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『第一回 ノジマアントレプレナーシップ塾』が開催されました ~中央大学野島廣司学術奨励基金事業 presents~
2023年10月03日
3日間の研修を通じて「アントレプレナーシップ」に必要なスキルとマインドを学びました
2023年9月13日(水)~15日(金)、『第一回ノジマアントレプレナーシップ塾』が開催されました。
野島廣司学術奨励基金規定に基づき、野島氏の篤志(とくし)を具現化するとともに、学生の起業家精神を涵養(かんよう)し、実業界において活躍する人材の育成に資する事業を実施することを目的として企画されました。また、本学の全学連携推進会議において、外部資金獲得を視野に入れた全学的なグローバル人材育成の取り組みとして「グローバル×アントレプレナーシップ教育」を推進することが決まっています。野島廣司学術奨励基金と全学的な取り組みが連携を図ることによる相乗効果を生み出すことも期待されます。
初日となる9月13日(水)、中央大学後楽園キャンパス3号館14階 中央大学産学官連携・社会共創フロアにおいて、7学部から25名の学生(うち、2名がグローバル学生)が参加し、本事業担当学部長である商学部長 井上義朗の開会挨拶により、イベントはスタートしました。
以下でイベントの様子や学生の感想等をご紹介します。
◀(Day1)ワークショップでチーム一体となって"ペーパータワー"制作を行いました
プログラムの様子と学び
【Day1】 「はじめまして」のメンバーで、チームビルディングと目標設定のためのワークを実施
▲最高のチームづくりについて、曽我部 氏による講義
冒頭は、やや緊張の見られた学生たちでしたが、自己・他者理解のワーク(Windows自己紹介、36 の質問等)を通じて徐々にチームメンバーと打ち解け、その後のリーダーシップ発揮とフィードバック体験のワーク、個人目標・チーム目標設定のワークを経て、3日間を一緒に過ごすチームとしての一体感を醸成していきました。
終盤には、本学卒業生でもあり、シリコンバレーで起業し、ご活躍中の本間毅氏を講師にお招きし、学生時代の起業やソニー株式会社、楽天株式会社でのご経験、現在経営する HOMMA Group, Inc. の事業についてご紹介いただきました。また、日本とアメリカのスタートアップに対する価値観の違い、「自己実現」ではなく「より良い世の中のため」という目的意識で起業することの重要性に言及いただき、活躍されている起業家のリアルな声を聞くことができました。
【Day2】 実際の社会課題を事例に新しい解決方法を探る
▲ワークショップ中の発表を見守る森 氏(右)
2日目は、国際エデュテイメント協会の森 俊介 氏のレクチャーを受けながら「ピッチ発表に向けた情報」を学びました(ピッチ発表=短いプレゼンテーション)。スタートアップとは何か、スタートアップと小規模事業者の比較、スタートアップ都市の存在等について、ワークを挟みながら進められました。
さらに、「エレベーターピッチ(15〜30秒の短時間に意見を簡潔にプレゼンする手法のこと)」の学びでは、各チームが選択したアジア太平洋地域の国が直面する農業問題を調査して30秒という短時間で発表したり、作物生産・動物衛生・食品成分・持続可能性の4つの部門から、どの部門なら農業イノベーションを起こせるかを調査したりしました。それらから今回のテーマである「アグテック」への知識を学び、Day3の発表へとつなげていきました。
【Day3】 Day2の内容をブラッシュアップして、チームごとにピッチ発表
▲3日間の集大成としてピッチ発表を実施
3日間の締めくくりとなる「ピッチ発表」では、本事業担当学部長である理工学部長 梅田 和昇らが審査員になり、各チーム3分の持ち時間で発表を行いました。3分で満足のゆく発表ができたグループ、制限時間を超えて打ち切られてしまうグループもありました。発表を終え、学生たちにはプログラムの学びを言語化する時間をもってもらいました。
