硬式野球部

硬式野球部 東都大学野球交流戦対成蹊大

2015年08月27日

8月25日 神宮球場

柳川好投も3部校に逆転負け

 21日から行われている交流戦も最終日。1部から4部の計21校で各校一試合ずつ戦うため、どこか1校は2試合をこなす。それが今年は中大。本日の成蹊大戦は、昨日の国士大戦に続く連戦となった。  試合は先発の柳川が好投。打線も4回に先制したが、追加点を奪えず終盤に逆転を許し2-4で敗戦を喫した。下級生中心で編成したチームとはいえ、相手は3部校。東都1部校の実力を見せつけることはできなかった。

▲先制打を放った松瀬

 先手を打ったのは中大だった。4回表、1死から6番・安本龍観(商2)、続く7番・土谷惠介(法2)の連打で一、二塁の好機を演出。この場面で8番・松瀬貴俊(商2)が中堅手の頭を越す適時二塁打で2点を先制する。

▲2番手の喜多川はまさかの大乱調

 悲劇が起きたのは7回裏。先発の柳川が6回まで被安打2、無失点の好投で2番手の喜多川省吾(経2)にスイッチするが、その喜多川が誤算だった。いきなり連打を食らい無死一、二塁のピンチを背負うと、続く相手6番打者の犠打を処理した喜多川が二塁走者を三塁で封殺しようとしたがこれが悪送球に。打球が転がる間に二塁走者が生還し1点を返された。  悪夢は続く。さらに無死一、三塁から2連続四球を与え押し出し、左前適時打を浴び3点目。この回7人目の打者に2回目の押し出しを与えたところで、喜多川はマウンドから降ろされた。一つのアウトも取れないまま、被安打3、与四球3の4失点。狂った歯車を修正できなかった右腕は「(反省点は)準備不足と緊張」と肩を落とした。  前橋育英高時代は高橋光成(埼玉西武ライオンズ)の2番手投手。先日プロ初完投初完封勝利を挙げた同級生に続きたいところだったが、自身の神宮デビューはほろ苦いものに。それでも喜多川はいい経験ができたと前向きに振り返る。「絶対良くなって帰ってきます」。

▲3番手の松村

 3番手としてマウンドに上がったのは松村遼(商3)。喜多川降板後も無死満塁というピンチだったが、本塁封殺と二塁ゴロで見事な火消し。怪我からの復調ぶりをアピールした。  同点に追い付きたい打線は8、9回共にあっさり無得点に抑えられ試合終了。2-4で敗退した。5回以降は相手投手を前にわずか1安打。守備や代打で途中から出場した選手のバットが、完全に沈黙していた。

▲先発で好投の柳川

3部校相手の敗戦に多少のショッキングはあるものの、トップバッターを務めた大城幸泰(商1)が2安打を放つなど全4打席で出塁。普段リーグ戦では出番のない下級生の活躍という意味では、収穫は少なくなかった。  筆頭は先発の柳川。直球、変化球が低めに集まり、6イニングを無失点に抑えた。また18個のアウトのうち、10個のゴロアウトと持ち前の打たせて取る投球も冴えた。神宮のマウンドは高校2年次の神宮大会以来。「雰囲気はつかめていたが緊張した」と汗をぬぐった。  意識する相手がいる。「同級生の伊藤(優輔・文1)はベンチにも入っているし、オープン戦でもどんどん起用されている。負けたくない」(柳川)。昨季の柳川はベンチ外。仮にベンチ入りできれば、この秋は中継ぎでの起用が増える可能性が高い。「一回でも多く(神宮の)マウンドに立ち、2年生以降のマウンドにつなげたい」。秋季リーグ戦まで期間は短い。残り少ないオープン戦で飛躍のきっかけをつかめるか。

 その柳川を好リードしたスタメンマスクの松瀬は打っても先制打と活躍。夏季オープン戦を含めてこの夏初安打。「打ったのはフォーク。打撃は自信ないが、ヤマを張っていた」と笑顔を見せた。自身のアピールポイントを送球に挙げ「守備から信頼される捕手になりたい」と語った。

▲7回表に吠えながら打球を放つ今村

 この交流戦、チームのキャプテンを任されていた今村優太(商3)は「今日は全体的に硬さがあり、いつも通りのプレーができていなかった」と評価。自他共に認めるチームのムードメーカー的存在は「声を出すことがテーマでした」と白い歯を見せた。最後に下級生へエール。「まだ若いので元気ハツラツと全力でやってほしい」

◆試合結果

中 大=000 200 000=2

成蹊大=000 000 40×=4

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部