硬式庭球部

硬式庭球部 全日本学生室内テニス選手権大会

2014年12月16日

12月1日~7日 江坂テニスセンター

ビックサーバーに敗れる

 屋内ハードコートで行われる全日本大会。春関本戦出場選手なら全員に出場のチャンスがあるインカレ。しかしこの大会はエントリーした全日本ランキングトップ12人と13位~36位の選手に地域推薦選手を加えて行われる予選を勝ち抜いた4人で行われる。そのため早大や慶大、関西大など強豪校の選手以外は本戦進出も難しい大会だ。その中で中大からは大和田秀俊(法1)が本戦進出を果たした。
 地域推薦の相手に予選1回戦を快勝し迎えた2回戦。相手は同じ1年生の沼尻(日大)。大和田と同じくインカレでベスト16に入った相手に第1セットを「手も足も出なかった」と落としてしまう。それでも下がらないようにしたと、勝ちにこだわる姿勢で気持ちを入れ直す。第2セットからは立場が逆転し、7-5、6-2でセットを連取し勝利した。
 予選決勝。ここで相手はインカレで接戦の末に勝利した塚越(法大)。その時は第1セットを圧倒するも、第2セットをとられ第3セットも4-5から相手のサービスをブレイクしての勝利と厳しい試合となった。しかしその反省をいかそうと試合に臨んだ大和田。第1セットを6-2でとると第2セット。「そのまま一気に行く」と勝負を決めるため積極的なプレーを見せる。球足が速くストロークが持ち味の大和田にとってやりやすいコートの性質もあり6-2で押し切った。

 大和田を含む16人で行われる本戦のトーナメント。1回戦で第2シードの大学硬式庭球界屈指のビックサーバー、大友(法大)との対戦となった。序盤から大友のコースに決まる高速サーブでノータッチエースが決められる。それでも大和田は甘いサーブやセカンドサービスを確実にリターンしてラリーを誘い、自分のペースに持ち込んでポイントを取り、相手を流れに乗せない。第1セットの第3ゲームで1ポイントもとらせずブレイクに成功する。しかし次のゲームで30-40からすぐにブレイクバックを許す。「キープし合う展開を予想していた」と試合後に話した大和田だったが第1セットはブレイク合戦となる。第7ゲーム、30-30から連続ポイントで再ブレイクすると、その次のゲームでトリプルブレイクチャンスからブレイクを許しイーブンに。
 そして両者キープし合い5-5で迎えた第11ゲーム。3本連続でポイントをとり、ブレイクチャンスを迎える。ここで大和田は相手に余裕を与えずに1本目でポイントを取りブレイクに成功する。続く自分のサービスゲームを15-30から3連続ポイントでキープし、先にセットを獲る。

 第2セット、大友のサービスから始まるところでいきなり40-0とブレイクチャンスを迎える。しかしここから5連続ポイントを許しキープされてしまう。ここから流れは大友へ傾く。第2ゲームをブレイクされ、第3ゲーム。先に40を迎えるも追いつかれ、3度デュースの末キープされてしまった。続くゲームでダブルブレイクを許し、そのまま0−6でセットを落としてしまう。勝負はファイナルへ。

 しかしここでも大友が上回る。最初のサービスゲームをデュースで落とすと、このセットもゲームを奪えず。セットカウント1−2で敗れてしまった。

 試合後、大和田は「本戦に出れたのは良かった。けどもっと試合をしたかったしタイトルが欲しかった」と話し、悔しさを表した。その中で「(予選)2回戦で負けていてもおかしくなかった」と話すように紙一重の勝負に勝てたのは成長の証だろう。
 今年1年、春関、インカレ、インカレインドア全てでベスト16と1年生の中では最も安定した成績を残した。大和田も「思ったよりうまくいった」と手応えを口にした。大学生として戦う中で「体力もついたし体も大きくなってきた」。それでもサーブなどまだまだ課題はあるという。
 最後には「来年はプレッシャーもあると思う」と話したように、来年からはシード選手として挑まれる立場として戦うことになる。取材で「1年生で簡単に優勝出来たら面白くない」と笑顔で話した大和田。最大の目標は全日本選手権と話し、来年以降も小さな枠に収まらない活躍が期待される。

◆大会結果

男子シングルス予選1回戦
○大和田 2(6-1、6-2)0 ●井戸垣(北海道大)
●中川航(法4)1(6-4、4-6、1-6)2 ○菊本(関西学大)

男子シングルス予選2回戦
○大和田 2(2-6、7-5、6-2)1 ●沼尻(日大)

男子シングルス予選決勝
○大和田 2(6-2、6-2)0 ●塚越(法大)

男子シングルス本戦1回戦
●大和田 1(7-5、0-6、0-6)2 ○大友(法大)