フェンシング部

フェンシング部・全日本学生フェンシング選手権大会(エペ団体)

2015年11月17日

11月12、13日 駒沢体育館

 

若手主体のエペ陣、チーム一丸で3位

 

 最初の山場は3回戦の慶大戦。関カレ準優勝の競合校相手に抜群のチームワークを見せ、一進一退の攻防を繰り広げる。最後はエース・水口紘希 (法3)が勝負強さを見せこの一戦に勝利。続く準決勝は惜しくも日大に敗れるも、3位決定戦で宿敵・法大を撃破し、今シーズン最後の学生大会を最高の形でを締めくくった。

 

 

▲慶大戦で一本勝負をものにし、喜ぶ水口

 

 「皆でイケるとこはいって、イケないところは上手く引いた」(諸田拓也・経3)。飛び抜けて実力が抜きん出ている選手が居ない中での団体戦、戦術とチームプレーで強豪校に挑んだ。幸先の良いスタートを切った中大は、第2セットを終えて10-7とリードを広げる。この場面で登場したのは河西翔平(理工2)。独特な間で距離を詰めてくる相手に対して苦しむが、ここで何とか粘りを見せ15-15でバトンを繋げる。「点差のない状態で先輩方に回せたのは良かった」(河西)。

  試合は中盤に入っても一進一退の攻防が続く。第6セットは山田森太郎(文1)が登場。関カレ個人戦で敗れた武田(慶大)との対戦となった。「『今度こそ勝とう』と。リードして回せたのが大きかった」と気迫のこもったプレー。冷静に相手の動きを見極めリードを保った。

 最終第9セットを残した時点で37-38。何とか流れを作りたい水口は、持ち前の堅守速効を捨てアグレッシブに前に出ていくが、相手も積極的に手を伸ばしてくる。試合は残り1分近くを残し、44-44。両校エース同士の意地のぶつかり合いを場内が固唾を呑んで見守る中、次の瞬間相手より僅かに早く水口の剣が相手の胴体を捉えた。「『取らないと』という気持ちだった」(水口)と脅威の集中力を発揮。僅か一点差でこの勝負をものにした。

 強豪校を倒し波に乗りたい中大だったが、続く準決勝の日大戦は中盤まで相手にリードを許す苦しい展開。第6セットと第7セットで山田と諸田が粘りを見せこの試合初めてリードを奪うも、第8セットで山田が再逆転を許し、またしても37-38で水口にバトンタッチした。しかし惜しくも慶大戦の再現とはならず結局43-45で敗戦。この瞬間10年ぶり全国制覇の夢はついえた。

 

 

▲6セット目で粘りを見せ、安どの表情で交代する山田

 

 3位決定戦は宿敵・法大との対決。フルーレ陣・サーブル陣含めて、関カレから団体戦で5連敗していた因縁の相手だったが「誰かが取られても誰かが取り返す。全員が調子良かった」(水口)と余裕の試合運びを披露する。個人戦王者の中村(法大)に対しても「チャレンジャーという気持ちでやれた」(山田)と終始リラックスしてプレー。終わってみれば45-36の圧勝だった。

 今シーズンはリーグ戦2部優勝に始まり、関カレは個人・団体戦ともに不甲斐ない成績に終わったものの、シーズン終盤の今大会では水口が個人準優勝で流れを作り、団体戦では見事3位に入った。しかし課題もあらわになったという諸田。「(日大戦では)苦手な選手に我慢できなくて取られた。如何に我慢して取れるか」。

来月にはシニアを含めた全日本が迫るが、来シーズンへの準備はすでに始まっている。4年生の居ないエペ陣はメンバーを変えず来年も同じメンバーで戦うことができるのが強み。「自分と水口が一番上になって要となってくるので、上手く後輩たちも成長させながら自分たちが引っ張っていきたい」(諸田)全国制覇に向けて再びチームは歩み始めた。

 

◆試合結果

2回戦 ○中大45-23近畿大●

 

準々決勝中大45-44慶大●

 

準決勝中大43-45日大○

 

3位決定戦中大45-36法大●

 

◆大会結果 ①専大②日大③中大

 

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部