アメリカンフットボール部

アメリカンフットボール部・関東大学アメリカンフットボールリーグ戦対明大グリフィンズ

2016年12月01日

11月27日 横浜スタジアム

4年生最後の勇姿 26得点で圧勝 日本一の夢は後輩たちに受け継がれる

▲戦いを終え、応援席に礼をする選手たち

 2勝4敗で迎えた最終戦。相手は1勝5敗の明大グリフィンズ。この一戦互いに負ければ、チャレンジマッチ(入替戦)行きとなる絶対に負けられない戦いだった。そんな中、序盤から4年生の活躍により、じわじわと得点を積み重ね、一時逆転を許す場面もあったが見事最終戦を勝利で収めた。  前節のちぐはぐな戦いで敗れてから二週間。舞台を横浜スタジアムに移しての最終節。先制は、中大ラクーンズがもぎ取る。第1Q残り6分、19番キッカー市森康平(法4)が48ヤード付近から見事フィ―ルドゴールを決め3点を獲得。この後、市森は第2Qでも、35ヤードの位置からも確実に決め、6得点をあげる。いい流れから一転、残り4分を切ったところ、ラクーンズのディフェンスの反則。グリフィンズに15ヤードゲインを許すと、最後は前半終了間際に相手のランでタッチダウンを許し、同点。キックも確実に決められ前半を1点リードを許して折り返すかと思いきや、ビッグプレーが起きる。相手のパントを4番WR野崎貴宏(法4)がキャッチ。そこから、一気に攻めあがる。味方のブロックも力になり、見事タッチダウン。自身初のリターンタッチダウンで95ヤードを独走し、前半を6点リードで終える。  

▲タッチダウンを決める中村

 後半も主導権はラクーンズ。開始早々、11番WR中村悠河(商4)のタッチダウンで差を広げると第4Qでは29番RB野田篤生(文3)のランで勝利を手繰り寄せる。野田は個人ラン部門で4位に入った。  

▲タッチダウンを決め抱きかかえられる野田

 ラクーンズは最後まで隙を見せずに相手を圧倒。23番DL佐藤将貴(法3)は「DLがオフェンスを全部止めるということを決めていて、有言実行できた」と相手の攻撃を抑えつけた。26-9で勝利。一部残留を決めた。仁木監督は「前回の反省を生かして、選手たちがこの一戦に向けて頑張ってくれた。1年間やってきたことが出来た」といい形で締めくくることができ、納得の様子だった。そしてこの試合でラクーンズとして戦う最後の公式戦となった4年生について「実力者が揃っていた。気持ちや技術においても下級生の見本となっていた4年生だった。来年以降にもつながる良い伝統になってほしい」と仁木監督。個人部門で、野崎はレシーブ部門1位、市森はパント部門で1位、スコアリングキックで4位と4年生としてチームを引っ張ってきた。それでも、4年生の目標は果たすことが出来なかった。3年生ながら副将の佐藤は「来年は必ず日本一になる」と力強く語った。すでに、先輩の思いは後輩へと受け継がれている。  

▲相手攻撃を封じ込める守備陣

 59番OL鳥山健太郎主将(商4)はこの大所帯をまとめ、多くの重圧を背に一年間を戦い抜いた。そしてアメフト応援には、いつもチア、ブラスを中心にサポーターの温かい声が選手を鼓舞し続けてきた。裏方の存在も忘れてはいけない。マネージャーの支えは、選手の活躍を日々後押しした。アメリカンフットボールの戦いはグラウンドだけではない、かかわる人々それぞれが戦っていた。  「一戦必勝」のスローガンのもと、日本一を目標にした戦いが終わった。開幕から3連敗。優勝の可能性はすぐに潰えた。しかし、誰も下を向くことなく戦い続けた。強豪日大フェ二ックスに大金星。追い求めていた姿がそこにあった。終わってみれば、3勝4敗の5位。ただ優勝した早大ビッグベアーズ、2位の慶大ユニコーンズ戦は前半をリードして折り返すなど勝利まであと一歩のところだった。最後の精度こそ来年の課題となった。しかし、改革は進んでいる。今年からコーチ陣を整備し、いろいろな面での強化がされた。だからこそ多くのサポーターが期待している。中大ラクーンズが甲子園ボウルの舞台に立ち、栄冠を勝ち取ることを。「日本一へ」戦いはもうすでに始まっている。

◆試合結果

◯中大ラクーンズ 26-7明大グリフィンズ ●

(3-0、10-7、6-0、7-0)

 写真・記事:「中大スポーツ」新聞部