バスケットボール部

バスケットボール部 関東大学バスケットボールリーグ戦対関東学大

2015年11月04日

11月1日 日体大世田谷キャンパス

2部7位でリーグ戦終了 渡部主将『最高の仲間に巡り合えた』

 リーグ最終戦が行われた。同じく2部下位に低迷する関東学大との試合だったが、74-90で敗戦。4年生はこの試合を持って引退する。目標の1部昇格は、後輩たちへと引き継がれた。

 

▲ジャンプシュートを放つ鈴木

スターター #2渡部史鏡主将(文4) #15八木橋直矢(総3) #25森知史(法3) #27宍倉光(法4) #28鶴巻啓太(法1)

 スタートダッシュは悪くなかった。#25森、#27宍倉が攻守に渡り躍動。ディフェンスリバウンドは確実に拾い、速攻にも果敢に参加し得点を量産。第1ピリオドは24-18とリードで終えた。  第2ピリオドは我慢の時間だった。思うようにスコアを重ねることができない時間も続いたが、#13中村功平(総1)が正確無比なパスで得点をアシストし、自身でも得意のジャンプシュートで追い上げる相手に何とか対抗する。前半は37-35で終了した。

▲1年生離れした活躍を見せた中村

 崩れてしまったのは第3ピリオドだった。開始2分足らずで逆転を許すと、ここから失点を留めることができない。「ここ何試合かと同じパターン。最後まで(この時間を)越えられなかった」(荻野コーチ)。#13中村、#21藤井裕太(商1)の1年生ガード2人を起用し何とか流れを変えようとするも叶わず、55-62と差が開く。  最終ピリオドでは#13中村が、アウトサイドからのシュートで何度もリングを射抜くなど圧巻のパフォーマンスを披露。一時は残り約4分で71-71と同点に追い付く。しかしここからミスも絡み立て続けに失点。残り2分を過ぎたところで勝敗はついてしまっていた。74-90。最終戦を勝利で飾ることはできなかった。

 手応えを感じ臨んだシーズンだった。5月に行われたトーナメントでは、1部でも屈指の強豪である青学大を撃破しベスト8入り。その1カ月後に新人戦でも1部に所属する法大を退けた。夏場にも課題だったディフェンスの強化に着手。充実の準備期間を過ごした。  しかし結果は目標である「1部昇格」とは大きくかけ離れた2部10チーム中7位。荻野コーチは「力がなかったわけではない」と語る。技術以上に精神的な部分が欠けていたとのことだ。4年生の#14鈴木夕介(商4)は今年のチームをこう評した。

  「今年は4年生が40分間コートに立ち続けることはなかった。2カ月間、毎週土日を戦うタフなリーグ戦を戦い抜くには、1、2年生には経験が足りない。今年は下級生が試合に出ることが多く、下級生がチームの中心になったときに崩れてしまった」

▲試合後、記念写真を撮る右から時計回りに渡部主将、#12星野寛人(商4)、荻野コーチ

有望な下級生に押され、例年に比べ比較的プレータイムが少なかった今年の4年生だったが、チーム作りへの貢献ぶりは計り知れないものがある。「新しいことをやろうとした時に、4年生が協力的にやってくれた」(荻野コーチ)。食事などコート外でもコーチと選手が同じ目線で、チームのことを考え続けた。  その中心にいたのが#2渡部主将。チームのキャプテンとして、精神的支柱として、雰囲気作りなど常にチームをいい方向に導こうと努力した。「辛かったことも多かった。それでも、勝った時の喜びは一番噛みしめられた」(渡部主将)。悩みは尽きなかったこの1年間。その分返ってくる感情には、決して色あせることはない濃さがある。「最高の仲間に巡り合えました」。感謝の言葉を仲間に送り、中大バスケットボール部を去る。

 来季は正真正銘の勝負の年だ。1年次から主力選手として活躍し、2年前に2部降格の瞬間を味わった#15八木橋、#25森が最終学年を迎える。ここで昇格を決めることができなければ、1部を知る人間が途絶える。荻野コーチも「チームの伝統や意識の面でも、来季は必ず1部に上がりたい」と抱負を語った。このオフシーズン、強豪大学がインカレなどに向けて緊張感のある練習を積み重ねていくなかで、いかにモチベーションを保てるか。1部復帰への戦いは、すでに始まっている。

◆荻野コーチコメント

  「4年生は選手とコーチではなく、人として付き合える代だった。男として一生に酒が飲めて楽しかった。中大に来て良かったと思って卒業してもらえればうれしい。結果云々は残せなかったが立派にやってくれた。胸を張って、卒業してほしい」

◆試合結果

●中大74-90関東学大○

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部