇒③新見附橋⇒④牛込濠吐口の4か所をルートとした、外濠水質浄化に関する研究視察が行われました。この視察には、太田昭宏元国土交通大臣を始め、国会議員、都議会議員の議員団、そして、東京都都市整備局の担当者らが参加しました。視察前には山田 正 研究開発機構教授、法政大学デザイン工学部 福井 恒明教授、東京理科大学工学部 郷田 桃代教授により、パネル等を用い、アオコが引き起こす水質問題や、外濠の環境改善に関する現状説明が行われました。その後、山田教授のほか、中央大学理工学研究科の学生が視察団に対して説明をする形で視察が進められました。

 

 今回の訪問は、2019年9月17日、中央大学、法政大学、東京理科大学の3大学で、小池百合子 東京都知事に対し、外濠・日本橋川の水質浄化と玉川上水・分水網の保全再生に関する提言を提出したことが契機となっています。都議会でも玉川上水通水事業について、熱心に議論され、通水事業の実現に向けて動き出していること、また、中央大学でも積極的にこの事業実現に対して研究的側面から助言していることから、今回の視察実現に至りました。

 山田教授は「この外濠プロジェクトは、単に水を綺麗にしていくことだけが目的ではなく、街全体の活性化、人々がその街に来てみたいと思ってもらえる環境をつくっていくこと大切である」と述べました。

 

 東京都は、2021年3月に“「未来の東京」戦略”を発表しました。その戦略における、【ビジョン16 水と緑― 水と緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのある東京】に、「玉川上水や河川等の清流が復活し、浄化や自然環境の改善が進んだ外濠では蛍が舞い、江戸の昔ながらに再生された美しい水と緑が東京を代表するシーンとなっている。」など、2040年の東京の姿が描かれました。これを受けて、2030年に向けた20+1の「戦略」と122の「戦略プロジェクト」の一つに、玉川上水から東京都心部への通水事業化アクションプラン(主要)が示されました。

 

 なお、今回の外濠・日本橋川の浄化プロジェクトは、中央大学が積極的に働きかけている事業であり、山田教授をはじめ、谷下雅義理工学部教授、細見寛研究開発機構教授(客員)、辻野五郎丸研究開発機構教授(客員)や学生らが、水質改善、景観保全、防災対策のための研究を行うと共に、近隣の高校や地元自治会、市民団体等と連携し、多彩な研究・教育・社会活動を展開しています。

 

 今後も、産官学連携ならびに、法政大学、東京理科大学と連携しながら、未来の東京の都市空間づくり、外濠の再生活動に貢献してまいります。