「究める」では、大学院に携わる人々や行事についてご紹介します。第8回はゲッチンゲン大学と中央大学法学研究科の共同ゼミについてです。

共同ゼミに参加した皆さん
ゲッチンゲン大学・中央大学法学研究科 共同ゼミ開催

2019年5月29日、ゲッチンゲン大学(ドイツ)にて、ゲッチンゲン大学と中央大学法学研究科の共同ゼミを行いました。共同ゼミでは、双方の博士課程の学生が自身の研究内容を報告(言語:ドイツ語、英語)、双方大学の教授から指導を受ける形式で行われました。本ゼミには、ゲッチンゲン大学から、 フォルカー・リップ(Volker Lipp)教授、リュディガー・クラウゼ(Rüdiger Krause)教授、ティル・パトリック・ホルターフス(Till Patrik Holterhus)准教授、博士課程のヘンナー・ゲット(Henner Gött)さん、カタリーナ・クノッヒェ(Katharina Knoche)さんにご参加頂き、又中央大学法学研究科からは、新井誠(あらい まこと)教授、鈴木博人(すずき ひろひと)教授のほか、現在ミュンヘン大学(ドイツ)に留学中の後藤究さん、ミュンスター大学(ドイツ)に留学中の松村好恵さん、博士後期課程の太田信さん、博士前期課程の阿部勇太さん、福田が参加しました。報告内容は、憲法・労働法・家族法など幅広い分野にわたり、先生方からはさまざまな観点から素晴らしい指導が頂け、実りあるゼミとなりました。
また翌日のエクスカーションでは、午前中、ゲッチンゲンの市内観光をした後、午後は世界遺産ヴィルヘルムスヘーエ城公園(カッセル)を訪れるなど、充実した一日を過ごしました。両日を通し、両校の交友関係を深めることができました。
法学研究科博士課程後期課程
福田智子(ふくだ ともこ)
参加者のコメント
日独の法学研究の第一線で活躍する諸先生方やドイツの同世代の若手院生と交流する機会をいただき、とても良い刺激を受けました。ゼミでいただいた助言をもとに、自分の研究活動を発展させていきたいと思います。
法学研究科博士課程後期課程
後藤究(ごとう きわむ)
日頃は交流する機会のない、他の大学のさまざまな分野の先生方からご指導を頂け、ドイツでの研究活動を相対化して考えることが出来ました。今回の素晴らしい経験を今後の研究に生かして行きたいと思います。
法学研究科博士課程後期課程
松村好恵(まつむら よしえ)
海外での研究報告やドイツの先生方や院生との交流という、大変貴重な経験をすることが出来ました。参照すべき判例など示して下さった、先生方からの発表に対する具体的なアドバイスを踏まえ、今後の研究活動を進めていきたいと思います。
法学研究科博士課程後期課程
太田信(おおた まこと)
海外渡航経験のない私にとって代えがたい貴重な経験をさせていただきました。自身の研究活動や留学に対してとても大きな示唆が得られました。アドバイスをしてくださった先生方、及びお世話になった皆様に心から感謝いたします。
法学研究科博士課程前期課程
阿部勇太(あべ ゆうた)
新井誠(あらい まこと)教授からのコメント

新井誠教授
共同ゼミは、『権利のための闘争』で著名なドイツ法学界の泰斗ルドルフ・イェーリングの胸像が置かれたゲッチンゲン大学法学部の特別室で開催されました。中央大学の学生諸君は全員が英語またはドイツ語で立派な報告をしました。このような経験を積み重ねることが、研究者養成、国際交流に資するものであることを実感しました。
個人的には、約40年前にミュンヘンで博士論文を執筆するために参加したドクトランデンゼミナールのことを想い出し、また新たな気持ちで研究する意欲がかきたてられました。
※本共同ゼミについては、ゲッチンゲン大学のHPでもご紹介頂いております。