大学院

【究める vol.115】大学院生の生活⑭(文学研究科 博士前期課程2年 田中 眞生さん)

2023年04月10日

「究める」では、大学院に携わる人々や行事についてご紹介します。
現役大学院生に院生生活や研究についてお聞きする連載「大学院生の生活」。今回は、文学研究科 哲学専攻 博士前期課程2年の田中 眞生(たなか まお)さんにお話を伺いました。

   田中 眞生 さん


  研究科:文学研究科


   専攻:哲学専攻


   課程:博士前期課程2年

研究テーマについて

私の大きな問題意識は、科学・哲学・宗教にはどのような質的な違いがあるのか、というものです。この問題を解決するための第一歩として、ホワイトヘッドという哲学者の形而上学を研究しています。というのも、彼の形而上学は、科学や哲学、宗教、詩、歴史や政治等まで包括した、壮大な体系を中心としているからです。

今はとくに、ホワイトヘッドの神概念について研究しています。彼の思想は前期、中期、後期に分けられますが、「神」の初出は、後期思想の第一作目とされる『科学と近代世界』(1925年出版)からです。神の概念は、西洋思想一般において非常に重要な意味を持ち、思想の骨子にもなりうる概念です。にもかかわらず、その初出がこれほど遅いのは、彼の「神」がWW1における三男の死に、大きな影響を受けているからだと目されています。

そうした経緯をふまえれば、彼の「神」は宗教的な意味合いを強く持った「神」であるはずです。しかしながら、その後の著作である『宗教とその形成』、『過程と実在』と読むと、「神」からは形而上学的な要素も多く読み取れます。

修士論文では、まず『科学と近代世界』における「神」の身分について、検討したいと考えています。

1週間のスケジュールについて

大学院生として、どのような1週間を過ごしているかについてお聞きしました。

  午前 午後(昼) 午後(夜)
予習 ライティング・ラボ★ 予習
 TA勤務 授業 予習
授業 研究 研究
自由 予習 予習
授業 授業 自由
研究 研究 読書会★
自由★ 自由 自由


<Pick Up!>
★ライティング・ラボ(火・午後)
学内にあるライティング・ラボというところで、チューターとして勤務しています。学生が持参した文章を、一緒に検討するお仕事です。大学院生になり指定の講義を履修すると、応募資格が得られます。興味のある方は、ぜひ応募してみてください。

★読書会(土・午後)
ZOOMを利用し、ホワイトヘッド『科学と近代世界』の読書会を毎週末に主催しています。進め方は普段の授業と変わりませんが、主催かつ自分の専門となると、より気が引き締まります。そういったわけで、土曜日は一日、読書会の準備に追われています。

★自由(日・午前)
友人などと出かけることも多いですが、そうでないときには、専ら家に籠っています。趣味は海外の小説を読むことと、映画を観ることですが、疲れて布団の中にいたら一日が終わっていることも多々あります。
また、単発のアルバイトを入れていることもあります。

1日のスケジュールについて

続いては1日のスケジュールについて、具体的に例を挙げていただきました。

~7:00 睡眠
7:00~8:00 起床・朝食
8:00~10:00 通学★
10:00~11:00 予習
11:00~13:00 TA★
13:00~14:00 昼食
14:00~15:00 予習
15:00~17:00 授業
17:00~19:00 通学
19:00~20:00 夕食
20:00~22:00 自由
22:00~24:00 予習


<Pick Up!>
★通学
往復で4時間程度かかるため、有効活用できるように意識しています。もともとはリュックサックを利用していましたが、ラッシュ時の混んだ車内だと本がすぐに取り出せないため、ハンドバッグに変えました。

★TA
学部1年生の哲学専攻の授業にて、授業をサポートするお仕事をしています。プリントの配布や出席のチェックといった事務的な業務だけでなく、学生さんとコミュニケーションをとるのも重要な仕事です。先生も学生さんも、気さくで優しい方ばかりなので、毎週楽しみにしています。

受験生のみなさんへ

院試勉強にも、大学院入学後の研究にもいえますが、一番大切なのは体力と精神力です。しかし、体力はすぐにつくものではないので、まずは精神状態を整えるのが大切だと思います。金銭面での不安や研究の悩みなどに起因して、自己肯定感が下がり、何もしたくなくなるときには、まず自分が疲れていることを自覚するとよいです。ひとしきり寝たら、すべて忘れて趣味を楽しみ、おいしいものを食べます。しばらくすると、また研究がしたくなります。一緒に頑張りましょう。

 

※この記事は2023年4月時点の内容です。