インターナショナル・ウィーク【第5回IW実施報告】グローバル・フィールド・スタディーズ報告「ベトナム実態調査」

中央大学経済学部では、2013年度から「グローバル・フィールド・スタディーズ(GFS)」科目を新設しています。この科目は、事前学修、事後学修を含め、海外における実態調査・研修活動を効果的に展開させることが目的です。今夏、緒方ゼミではベトナム、ラオスを訪問し、植林活動や現地の学生との意見交換を行いました。第5回インターナショナル・ウィークでは、GFS報告会として、経済研究所シンポジウム「グリーン経済とエコビレッジ(日越共同研究)」に登壇するベトナムからの研究者の方々を来賓に迎え、緒方ゼミに所属する学生による英語での発表が行われました。

報告会には経済学部の1~4年まで、約50名が参加。司会は、マレーシアからの留学生、ズルアクマル・ビン・ダハツさんが担当しました。会に先立ち、谷口洋志経済学部長が挨拶。「GFSはひとえに経済学部の先生方が何十年にもわたって諸外国との交流を推進してきたご尽力によるものです。とても有意義なプログラムですので、今日の発表を聞いて、ぜひGFSを履修していただきたいと思います」と述べました。

その後、映像班によるビデオプレゼンテーション「映像で振り返る緒方ゼミ班」を上映し、地域開発班、休憩をはさんで環境班が発表を行いました。最後は、大学院博士課程の森朋也さんが「"Friendship Forest"project」をテーマに自身のベトナムやラオスでの活動について語りました。発表を終えるごとに、来賓の方々や参加学生から積極的に質問がなされ、活気ある報告会となりました。

映像班「映像で振り返る緒方ゼミ班」

今夏に訪れたベトナムとラオスでの体験で特に心に残った場面を編集し紹介。音声がうまく出ず、急きょ、ゼミ生によるナレーションで上映しました。

地域開発班「SSCプロジェクト~消費者に安全な食べ物を~」

ベトナムでは1995年の大規模食中毒事件や2006年の残留農薬事件などを受けて、人々の安全な食べ物に対する需要が高まっています。しかしながら、ベトナムの流通システムでは、集荷商人や小売業など多くの中間業者を介するため、消費者へ届くころには安全な野菜とそうでない野菜が入り混じり、多くの人々が食品の安全に不安を持っています。その解消を目的に、ベトナムの紅河デルタ地域で行われているVAC農法(無農薬、低化学肥料)による生産物を直接消費者に提供するプロジェクトを提案しました。

環境班「里山の活性化」

里山は自然、経済、伝統文化の面で日本を支えてきた大切な場所です。人が手を加えることで成り立っているため、里山に関わりを持つ人がいなくなるとその機能が失われてしまいます。中央大学近くの堀之内では、ユギ里山保全チームという団体が里山保全活動に携わっていますが、その活動に参加している地域住民は少数とのこと。そこで、この現状を解決するため、①四季を通じた魅力あふれる定期開催プログラム ②積極的な広報活動での地域住民の参加促進 ③学生団体を創設し、継続的に関わる仕組みを構築、するためのプロジェクトを提案しました。

森朋也さん「"Friendship Forest"project」

Friendship Forest とは、グリーンエコノミーを目指すプロジェクトで、ベトナムやラオスでフォレストマネジメント(森林管理)研究を行っています。主な活動はベトナムでの植林(2007年~)で、2009年からはラオスでも開始。もともと緑がなかった地域でしたが、現在では多くの木々が生い茂り、森が生まれています。こうした環境改善に加え、植林活動によって人々の仕事を創設し、地元経済の発展、さらには炭素ストック量と気候変動の安定化も実現しています。このプロジェクトを通して文化交流や人間関係の構築にもつながっています。