重量挙部

重量挙部・第44回東日本大学対抗ウエイトリフティング選手権大会

2016年07月07日

7月2日 上尾市スポーツ総合センター

表彰台わずか1人の団体5位

 全日本インカレに次ぐ数少ない団体戦、東日本インカレで中大が5位に入った。77㌔級に出場した松尾侑宇大主将(商3=東亜学園)は18点を獲得したが、準優勝に終わった。94㌔級でジェンディ今夢(経2=東亜学園)が16得点、85㌔級で原勇輝(法1=徳島科学技術)が13得点と続いたが、優勝した日大とは73点差。12月の全日本インカレ優勝へ、多くの課題を克服する夏となる。

▲閉会式での松尾主将

 大会初日の56㌔級に出場した砂山昂大(商2=宇佐)は、目標の「10点台後半」に届かない11得点。得意のスナッチが100㌔台に届かず、トータル205㌔で6位に終わった。試技を振り返り「全然駄目」と砂山。大会の最初に行われる階級でチームに勢いを付けられなかった。

 1週間前に頸椎椎間板ヘルニア、ぎっくり首を発症し、「動かせるようになったのは2日前」。難しい調整の中で「経験不足だった」と嘆いた。8月は地元の大分県に帰省し、高校3年生の弟も在籍する母校・宇佐高ウエイトリフティング部の合宿に参加する予定。9月に行われる東日本個人選手権でスナッチ105㌔、C&ジャーク125㌔を「最低ライン」に掲げた。

▲C&ジャークの2本目を落とす。新年度からかけたパーマは「気分転換」(砂山)

 77㌔級には松尾主将、月浦祐斗(文4=石巻)が出場。松尾主将は3本目のスナッチで自身が持つジュニア日本記録を1㌔上回る142㌔で失敗。1本目を失敗し「流れが悪くなった」と語った。2本目の131㌔で堂々の1位に輝き計18得点を稼ぐも、トータルで2位に終わり優勝を逃した。

 1位の宮本(東京国際大)は先日の世界ジュニア69㌔級で3位に輝いた実力者。階級が一つ下の相手に表彰台の真ん中を奪われ「力不足を痛感した」と脱帽した。  副主将の月浦は11得点を挙げ4位と役割を果たした。スナッチでは自己ベストを3㌔上回る123㌔。4年生唯一の出場で「緊張感はあったが、それを上手く力に変えられた」と手応えをつかむ試技だった。

▲今年度の主将・松尾は3年生。副主将の月浦(写真)は「自分が助けてやりたい」と意気込む

 原、鈴木健太(商3=東亜学園)が出場した85㌔級では、両者合わせて25得点だった。  ルーキーの原は本来の77㌔級より一つ上の階級で勝負した。自己ベストを大きく下回るトータル284㌔という結果に「申し訳ない」と一言。「高校のように圧倒的に勝つ試合が、大学に入ってからまだない」。先走る気持ちを抑えながら、8月の国体ブロック大会に向け調整する。

 同階級に出場した原に「お兄ちゃんのような存在」と慕われる鈴木は、スナッチ、C&ジャーク計6本全て成功を収めた。5月の個人選手権では2位に入るなど、波に乗る3年生リフター。気迫十分の試技で、大会初日を締めくくった。

▲クリーンを行う鈴木

 2日目は、94㌔級に出場したジェンディが登場。6本中2本しか成功できず、ジャークでは失格寸前の3本目にようやく成功と不安定な試技が続いた。それでもスナッチ3位、ジャーク4位、トータルでも4位と表彰台が狙えただけに失敗の多さが悔やまれる結果となった。

▲ジャークを刺すジェンディ

 105㌔級では大内英成(商3=石巻)が登場した。4月の終わりに腰をけがしたため今大会は補欠登録の予定だったが、徐々に調子を上げ出場が決まった。「仲間たちからの応援が力になった」とジャークの最終試技では、ふらつきながらも自己新となる147㌔を成功させた。獲得した得点こそ2得点だったが更なる飛躍が期待される。

▲スナッチを行う大倉

 最重量階級の+105㌔級は大倉悠吾(経3=東京学園)が出場。団体の順位が確定する重要な場面での登場だったが「同期の松尾、鈴木が好記録。ライバルの大内も直前にベストを出し自分もやるしかなかった」とプレッシャーを力に変えた。ライバルと語る大内に続き、ジャークで自己新となる153㌔を成功させ「完ぺきだった」と喜びの表情を見せた。

◆大会結果

①日大(167点)②明大(124点)③法大(123点)⑤中大(94点)

▼56㌔級

⑥砂山 11得点

スナッチ95㌔③、C&ジャーク110㌔⑦、トータル205㌔

▼77㌔級

②松尾主将 18得点

スナッチ131㌔①、C&ジャーク154㌔⑥、トータル285㌔

④月浦 11得点

スナッチ123㌔④、C&ジャーク156㌔⑤、トータル279㌔

▼85㌔級

④原 13得点

スナッチ128㌔⑤、C&ジャーク156㌔⑤、トータル284㌔

⑥鈴木 12得点

スナッチ133㌔②、C&ジャーク151㌔⑦、トータル284㌔

▼94㌔級

④ジェンディ 16得点

スナッチ128㌔③、C&ジャーク150㌔④、トータル278㌔

▼105㌔級

⑧大内英成 2得点

スナッチ124㌔⑧、C&ジャーク147㌔⑩、トータル271㌔

▼+105㌔級

⑥大倉悠吾 9得点

スナッチ118㌔⑥、C&ジャーク153㌔⑥、トータル271㌔

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部