結果発表では、発表の仕方が良かったグループが上位に選ばれ、呼ばれたグループの学生たちはお互いを称え合いました。そして、本学のグローバル・アントレプレナーシップ教育を牽引する理工学部 特任教授 藤井 真也を含め4名の審査員が講評を述べました。その後、梅田理工学部長の挨拶により、「アントレプレナーシップ塾」が閉塾しました。
第一回ノジマアントレプレナーシップ塾を本学の教員もサポートしました
参加した学生たちの感想
▲講師の先生方、参加学生の皆さん、本学教職員が揃い、笑顔で閉塾しました
終了の学生アンケートの一部をご紹介します。
”アントレプレナーシップへの理解は深まりましたか?” の問いに対して、92%の学生から「とてもよく理解できた/理解できた」、”今後の生活のための学びがありましたか?” に対して90%の学生から「大きな学びがあった/学びがあった」と回答がありました。参加者の大多数からは好評のイベントであったようです。
<感想や意見>
・他者から学ぶことが多くあり、色んな人を観察することで自分の強みや弱みも見つけることができたと思います。
・たくさんの学びがありました。特に、「リーダーとは」という問いに対して、参加前と異なる考えを持つことができました
・起業をしたいと思っていて、チームワークのことも学びたかったので、すごく実りのあるイベントでした。
・自分もスタートアップとして起業を考えているのでアントレプレナーの精神は生かしていきたいです。
・3日間とは思えないほど充実の内容で、有意義かつ貴重な時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。
<今後参加してみたいイベントについて>
「ビジネスコンテストに参加してみたい、イベントの運営として関わってみたい、起業家の方と関われるイベントに参加してみたい」といった声が上がりました。
講師のご紹介
曽我部 梨羅 氏/(株)イノベスト
2018年立教大学経営学部卒業。在学中はリーダーシップ論中心に経営学を学び、留学したトゥルク大学(フィンランド)にてアントレプレナーシップ論を学びながら現地の学校・教育機関に興味を持ち見学。大学卒業後、株式会社イノベストに入社する。現在は、チームビルディングや個人の興味関心を実現するためのリーダーシップに関心をもち、アントレプレナーシップ関連プロジェクトやリーダーシップ科目導入大学において、講座の設計運営支援や学生アシスタント制度構築やコーチングを実施している。名古屋工業大学や上智大学にて非常勤講師を担当。
本間 毅 氏/HOMMA Group, Inc. Founder&CEO
中央大学商学部卒業。学生時代に起業したWEBインテグレーションを行うイエルネットのスタートアップを経て、2003年にソニーに入社、ネット系新規事業の開発、事業戦略に従事する。2008年よりアメリカへ赴任。電子書籍の事業戦略等を経て、2012年楽天株式会社入社。執行役員として、デジタルコンテンツのグローバル事業戦略を担当。2016年楽天を退社し、シリコンバレーにて HOMMA ,Inc.を創業(現在は、HOMMA Group, Inc.に社名変更)。
森 俊介 氏/一般社団法人国際エデュテイメント協会 代表理事
中高時代に、ベルギーのインターナショナルスクールにて国際バカロレアプログラムを受講。 帰国後に高校生ビジネスコンテストで優勝。上智大学大学在学中にはカンボジアの農村部で英語映像授業プログラム「EDUCA」を立ち上げ、準グランプリを受賞。ジョイズ(株)ではAl英会話サービス「TerraTalk」の立ち上げメンバ として参画した後、現在は国際エデュテイメント協会の代表理事として、EdTechツールの導入や教材企画・制作事業を推進。教育の革新と国際的な学びの環境の向上に貢献。
Zak Murase(村瀬 功) 氏/Managing Director, Pacific Sky Partners
シリコンバレー 在住25年。 SonyでパソコンVAIOの立ち上げなとを経て、 2013年に日系ベンチャーキャピタルのシリコンバレー オフィスを立ち上げスタートアップ投資に従事。 2017年に独立し、 シリコンバレーにおける日本企業やスタートアップの支援を中心に活動している。特に最近は日本からグローバルヘ展開するスタートアップや起業家の支援に力を入れている。