大学院

【究める vol.89】修了生の声(経済学研究科 博士前期課程)

2022年05月06日

修了生の声(経済学研究科 博士前期課程)

 

白石 桃佳(しらいし ももか) さん

経済学研究科 博士前期課程 経済学専攻を
2021年度に修了しました。

 

 

大学院時代の研究について

私は、縫製加工企業における外国人技能実習生の受入れ背景について研究しました。技能実習生に対する人権侵害行為や労働基準関係法令違反をなくすためには、まずなぜ技能実習生の受入れがされているのかを明らかにする必要があると考えて、このような研究テーマにしました。文献調査だけではなく、企業や技能実習生、技能実習生の支援者に対してヒアリング調査も行いました。

大学院へ進学した理由を教えてください

学部3年生の秋頃に技能実習制度について関心を持ち、関連するルポルタージュや専門書を読む中で、卒業論文は技能実習制度をテーマに執筆することを決めました。その時に、文献調査に加えて自分でも技能実習生や受入れ企業に対して調査を行いたいと思いました。しかし、調査を行ったことがなかったこともあり、大学院に進学して調査を含めた研究の方法を一から学んだ上で調査を行い、その結果を基に修士論文を執筆したいと考えて進学を決めました。

中央大学大学院へ進学した理由を教えてください

中央大学は学部生時代を過ごした大学であり馴染み深かったことが中央大学大学院に進学した第一の理由です。また、図書館や共同研究室、大学院独自の奨学金制度などが充実していたことも進学の決め手になりました。

ご自身にとって大学院はどのような場でしたか

大学院に入るまでは、大学院は自分の専門分野を狭く深く研究する場というイメージがありました。しかし、実際に入ってみると、研究テーマが異なる院生同士の交流等を通して、自分の専門分野とは異なることも学ぶことができました。そうして学んだことが、後々自分の研究に役立つということもありました。そのため、私にとって大学院は、自分の専門分野だけの研究に留まらずに広く研究できる場でした。

中央大学大学院に進学してよかったことについて

大学院に入学した頃は新型コロナウイルス感染症が流行し始めていて、大学に行く機会もほとんどなく、授業やゼミはオンラインで行っていました。そのため、他の院生との交流することがなく孤立しやすい環境でした。そのような状況のなかで、先輩院生たちが声をかけてくれて交流の場などを積極的に作ってくれたことで、安心して研究活動に取り組むことができました。

大学院時代の印象に残っている出来事について

大学院時代には約30件の調査を行いました。全く専門的な知識がない私の質問に対して、調査先の方々は一つひとつ丁寧に応えてくれました。調査を通じて新しい知識を得て問題意識が深まる一方で、調査相手の貴重な時間を割いて対応していただいていることに申し訳なさも感じていました。それでも調査を行っていくなかで、調査先の方から「久しぶりに自分の専門のことを話せて楽しかった。自分の経営を振り返ることができた」、「どのように課題を乗り越えればいいか考えてほしい」という声かけもありました。このような経験を通して、調査研究の社会的な意義を実感することができました。

受験生へのメッセージ

中央大学大学院には、人に恵まれた研究環境があると思います。私のやりたいことを尊重しながら適切に指導してくれた先生方や、事務的な面でサポートしてくれた事務室の方々には大変支えられました。また、お互いに励まし合って研究活動を行う研究仲間にも出会うこともでき、コロナ禍でも充実した2年間を過ごすことができました。研究したい思いがあれば、ぜひ中央大学で大学院生活を送ってほしいです。

 

※この記事は、2022年3月時点の内容です。

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