女子陸上競技部

女子陸上競技部・全日本大学女子駅伝

2016年10月31日

10月30日 宮城県仙台市

ワクワクした杜の都

▲1区で3位の好走を見せた五島

 全日本大学女子駅伝、通称「杜の都駅伝」。女子駅伝にとって、ハコネ駅伝のような位置づけにある大きな大会。中大は4年振り26回目の出場となった。出だしこそ順調だったが、順位を徐々に落としていき、結果は16位。目標のシード(8位)には届かなかったが、レース後の選手達は充実感のある表情を浮かべていた。

 1年生ながら1区を任されたのは、五島莉乃(経1)。「今日は良い流れを作れるように、しっかりと走って行こう」(五島)。スタートから先頭集団にくっつき、3位と好発進。「1位の人が見えていたので、抜きたかった」(五島)と、6秒差の京産大の背中を捉えられなかったことを悔やんだ。高橋監督は「(五島)莉乃が本当に頑張ってくれた。区間1位じゃないのを悔しがっていたけれど、そこで悔しさを持てるのは、今後大きく伸びてくれるという期待ができる」と大絶賛。

 2区は市村萌捺美(経3)。一年生の時から、長距離の主力だ。「バトンをもらったときに一緒に走っていた強い選手が、自分のペースよりも早かった。ついて行こうか悩んだが、落ち着いて自分のペースで走った」(市村)。シード圏内の6位でタスキを繋いだ。「結果的に見れば、区間12位で、8位以内に走れていない」(市村)と悔しそうな表情を浮かべたが「大会規模も違うので、沿道の人の応援が多くて、本当に力になった」(市村)と、普段と違う環境が市村の背中を押した。

▲4年生で唯一走った西村

 3区は唯一の4年生の西村真実(商4)。順位はシード圏外になるものの「とにかく走っていて楽しかった」。達成感のある輝いた笑顔で振り返った。4年目にして、憧れの地へ。「みんな出場経験がないので、手探りで、協力しあえた」(西村)。

 4区は太田優紀(文3)。「悪い流れを作ってしまった」(太田)と大会後の表情は硬かった。インカレなどでは中距離種目を走る太田。「距離への不安があって、それが一番大きかった」(太田)。「来年もチャレンジしたいっていう気持ちになった」(太田)と、再起を誓った。

 5区は木下友梨菜(経1)。1区の五島と同様、1年生ながら9.2㌔の最長区間という大役を任された。「(五島)莉乃の活躍を見ていたから、頑張りたいって思った。けれど、結果を見る限り走りきれていない」(木下)。同じ一年生の五島が大活躍しただけに、悔しさも倍になった。

 最終6区は丹羽七海(文3)。「(五島)莉乃の結果をみて、頑張ろうって思った。タスキが来るのが楽しみだった」(丹羽)。「落ち着いて入れたが、後半が思うように走れなかった。結果は悔しいけれど、楽しめた」(丹羽)。

 中大は16位でゴール。シード権獲得とはならなかったが、堂々たる走りで、杜の都での復活をアピールした。

 試合前、高橋監督は選手達に「今ドキドキしてる? それともワクワクしてる?」と訪ねた。それに対して「ほとんどの選手がワクワクしているって答えたんです。だから、雰囲気はとても良かった」(丹羽)。「テレビで見ていた憧れの舞台」(西村)を前にしても、選手達はプレッシャーにつぶされるどころか、全力で楽しんで走りきった。監督も「みんなよく頑張ってくれた」と優しい表情を浮かべた。杜の都で経験を積み、今日の悔しさを知った彼女たちは、もっと強くなれるに違いない。試合後、選手達は宣言をした。「来年は入賞してシードをとります」。

◆大会結果

①松山大②立命大〇16位=中大 2時間9分44秒

◆区間順位

1区 ③ 五島 20分33秒

2区 12位市村 18分47秒

3区 14位西村 23分16秒

4区 20位太田 17分06秒

5区 18位木下 31分53秒

6区 13位丹羽 18分09秒

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部