硬式野球部

硬式野球部 東都大学野球秋季リーグ戦対国学大1回戦

2014年09月09日

9月9日 神宮球場
4時間の熱戦は劇的な幕切れ!
逆転サヨナラ勝利で国学大に先勝

延長13回、サヨナラ適時二塁打を放つ山田直(文2)

 開幕カードを制し迎えた第2カード1回戦。昨季2位の国学大相手に0-3とリードされて終盤を迎えた。しかしここから打線が奮起し、まずは8回、内野ゴロの間に1点を返す。そして9回には1死一、三塁から金子大喜(文4)の2点適時二塁打で同点に追いついた。延長13回表に適時犠打で再びリードを奪われるが、その裏2死三塁の場面でまたも金子が適時二塁打を放って同点に追いつく。最後は途中出場の山田直(文2)が左越適時二塁打を打ち、5×-4でサヨナラ勝利を収めた。
 
 
 今季3度目の先発となった山手幹(商3)は、初回から安打と自らの犠打処理の失策で無死一、二塁のピンチを招く。ここは後続を打ち取って切り抜けたが、2回、3回も四球や失策でピンチが続き、序盤は相手のペースで試合が進んだ。
 
 5回表、山手は先頭打者に二塁打を浴びると、犠打で送られ初めて三塁まで走者を進められる。ここで相手1番を三振に抑えて2死。その後四球を挟んだが、内野ゴロに仕留めてピンチを脱した。
 
 打線は国学大の先発・岡崎の前に無安打に抑えられ、4回までで四球の走者一人しか出すことができない。5回裏2死から、スタメンに復帰した羽山弘起(商4)が四球で出塁すると、続く東隆志(法4)がエンドランを成功させてチーム初安打を記録し、2死一、三塁と好機を広げる。打順は9番・松田進(法2)に回り鋭い当たりを放ったが、二直で先制とはならなかった。
 
 6回表の山手は、安打と犠打で1死二塁から中堅へ適時打を打たれ、国学大が1点を先制した。山手は7回の先頭打者に安打を許したところで降板。前回登板に続く連勝とはならなかった。
 
 山手の後を受け、7回無死一塁からは村川翔太(商2)が登板した。その後安打や犠打などで1死二、三塁とされると、4番に中犠飛を打たれて2点目を奪われる。

4番手で登板し、勝利投手となった石垣永悟(商4)

 8回表には、3番手で島袋洋奨主将(商4)が今季初登板した。しかし制球が定まらず、犠打を挟んで3四球で1死満塁となったところで、石垣永悟(商4)と交代した。石垣は押し出し四球で1点を与えたが、後続は抑えて最少失点で切り抜ける。
 
 3点を追いかける打線は8回裏、羽山が左中間を破る二塁打で出塁すると、東が送って1死三塁。先程は好機で二直に倒れた松田が放った二塁ゴロの間に、羽山がかえって1点を返した。
 
 差を2点に縮めて迎えた9回は、2番の福田将儀(商4)から始まった。3球目を中堅に弾き返して出塁すると犠打で二塁に進み、4番・小河諒(法2)の安打で1死一、三塁の好機を迎えた。打席には2試合ぶりに指名打者でスタメン出場していた金子。追い込まれながらも「直球を狙っていた」と狙い通りに左翼へ二塁打を放つと、三塁走者に続いて一塁走者の小河も生還し、土壇場で同点に追いついた。しかし後続は代わった相手投手の前に抑えられ、試合は延長戦に突入した。
 
 延長に入ってからも石垣が続投。10回、11回を三者凡退に抑えると、11回裏の中大は、先頭の福田が二塁打で出塁してサヨナラの好機を迎える。しかし犠打の空振りで走者が牽制死するミスもあり、無得点に終わった。
 
 12回はお互いに好機を逸し、13回に突入。国学大は1番から始まる好打順で1死一、三塁と勝ち越しの好機を演出すると、4番が適時犠打を試みる。石垣は懸命に本塁に送球したが、これが野選となって国学大が1点を勝ち越した。
 
 再び追いかける展開となった13回裏、福田が右翼フェンス直撃の二塁打で出塁し、粘りを見せる。その後2死三塁となり、9回に同点打を放った金子が打席へ。遊撃手への当たりが適時二塁打となり、またも土壇場で同点に追いついた。ここで打順は12回に代打で安打を放った山田直。「自分までつないでくれたので何とかしたかった」という思いで初球の直球を振り抜くと、打球は左翼手の頭上を越えてサヨナラ適時二塁打となり、4時間に及んだ熱戦に終止符を打った。
 
 
 2度の劣勢から同点に追いつく驚異の粘りを見せ、サヨナラで逆転勝利を収めた中大。開幕カードに続いて、国学大の1回戦に勝利した。この勢いで明日の2回戦に勝利すれば、3季ぶりの勝ち点2。その先には、悲願の東都制覇も見えてくる。

9回、同点に追いつく適時二塁打を放つ金子大喜(文4)

◆コメント
 
秋田監督
よく逆転して勝った。金子も山田直も本当によく打った
 
島袋主将
(今日の投球は)何とも言えない。投げたことはマイナスにならないので、次も頑張る
 
山手
大胆に投げるよう意識してから制球が良くなり、調子は今までで一番良かった。逆転してくれて感謝している
 
金子
大学に入ってからはあまり打てていないので、(殊勲打は)多分初めて。開幕カードを取ってから、チームの雰囲気はいい
 
石垣
勝てて良かった。(適時犠打は)1死を取ってほっとしてしまった自分がいたと思う
 
山田直
自分にたまたま打席が回ってきて、初球から思い切っていけよ、と声をかけてもらって割り切っていけた。今日のように勝負所で結果を出して、勝ちに貢献したい
 
福田
序盤は流れが悪かったが、そこで諦めなかったことが勝ちにつながった。無死の走者を出せば相手にプレッシャーを与えられるので、絶対出てやろうと思っていた
 
羽山
(今季初打席)初めてだった割には振れていて、タイミングも合っていた。明日勝たないと意味がないので、気を引き締めていく
 
 
◆試合結果
国0000011100001=4
中0000000120002×=5×
 


写真・記事:「中大スポーツ」新聞部