バスケットボール部

バスケットボール部・第92回関東大学バスケットボールリーグ戦 対大東大②

2016年11月05日

 10月30日 日体大世田谷キャンパス

1部昇格叶わず「勝負の1年」終幕

 目指していた入替戦まであと一歩だった。約2カ月にわたって行われたリーグ戦はついに最終節を迎え、中大はすでに2部優勝を決めている大東大と対戦した。勝てば2位となり、インカレそして1部との入替戦の出場権が獲得でき、逆に敗れればその時点で今季が終了する一戦。中大は序盤から相手の高さに苦しみ、劣勢を強いられる。後半に粘りを見せるも、ここまで全勝と2部では頭一つ抜ける相手に屈した。この結果、今季最大の目標だった1部昇格を逃し、この1年間チームを牽引してきた4年生は引退となった。

#28鶴巻
▲#28鶴巻は今リーグ戦での不調に悔しさをにじませる

スターター #15八木橋直矢主将(総4)、#7森知史(法4)、#13中村功平(総2)、#28鶴巻啓太(法2)、#99浅見陸人(総3)

 格上の相手に対して早めに仕掛けたい中大は開始直後からゾーンディフェンスを展開する。しかし、大東大のシュートがなかなか落ちないうえにディフェンスリバウンドも確保され、序盤からリードを許す。#13中村や#7森のミドルシュートでなんとか食らい付くも、嫌なムードで第1ピリオド終了。

 第2ピリオド、中大のディフェンスが徐々にはまり、大東大のオフェンスを苦しめる。しかし、中大も荻野コーチが「2部で1番」と評する相手ディフェンスの前に停滞。スコアが伸びない。インサイドを攻め切れず、単調なアウトサイドシュートに終わってしまう。結局中大はこのピリオド、9点しか奪えず、12点ビハインドで試合を折り返す。

#15八木橋
▲指示を出す#15八木橋主将。背中でチームを引っ張った

 後半に入ると、#13中村や#99浅見が好調。スリーポイントやミドルシュートを決め、追い上げムードをつくる。しかし、勝負所では確実にシュートを沈めてくる大東大。中大にとっては追い付けそうで追い付けないもどかしい展開が続く。

 最終ピリオド、#28鶴巻の2本のスリーポイントや#17笠原一生(商4)のバスケットカウントなどで、最大17点あった点差は残り1分半で5点となり、驚異の粘りを見せる。しかしその後ファウルゲームに出て与えたフリースローを大東大は確実に決め、試合終了のブザーが会場に響いた。

 1部を経験している最後の世代が最高学年となり、昨年のリーグ戦終了直後から荻野コーチが「勝負の1年」と位置付けていた今季。春のトーナメントでは1部校を倒すなどして6位という好成績を収める。下級生も台頭し、新人戦では堂々の準優勝。着実に力をつけ、1部昇格を合言葉にリーグ戦に挑んだ。幸先よく開幕7連勝を飾るも、その後3連敗で失速。それでもそこから6連勝と立て直した。しかし、最後は好調だった江戸川大に勝ち星1つ届かず入替戦とインカレの出場権を逃した。「とにかく4年生に申し訳ない」(荻野コーチ)。

#7森
▲インサイドの大黒柱#7森。一緒に戦った4年生は「最高の同期だった」

 チームを支えてきた4年生はこの試合が大学生活の最後の試合。#15八木橋主将が「ただただ実力が足りなかった」と言えば、#17笠原も「120%の力を出せた。それで負けたので仕方ない」と、両者ともに目を赤くはらしながらも、すがすがしく最後のリーグ戦を振り返った。しかしその4年生の抜ける穴は大きい。荻野コーチは「将来柱になる選手」として1年次から#15八木橋主将そして#7森を中心にチーム作りを進め、2人は実力のある下級生を戦術的にも精神的にも牽引してきた。さらに荻野コーチは「試合に絡まない選手も真面目に一生懸命やる代」と学年を評価。「3年生以下にも見習ってほしい」と4年生への厚い信頼を口にした。

 「これからどれだけ全員で戦っていけるか」(#28鶴巻)、「チームでも生活面でも全員を同じ方向に向かせたい」(#99浅見)。長期戦となるリーグ戦とはいえ、1敗の重みを体感した今大会。「何が足りなかったのか、追及してしっかり受け止める」と荻野コーチ。来年こそは1部昇格へ。この悔しさは忘れてはいけない。

4年生
▲試合終了間際は#15八木橋主将、#7森、#17笠原に加え#16樋口隼也(商4)と#72斎藤拓巳(文4)も出場し4年生5人でコートに立った

◆試合結果
中大64(15-24、9-12、19-20、21-18)74大東大○

▼大会結果①大東大②江戸川大③中大

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部