中央大学文学部の授業「実践的教養演習」でモノを創る ―成果物の本を出版―

　中央大学文学部では、2020年度から新たな演習授業「実践的教養演習」を開講しました。この授業では、モノを創る学部ではない文学部が、「人文知」をいかし授業の成果として形あるモノを創ります。
　2020年度に受講した学生たちは1年間「ヒトとモノ」を共通テーマに、3部門（出版部門、イベント部門、動画制作部門）に分かれ、各部門約7名で「大学の授業で使う教科書をつくる」、「文化資源を紹介するキャンパスマップの作成」、「動画による文学部の魅力発信」という３つの課題に挑戦しました。

　2021年10月15日（金）に、出版部門の成果物の一つである書籍『読書する知性 「本づくり」演習成果』を出版します。学生が「20歳前後に読んだ本」をテーマに設定して執筆者を選定し、11人の先生方に原稿依頼を行いました。本書では、それぞれの先生方が若い頃出会い、その後の研究に深く影響を与えたさまざまな本が、その出会いの経験とともに語られます。文学、歴史、社会学、哲学など、あらゆる分野の多くの本が紹介され、先生方の考えや生き方に、それらの本がどのように刻まれていったのか、そのつどの息づかいとともに書かれています。「文学部入門」としても、「学問入門」としても読むことができる1冊です。次年度の「哲学基礎演習」という授業で、教科書として使用予定です。

（ご参考）
■ 「実践的教養演習」他部門の授業成果
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/letters/news/2021/04/54058/ 
（中央大学公式Webサイト＞学部・大学院＞学部＞文学部＞新着ニュース＞ 2021年04月09日 多摩キャンパス文化資源マップと文学部の魅力発信動画が完成しました）

・イベント部門：「文化資源を紹介するキャンパスマップの作成」
　中央大学にある数々の文化資源の紹介という要素を取り入れた4ページ構成のマップを作成しました。マップ作成にあたっては、学生が文化資源の調査・資料収集を行い、ゼロからデザインを考えました。完成した文化資源マップは中央大学公式ホームページ（上記URL）に掲載し、新入生にも配布しています。

・動画制作部門：「動画による文学部の魅力発信」
　企画会議から校正、撮影、編集まですべて学生が行い、文学部の魅力発信動画を作成・発信しました。完成した動画は中央大学公式ホームページ（上記URL）に掲載しています。

■「実践的教養演習」2021年度の授業内容
　2021年度は、「時間　記憶　記録」という共通テーマのもと、出版、イベント、動画制作の各部門を教員2名以上で担当します。加えて、部門ごとにプロの編集者、脚本家、映画監督、文化資源調査の専門家などの話もうかがいながら、必要な技術とモノの見方を身につけていきます。
参考：https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/letters/characteristic/subject08/
      （中央大学公式Webサイト＞学部・大学院＞学部＞文学部＞文学部トピックス）