経済学研究科 博士前期課程 経済学専攻に在籍している山内 直樹さんが、日本人口学会で発表を行いました。
日本人口学会は、1948年に設立され、70年以上の歴史を持つ学会です。会員は、人口学の基礎理論や関連する各分野の研究者、人口統計に関連する官庁や企業の実務家から構成されています。人口に関する科学的な調査研究を推進し、関連研究者の相互交流を図り、人口学の発展に寄与することを目的としています
日本人口学会ホームページ:http://www.paoj.org/guide.html
本記事では、山内さんによる発表内容の紹介や発表にあたってのメッセージをお届けします。
発表について
<発表タイトル>
ワイブル分布を用いた生命表死亡率の推計-死因別生命表に基づいた結果の評価-
<概要>
死亡率の将来推計について、死因を考慮して行う手法について発表を行いました。現在、国立社会保障・人口問題研究所が行っている死亡率の将来推計は死因を考慮していません。HDC(The Human Cause-of-Death Database)という死因別死亡率の長期比較を可能にすることを目的としたデータベースが構築されている現状を踏まえて、死因を考慮した死亡率の将来推計が可能であろうと考えて発表を行いました。
発表にあたって
1995年から2016年までの死因・年齢別死亡率の特徴を発表したことに関して、興味深い内容があったことを指摘していただきました。また、死因を考慮した死亡率の将来推計を行うことには否定的な意見があることを指摘していただきました。学会発表後、ご紹介いただいた著者の論文を中心に読み、指摘を受けた内容について理解を深めました。先行研究を十分に読めていなかったことの未熟さを痛感しつつ、今後より良い内容の論文を執筆できるように一層研究を進めていく決意をしました。