大学院

【究める vol.82】修了生の声(文学研究科 博士前期課程)

2022年04月13日

修了生の声(文学研究科 博士前期課程)


 

大沼 大晟(おおぬま たいせい) さん

文学研究科 博士前期課程 日本史学専攻を
2021年度に修了しました。

 

 

大学院時代の研究について

修士論文では、広島藩領佐伯郡を事例に幕末維新期の藩領境目地域について研究しました。

学部生時代、幕末維新期の史料を探しに各地へ赴き、その際に見つけた史料群を用いて卒業論文を執筆しましたが、大学院でも引き続き同史料群の調査を行い、研究を進めました。調査は主に、広島県や山口県の史料収蔵機関で長期休暇中に行っています。調査では、史料収蔵機関の方とコミュニケーションを取りながら、自身の研究に関連する史料を閲覧し、調査後、閲覧した史料を読解・分析します。幕末維新期の史料の多くは、くずし字で書かれたものなので、まずはくずし字を解読しなければなりません。くずし字を読みながら、内容も読解し、これまでの先行研究では明らかにされていなかったことや、先行研究とは異なる見解を示すことができる史料を探します。また、史料に書かれていることを安易に信じて用いるのではなく、史料に書かれていることの信憑性を疑い、史料批判を行うことも重要なプロセスです。このような過程を経て、先行研究との対話を行いつつ、史料をもとに論を組み立てて行きました。

大学院へ進学した理由を教えてください

中学時代に日本史の特に幕末維新期に興味をもち、高校時代から大学卒業後は大学院に進学しようと考えていました。さらに大学において、高校の授業で勉強するようなすでに明らかにされていることを学ぶ“歴史”ではなく、明らかにされていることに批判的な視点を持ち、また明らかにされていないことを明らかにし、それを研究史に位置づけるために論を展開していく“歴史学”研究の面白さと奥深さに触れ、研究欲が高まり進学を決めました。

中央大学大学院へ進学した理由を教えてください

私が研究テーマとしている幕末維新期を専門とする現在の指導教授がいらっしゃったことです。その教授の方は、学部生時代も指導教授で、研究計画や卒業論文に対して的確なアドバイスをしてくださっていたため、引き続き大学院でも指導して頂きたいと思い、中央大学大学院への進学を決めました。また、学部生時代から指導教授の大学院ゼミに参加しており、ゼミの雰囲気も良く、先輩方から研究面だけでなく生活面に対しても助言して頂いていたことも決め手となりました。

ご自身にとって大学院はどのような場でしたか

時間の使い方を考え、計画を立てることがより大切になる場でした。まずは目標を定め、自身の研究状況と研究に掛けられる時間を照らし合わせながら、掲げた目標を達成しうる計画を考えなければなりません。特にこの2年間はコロナ禍だったため、感染状況なども加味しながら調査の日程などを考えなければならない難しさがありました。計画がうまくはまると自身の研究をより進ませることが出来ましたが、計画通りにいかないこともあります。計画通りにいかなかった場合は、その都度自身の研究状況と対話しながら計画を修正していきました。何度も計画の修正を重ねながら最終的に修士論文が書きあがったときは、とても達成感がありました。

中央大学大学院へ進学してよかったことについて

中央大学大学院を卒業した先輩に、研究機関の研究員や博物館学芸員等の幕末維新期を専門とする研究者になっている方が多くいらっしゃったことです。学会や合同調査など卒業生の方とお会いする機会があり、その際、研究機関や博物館の業務の実態や、研究者になるために大学院生の内に準備すべきことなどを伺うことが出来ました。私自身、研究者になる事を目指しているため、実際の業務に携わっている方々の生の声を聞けたのはとても良い機会でした。

大学院時代の印象に残っている出来事について

修士論文を書き終えたときに「研究は一人でやるものではない」と実感できたことです。この「研究は一人でやるものではない」という言葉は、指導教授から博士前期課程の2年間、ずっと言われ続けてきた言葉です。私が過ごした博士前期課程の2年間は、コロナ禍で過ごした2年間でした。特に1年目は、コロナウイルスが流行し始めた時期で対応が難しく、研究計画などが崩れ、見通しも立たない状況でした。その中で、指導教授を始め、専攻の先生方やゼミの先輩方に様々な助言をもらったことで、コロナ禍で身動きが取れなかった時期も地道に研究を進めることが出来ました。また、同期とは自身の状況をお互いに報告し合うなど、研究面でも精神面でも支え合うことが出来たと感じています。先生方や先輩方に助けられ、同期とは支え合い、親族の応援を受けながら研究を行い、修士論文を書ききることが出来たことは、私自身の財産です。今後も研究は、一人でやるのではなく、なるべく多くの方の意見を聞きながら進めていきたいと思っています。

修了後の進路について

中央大学大学院の博士後期課程へ進学し、さらに研究を深めます。

受験生へのメッセージ

大学卒業後の進路選びは、人生において重要な岐路になってきます。多くの卒業生は、その岐路に立ったとき、「就職」という道に進んでいきます。学部生時代に勉強熱心だった私の同級生も、ほとんどが「就職」の道を選びました。一方で「進学」という道に進んだ同級生は少数です。これは、私の同級生に限った話ではありません。そのため、大学院へ進学することは、一般的には普通ではないことと思われます。ですが、これはあくまで誰が決めたかもわからない一般的な意見であり、「就職」の道より「進学」の道に進んだ方が、正解である人も多いのではないかと思います。(この「正解」も人によって考え方は様々です。私は、その人自身が進んだ道が正解だったと思えば、それが正解の道なのだと思います。)「進学」の道は苦労も少なくない道ですが、私は後悔なく「進学」の道に歩みを進めて良かったと感じています。そしていつか、この道を選んで正解だったと確信できるよう日々励んでいます。受験生の皆さんも後悔のしない道を熟考して選び、自信をもって選択した道を進めるように頑張ってください。心より応援しております。

 

※この記事は、2022年3月時点の内容です。

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