準硬式野球部

準硬式野球部 全日本大学準硬式野球選手権大会 決勝対日大

2015年08月27日

8月24日 金沢県立野球場

宿敵日大との延長戦に敗れ 連覇ならず準V

 全国大会決勝の相手は昨年と同じ、宿敵日大。11回に及んだ激闘を制したのは、昨年の王者中大ではなく日大だった。昨年は11回裏、主将のサヨナラ本塁打によって優勝を手にした中大。今年は11回表に3点を相手5番の本塁打によって勝ち越され9-6で連覇を逃した。

▲試合後、優勝に喜ぶ日大を見つめる選手ら

 先発したのは中大のエース、木下愛(商2)。木下は初回、打者の投ゴロが当たり、足を痛めてしまうアクシデントに遭遇。2回には、リーグ戦で木下から5打数4安打を放ったこともある中村(日大)に先制適時打を放たれたのを皮切りに、一挙3点を奪われてしまう。  しかしその後の3回に木下は自らバットで取り返す。先頭でフェンス直撃の右越二塁打を放ち出塁すると相手の失策をものにし1点、更に4回にも中大野球らしく犠打を重ね、確実に1点を取り返す。  中大が勢いに乗ったかと思われた矢先、捕逸、暴投などの細かいミスが点に絡み、再び6-2と離されてしまう。  しかし中大のあきらめない姿勢が点につながる。7回には、チーム1の出塁率を誇りながらもこの日3打数無安打であった原田大輝(商3)の1塁手への当たりが失策となり1点を返す。 また、8回には武内一馬(商4)の左越二塁打、國廣拓人(商3)のスクイズ、相手失策でついに6-6の同点に追いつく。

▲満塁のピンチで三振を取りガッツポーズをする渡邊

8回の裏に同点に追いつく。これはまさに昨年と同じ展開であった。サヨナラ勝利し優勝を手にしたい中大。しかし両者満塁のチャンスを作るもものにできず迎えた11回表、8回より継投した渡邊剛(商2)が一死二塁から、相手四番に左中間二塁打で勝ち越され、さらに相手6番に左越本塁打を浴び、この回3点を勝ち越されてしまう。 そして11回裏、粘りに粘り、二死二、三塁のチャンスを作るも生かせず、試合は9-6で終了した。

▲最後の打者となった武内

 「優勝できないのは悔しい。けれどこのチームでここまで来ることが出来幸せ。日大に追いついたときは本当に感動した。楽しい大会だった」(保坂祐樹主将・商4)「あっという間だった。楽しい時間を過ごせた。(江間奨平・商4) 試合終了直後、選手らは肩を落とし悔しさをにじませながらも、最後にはすがすがしい表情があった。

 連覇は逃したものの、チームが得たものは大きい。「4点差から追いつくというのは今までの中大にはできなかった。中大に新たな歴史を刻んでくれた」(池田監督)    経験不足といわれたチームがここまで来ることが出来たのは、それを補うほどの努力の成果と、ベンチでの雰囲気の良さが大きく関係している。得点した時もミスをした時も、全員が励ましあえるベンチがそこにはあった。「ベンチが盛り上がると試合に出ている選手も雰囲気よくできる。そう思ってベンチを盛り上げた」(小林良太郎・商3)

 今回優勝した日大のエース杉浦、決勝戦で6打数5を放った中村、決勝弾を放った廣瀬はいずれも2年生。実力ある日大はこれからも中大の前に立ちはだかる。

 今大会3試合を先発した木下は「実力的には日大のほうが上。みんなで努力をして底力をあげていきたい」と意気込んだ。また、出塁率の高さでチームを支える原田も「卒業まで日大に負けません」と宣言した。  今回の悔しさを晴らすチャンスはまた訪れる。今大会で築き上げたチーム力と努力の成果は次の勝利へとつなぐだろう。

◆試合結果

日大 03002100003=9

中大 00110013000=6

◆大会結果

①日大②中大③関東学院大、国士大

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部