卓球部
Cを背負う者番外編・卓球部
2016年10月17日
大坂亮輔主将(文4)
苦しいシーズン糧に指導者に
1年次からエースとして引っ張ってきた大坂主将。卒業後は競技者を引退し、指導者の道を選んだ。愛工大名電高時代は、3年次のインターハイで個人も団体も3位。大学に入っても2、3年次は個人インカレの全日本大学総合卓球選手権大会個人の部(通称・全日学)でランク入り(ベスト16)を果たす。
▲春季リーグ戦対筑波大
実業団チームに入っても通用する力は十分にある。だが、あえて指導者への道を選んだ。「次のステージです」。高校教師になって若い才能を育てていく。それが今の大坂主将の目標だ。
主将になってからは反省ばかりだった。今年は、昨年全日学で大坂主将と共にランク入りした定松祐輔(文3)、宮本幸典(文3)との3本柱で、リーグ戦優勝も見えていた。「今年のチームは、自分が入学してから一番強いです」。春季リーグ戦初戦で、大坂主将は自信をうかがわせた。しかし明大、専大に完敗。自身も田添健(専大)とのエース対決に敗れた。第6戦の法大戦でも大坂主将がルーキー高取に敗れ、リーグ戦は4勝3敗の4位に終わった。「最低でも準優勝を」と目指してきたものが、大きく崩れた。ショックは大きかった。
▲団体インカレ対専大
秋季リーグ戦、調子の上がらない大坂主将はオーダーに入れなかった。チームは3勝4敗で5位。「久しぶりに入替戦まで見えた」。呆然と語った。 白神コーチは言う。「強くなる選手は、弱くなる」。調子の上がらない苦しい苦しいシーズンを終えた大坂主将に「変えようとして負けているなら賛成だ」と声を掛けた。「周りの人が勝った負けたでどうこう言おうが、変化を恐れては一流になれない」。
▲秋季リーグ戦閉会式後、集合写真を撮る選手たち。大坂主将は左端。通算28勝以上した選手に授与される特別賞を受賞した
主将の重圧に負けそうになった。この苦しいシーズンがあったからこそ、大坂主将は指導者として伝えたいことがある。「この苦い経験を糧にできるかどうかは、これからの自分次第です」。日々勉強。大坂主将の新たな人生が、ここから始まる。
今年度7月号から本紙紙面で始まった連載「Cを背負う者」。Web版でも番外編として、中大の名を背負っている選手たちを紹介していきます。
写真・記事:「中大スポーツ」新聞部