硬式野球部

硬式野球部・東都大学野球秋季リーグ戦対国学大1回戦

2015年09月16日

9月15日 神宮球場

 

村川完投!保坂千金打!バッテリーで掴んだ今季初勝利

 

 中大が国学大1回戦に臨み、今季2戦目にして初勝利を挙げた。投げては先発の村川翔太(商3)が2失点完投。打っては捕手の保坂淳介(商2)が逆転の3点適時打を放った。成長著しいバッテリーが活躍し、チームはここから連勝街道を突っ走る。

 

 

▲逆転適時打を放つ保坂

 

 この日唯一のビッグチャンスは、1点ビハインドの4回に訪れた。先頭の新城拓(文3)、4番の小川拓真(商4)の安打などで2死満塁。この場面で7番の保坂は打席に向かう直前、試合前に秋田監督が言っていたことを思い出した。「好機で回ってきたら、ピンチじゃなくてヒーローになれる好機だ」。4球目の真っ直ぐを思い切り振り抜くと、打球は低い弾道で左翼手の頭を越えた。走者一掃の3点適時打。「監督の言葉を思い出して楽しく打席に入れました」(保坂)。若き正捕手の一打で3-1と逆転に成功した。

 

 

▲先発の村川

 

 3回に1点を失った先発の村川は、4回にも四球と自らの野選で無死一二塁。さらに1死から重盗で二三塁、2死から暴投で三塁走者が生還し2点目を奪われる。

 

 追加点が欲しい打線は7回、2つの四球で2死一二塁の好機を作る。するとこの日1番起用の松田進(法3)が左翼手の前にポトりと落とす適時打。打球の感触には苦笑いを浮かべたが「切り込み隊長としてガンガン振っていく」松田の積極性が実を結び、4-2と突き放した。

 

 

▲7回の松田の適時打で本塁に生還した二塁走者の山田直(文3)

 

 試合後半は左腕が躍った。4回までに5つの四死球を出し、制球が定まらなかった村川だったが5回以降は無四球。9回も先頭に三塁打を浴びピンチを背負ったが、後続をしっかり打ち取る。最後の打者にはこの日8個目となる奪三振を挙げ2失点完投勝利。4-2で今季チーム初勝利となった。

 

 

▲最後の打者を三振に打ち取った村川はマウンドでガッツポーズ

 

 2戦連続で1回戦の先発を任された村川は「自分が引っ張っていこうという気持ちで臨んだ」と、右腕の山手幹(商4)に並ぶエースの自覚は十分。秋田監督も「オープン戦での球のキレは(投手陣で)一番良かった」と大抜擢の理由を明かした。この夏にはチェンジアップも習得した。「ほとんどストライクで決まるようになった」と村川。春にチーム最多の4勝を挙げた背番号17は、新たな球種を操りさらなる自信をつけた。  バッテリーを組んだ保坂は逆転適時打のみならず、守備面でも村川を助けた。序盤に2度盗塁を許すも、終盤はお返しといわんばかりに2度の盗塁阻止。自慢のスローイングを披露した。この日の村川を「調子が悪いなりにベストの状態で投げられた」とコメント。スライダーを軸に組み立てた前半から一転、後半は真っ直ぐとチェンジアップを中心に左腕をリードした。「先発投手を引き立てて完投させたいし、それが仕事だと思うので今日はそれができてうれしい」と攻守の〝ヒーロー〟は白い歯を見せた。

 

 今季の中大は先週の第2週から登場。その亜大1回戦は雨で3日流れたうえに敗戦を喫した。「(今日の初勝利まで)しんどかったが、今は気持ちいい」(松田)。東都が開幕し2週間。試合後は待望の白星に選手の笑顔が弾けた。

 

 しかし優勝を目指す上で、リーグ戦中は一息をつく暇がない。「明日も絶対落とせないので、二タテしてチームで乗っていきたい」(保坂)。連勝、そして勝ち点奪取で勢いづけられるか。明日も求められるのは「勝利」の二文字のみだ。

 

◆コメント

秋田監督

 勝つのはいいですね。村川は後半の7回から9回、力が抜けてて良かった。3対2のままだったら代えようかなと思ってたけど今日負けても明日あるからいいかなと。保坂は満塁でよく打ちました。勝負強いですよね。捕手だから読みがいいのかもしれないですね

 

清水コーチ

 いろんなことをやってくる相手だから、とバッテリーには話していた。1回重盗やられたけど、ああいうことやってくるチームだからな。春は保坂がレギュラーになれたことが、チームのいい成績に繋がったと感じている。秋もあの子が要になって、もっとしっかりピッチャーをリードできるようになればもっといい選手になる。評価してます。明日も勝つしかないね。安打出てないけど打撃ってこんなものだから。一本打てればどんどん出る

 

神里主将

 勝てて良かった。チームとして打てていないので、打撃の時間は増やしていた。四死球が多かったのは相手の落ちるボールをしっかり見極めることができたから。打順はジグザグでいこうと監督と話していたので6番に。明日もしっかり自分たちのやることをやって勝つだけ

 

保坂

 試合前に監督が「好機で回ってきたらピンチじゃなくてヒーローになれる好機だ」と話していたことを思い出したら焦って打席に入るのではなく楽しく入れた。打ったのは真っすぐ。打った瞬間は弾道が低かったので捕られたかもと思ったが越えてうれしかった。好機で上位下位関係なく自分が一本出せればチームとして調子は上がっていくと思う

 

松田

 勝利がなくてしんどかった。でも今は気持ちいい。1番での出場は昨日監督から直接言われた。切り込み隊長として、思いっきり自分のスイングをしてこい、と。なので今日はガンガン振っていこうという思いで試合に臨んだ。8回の適時打の場面は、それまでの3打席で全然自分のスイングができていなかった。あの場面はなんとしても1点がほしかった場面。特に決め球とか考えず、フルスイングを心がけた。いい感じに打球が上がったので、落ちてくれと思いながら走った。明日は攻めが後攻なので、守備から流れを持ち込んでいきたい

 

◆試合結果

 

中 大 000300100=4

国学大 001100000=2

 

次の試合は東都大学野球秋季リーグ戦対国学大2回戦(9月16日 10:30~ 神宮球場)です!

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部