陸上競技部

陸上競技部・駅伝監督交代記者会見

2016年03月10日

3月9日 中央大学駿河台記念館

 

 駅伝部門の浦田春生監督の退任が発表され、新監督の就任記者会見が開かれた。今季までHONDAに所属の、藤原正和新監督が就任する。就任と同時に、HONDAでの選手としての生活を終え、競技を引退することを発表した。

 

 

▲左から、藤原正和新監督と野村部長

 

 3月6日に行われた、びわ湖毎日マラソン。リオデジャネイロ五輪マラソン日本代表選考レースである。藤原正和新監督は、びわ湖毎日マラソンを欠場したことで、目指していたリオデジャネイロ五輪出場を逃すことになった。欠場を発表してから、中大陸上競技部の木下総監督や野村部長からアプローチを受け、今回の決断に至ったという。

 

 浦田監督の退任については、「円満」と野村部長は語った。浦田監督は、自身が監督を続けられるかどうか、毎年ハコネを終える度にOB会や大学の反応を待っていた。だが今回退任を決定したのは、近年のハコネでの低迷だけではない。「浦田監督とは運命共同体で、その指導に不満はありません」(野村部長)。元々、藤原正和新監督が競技を引退したら浦田監督の後任をやってほしいとの意向があった。そこでびわ湖毎日マラソンの欠場を発表したタイミングで、浦田監督との交代に踏み切った。後任については浦田監督自身も一緒になって人事を考えたという。

 

 藤原正和新監督は、選手と一緒に東豊田寮に住み、寝食を共にする。学生時代は文学部史学科を総代で卒業するなど、勉学にも真面目に取り組んでいた藤原正和新監督。陸上競技者としても学生としてもお手本となり、新たな中大をつくっていく。「人間としての基本的な行動から教えていきたい。ハコネは最低10人の選手で戦う。全体の底上げをして、2、3年でシードが定位置となる大学へ」(藤原正和新監督)。選手からいきなり監督への転身に不安もあるというが、新生・中大陸上競技部駅伝部門を、若い力で引っ張っていく。

 

 なお、監督の交代に伴いコーチ陣も変更される可能性が高いという。浦田監督は中大職員として中大に残り、引き続き高校生のスカウトなどに協力していく予定だ。

 

◆藤原正和 新監督

昭56年3月6日生 167㌢・54㌔ 西脇工高出身 平15年文学部卒 1年次に出場したハコネで、5区区間賞。3年連続で5区を経験すると、最終学年では2区で区間賞を獲得した。ユニバーシアード北京大会ハーフマラソン優勝。さらに大学4年次の3月に行われたびわ湖毎日マラソンで日本人トップの3位。2時間8分12秒で日本人学生最高記録と初マラソン日本最高記録として、現在も残っている。世界陸上競技選手権大会男子マラソンに、過去3回、日本代表として選出されている。2010年東京マラソン優勝。

 

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部