サッカー部

サッカー部・関東大学サッカーリーグ戦 後期第10節 対東洋大

2016年11月08日

11月6日 古河市立サッカー場

痛恨の連続失点 最短1部復帰かなわず

▲観客席へのあいさつから引き上げる選手たち

◆スタメン

GK 21佐川雅寛(経2)

DF 24安在達弥(商2)、2縣翔平(商4)、3小川雄生(経4)、4渡辺剛(経2)

MF 6飯干雄斗(経4)、8三島頌平(商3)→33内田祐介(商4)、19加藤陸次樹(商1)→62分・翁長聖(経4)

FW 7寺村介(商3)、19矢島輝一(商3)、10古橋匡梧(経4)→28櫻井昴(法2)

◆試合結果

 ●中大1ー3東洋大○

得点者:古橋(51分)

 伝統の金茶が今年も屈辱にまみれた。地力昇格がなくなった状態で残り2戦全勝を目指した中大だったが、勝ち点で並ぶ東洋大に1-3で敗れ2部残留が決まった。開始16分の間で立て続けに3失点。後半に1点を返すも前半のビハインドがあまりにも痛かった。「1年での1部復帰」を目標に掲げ前期は首位で折り返し。しかし後期はわずか3勝しか挙げられず、7つの黒星が重くのしかかった。

▲後半に意地の1点を決めた古橋

 失点はいずれも「自分達のミス」が起因だった。4分はCKからのクリアミスをダイレクトで押し込まれ先制点を献上。15分の2失点目はビルドアップの段階でDFの渡辺がボールを奪われ、16分はGK佐川がパントキックを前線の相手選手正面に蹴り込んでしまい、そのままパスワークで交わされあっという間に3失点目を喫してしまった。「あの3失点は何だったんだろう。自分たちの弱さが出てしまった」と述懐するのは手塚監督。後期の不振を象徴するかのようなプレーで大きく引き離される。

 サイド攻撃とFW矢島のポストプレーを起点にしたい中大は、8分に矢島の強烈な左足ミドル、36分にMFでスタメン起用されたルーキー加藤が好位置でシュートを放つも枠の外に外れる。

▲スタメン復帰した三島

 後半はペースを握ったのは中大だった。縣、寺村、加藤が左サイドで三角形を作り連携を取りながらボールを運べば、けがからスタメン復帰を果たしたボランチ三島が持ち前の展開力で存在感を発揮する。

 決定機が続いた51分、古橋がCKからのこぼれ球を押し込み、ボールはぎりぎりゴールラインを割り1点を返す。攻撃的なリズムに拍車を掛けたいところで、手塚監督は51分に翁長、68分には内田、80分は櫻井を投入。アキレス腱断裂から帰ってきた内田は83分に倒れながらシュートを放ち闘志を見せたが、反撃も届かず。両手を上げた主審の鳴り響く笛が、中大の2部残留を告げた。

▲試合後、スタッフの話に耳を傾ける選手たち

 再起を誓った1年間だった。昨年度1部リーグ戦では22試合51失点で最下位に終わり2部降格。屈辱的なシーズンを経て、下級生時から出場経験の豊富な4年生は橋本龍馬主将(経4)を中心に「プロになりたいのか、1部に昇格したいのか、何のためにサッカーをやっているのか」話し合いを重ねた。掲げたスローガンは「中大ファミリー」。寮生活から今まで以上にコミュニケーションを取る場を設け、家族のように深い真のチームワークを追い求めた。

 FC東京の特別指定選手に登録された矢島、圧倒的なスピードを誇る古橋ら強力なFWを筆頭に、2部トップクラスの厚い選手層は前期首位ターンで証明。しかし後期は第1節で最下位(当時)の明学大に敗れ足元をすくわれると、第6節の青学大戦では試合終了間際にまさかの連続失点を喫し逆転負けした。そして東農大戦、神奈川大戦、今節の東洋大戦で上位校相手に3連敗。今節の会場・古河市立サッカー場は、2年前に劇的な逆転勝利で1部残留を決めた会場だったが、ドラマの再現はかなわなかった。

 「(1部昇格の可能性が消えたことは)もうそれはしょうがない。最終戦で優勝チーム(東京国際大)相手にどこまでできるか」(手塚監督)。最終戦は中大グラウンドで2部優勝を決めた東京国際大との一戦。4年生FWの古橋は「もう残せるものはないが、4年生らしい姿を見せたい」と語った。次節、ホームグラウンドで「中大ファミリー」の集大成を見せつける。

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部