大学院

【究める vol.58】留学生の声 キム ハニさん(文学研究科 博士後期課程)

2021年07月12日

「究める」では、大学院に関わる人や活動をご紹介しています。
58回目となる今回は、留学生のキム ハニさん(文学研究科 博士後期課程)に中央大学大学院へ進学を決めた理由やご自身の興味関心、研究テーマについてお話を伺いました。

  キム ハニさん

 文学研究科 博士後期課程 社会情報学専攻 1年

2020年度(2021年3月)に博士前期課程を修了し、引き続き、博士後期課程で研究を続けられています。
博士前期課程の頃からの研究テーマや大学院で過ごす日々の様子について、詳しくお答えいただきました。

中央大学大学院への進学を考えている留学生の方はもちろん、大学院で研究をすることに関心があり、進学を検討しているみなさんは、ぜひご覧ください。

日本の大学院で研究しようと思った理由について教えてください。

日本での留学経験のある親の影響で、幼い時から日本についての話を耳にする機会が多く、何回も旅行したことがあり、大変興味と関心を持つようになっていました。自然に韓国の大学で日本学を専攻し、日本語や日本の歴史、社会、文化などについて幅広く勉強することができました。そのため日本に実際に留学し、日本の過去と現在の本来の姿と変化などさまざまなことについてより深く勉強し、なお直接体験してみたいと思いました。

中央大学大学院を進学先として選んだ理由を教えてください。

韓国の淑命女子大学で修士論文を書いていた時、私の母校と中央大学が姉妹校であることから、両校の学生交流プログラムの一つである「文部科学省国費外国人留学生」として淑命女子大学の推薦を受け、中央大学の選考の結果、合格し、留学することになりました。韓国でも司法や政治界に中央大学出身の有力人材が多く、自然に興味と憧れを持っていました。例えば私が勉強している多摩キャンパスの国際センターの入り口の方には韓国の李載瀅の胸像が置いてあるのです。この人は中央大学法学科出身で、韓国の第12代国会議長を歴任した人物であります。

大学院での研究テーマについて

博士前期課程では、「大学生の読書活動増進と大学図書館の読書支援サービス」という題名で、修士論文を執筆しました。「情報、知識の蓄積・共有・伝播」は、ある国や人類の歴史や将来と強い関係性を持つ重要なテーマであるという個人的認識から、「読書」という人間の知的活動を中心に、次代を担う「大学生」及び情報と知識の宝庫と言われる「大学及び大学図書館」の現状や将来の方向性を検討したいということが研究の背景となっています。その中でも、「大学生の本離れ、活字離れ」は日本で長年指摘されてきた問題であるにもかかわらず、各種全国調査や先行研究を見るとその改善の兆しがあまり見えないという状態であります。この大学生の不読問題を改善する方策として、大学図書館の役割や読書支援サービスに注目したのが博士前期課程での研究内容であり、博士後期課程では、大学生の読書に関わる理論と実際が結合した読書行動モデルや不読改善の方策の提示を研究の目標としております。

中央大学大学院で過ごす日々について、研究以外のことも教えてください。

2017年9月、研究生として渡日した時、聖蹟桜ヶ丘にある国際寮に配置され、そこでの1年半間、世界中から来た留学生たちと交流することができました。その中でも私の親友はフランス、オーストラリア、ドイツ、タイから来た学生で、一緒に河口湖に旅行に行ったり、年末には自分の部屋にみんな集まって楽しく紅白歌合戦を視聴したり色々話し合ったことがとても大切な思い出となっています。

その他にも、中央大学のg-sqaureやアカデミックラウンジで行われるウェルカムパーティーや様々なイベントを通じて海外から来た留学生とは勿論、異文化に関心を持っている日本人の中大生とも交流することができたことも中央大学大学院に進学してよかったことの一つであります。

ご自身にとって大学院はどのような場ですか。

私にとって大学院は人生の第二幕を開く一つの転換点だったと思います。さまざまな日本人と外国人留学生との幅広い交流を通じて韓国にいた時よりもさらに開かれた世界観や未来志向的な価値観を持つようになりました。中央大学での勉学や日本での貴重な体験を生かし、将来日韓交流ひいては友好的な国際関係の構築のため役立つ仕事に付きたいと思っております。

大学院を目指すみなさんへのメッセージ

中央大学は美しい自然に囲まれた環境で勉学に最適のキャンパスと施設を備えており、また大変著名な先生方に先進学問を学ぶことができるだけではなく、活発な国際交流が可能な未来志向的な素晴らしい大学であると思います。中央大学大学院で皆さんとお会いすることを楽しみにしております。

 

この記事の内容は、2021年7月時点のものです。

<入試情報や学生の声、教員情報については下記サイトへ!>

文系研究科 入試広報サイト
文系研究科 教員紹介サイト