アメリカンフットボール部

アメリカンフットボール部 関東学生アメリカンフットボールリーグ戦 対日大

2014年09月22日

9月22日 対日大
アミノバイタルフィールド
昨年王者日大に完敗

相手の攻撃を防ぐLB#55八田桐伍(商3)とOL#75佐藤瞭(総4)、そしてパスを放つ松井

 リーグ開幕戦で法大に黒星を付けられた中大ラクーンズ。優勝への望みをつなげるためにも、2敗目は許されない状況であった。第2戦、対するは昨年関東リーグを制し、甲子園ボウルに進出した日大フェニックス。「チーム力の差を感じた」(QB#12松井諒・商2)と、相手の攻撃を止めきれず、またエンドゾーン直前でタッチダウンを取りきれないなど攻めきれずに0-27で敗退した。

 中大のキックオフで試合開始。第1クオーター、日大はパスでファーストダウンを更新し前進する。そして、中大ディフェンス陣の隙をつかれ、ロングパスが通りタッチダウンを許してしまう。トライフォーポイントも決められて0-7となった。攻守交代後、中大は松井からRB#28萩原誠人(法4)にパスが通りファーストダウンを奪う。さらにWR#11鈴木崇浩(法4)にもパスが通り、前進する。しかし、続けてファーストダウンを獲得することはできず、攻守交代となった。その後の日大の攻撃を抑えると、中大は萩原のランプレーやRB#6佐久間崚(商2)へのパスプレーでファーストダウンを更新し、第1クオーターを終えた。

中央突破を図る萩原

 第2クオーター、中大は続けてファーストダウンを更新してエンドゾーン付近まで前進する。萩原が中央突破を図るが、相手の堅いディフェンスに止められてしまう。そして再度前進を試みるも、痛恨のファンブル。タッチダウンには至らなかった。その後は、ディフェンス陣が健闘。日大のオフェンスを2度止め、流れを引き寄せた。しかし、オフェンス陣が相手のディフェンスを攻略できず、無得点に抑えられる。すると、健闘していたディフェンス陣が崩れる。相手QBのパスを止められず、前半残り11秒でタッチダウンを決められてしまう。トライフォーポイントも決められ、0-14と点差を離される。さらにインターセプトを取られ、危うくタッチダウン。しかし、日大のファウルに助けられた。

 第3クオーターは、日大のキックオフで始まる。中大の攻撃は4ヤード前進したところで、再びインターセプトを取られてしまう。さらに攻守交代後、日大にフィールドゴールを許し、0-17とされる。反撃したい中大は、萩原のランプレーでファーストダウンを更新しつつ前進するも、3度目のフォースダウンで10ヤード前進することができず、攻守交代。続く日大の攻撃では、LB#47松永省吾(経4)のパスカットなど好プレーも見られたが、ファーストダウン更新を止めることができず、エンドゾーン残り1ヤードまで詰め寄られた。そして相手QBが直接押し込みタッチダウン。トライフォーポイントも決められて0-24とされた。

 第4クオーター、攻守交代後の日大の攻撃では、DL#23佐藤将貴(法1)がQBサックを決めるなど活躍するが、エンドゾーン3ヤードまで前進されて手堅くフィールドゴールを決められる。得点差27点、残り時間を見ても中大の攻撃はあと1回。中大の最後の攻撃は、萩原のランプレーや鈴木へのパスプレーなどでファーストダウンを3度更新し、意地を見せる。しかし、フォースダウンでパスが通らず、タイムアップまで時間を残し勝敗が決した。


◆試合結果◆
中大ラクーンズ0-27日大フェニックス○

◆コメント集◆

――仁木監督「法大戦と同じで獲るところで点が取れない。前半も7-0で行ければ想定内。それでもいいところでミスが起きたりする詰めの甘さがある。第1Qのファンブルも結局自分で落としたミス。確かに互いの戦力を比べれば差はかなりある。五分の試合に持っていくには運も必要になってくる。この後も厳しい戦いは続くと思うし、全敗もありうる。この試合で学んだものを次に生かそうとしなければいけない。練習の環境、授業の関係もあるがやはり普段からの取り組みが甘いのは間違いないと思う。とりあえず残り全部勝つ。負け慣れている姿勢を取り払って今後につなげていけるようにしたい」

――内海来主将(商4)「前半通用する部分もあったし、実際に通用していたと思う。ただ、相手は自分たちがドライブしていてもしっかり止めて、逆に止められていてもしっかりタッチダウンを決めに来ていた。普段の練習から甘えていることが相手チームとの差を生んだのだろう。練習では、勝ちたいという気持ちよりも雰囲気を大事にして言いたいことが言えていない状況だ。しかし、自分たちはこのまま引き下がるようなチームではないと思っている。苦しい思いを原動力に、チーム力で勝ちたいという気持ちを持って、これからのリーグ戦に臨みたい」

――鈴木「準備していたプレーが強豪相手にできたことはよかったが、とりたいところでとれなかった。日大はギリギリのところで点をとっているが、中大はそこでとれていない。ミスもある。細かいところのつめの甘さがでた。日々の練習が試合にでる、ということが分かった。いかに練習を試合に近づけられるかが重要。ミスをしたら負ける。次の立大戦まで一週間しかない。時間を最大限に使って準備したい。とりたいところで、1本1本しっかりと点をとりたい」

――萩原「オフェンスはでていた。肝心のゴール前で点につなげられなかった。ゴール前でミスをしてしまったのが、自分の反省点。法政大戦では、ランがでてなく、今回はランプレーがしっかりできていたのが良かった。日大は毎年甲子園に行っている分強い印象があったが、しっかり戦っていける自信はあった。次に向けては、普段の練習の雰囲気が大事になってくる。そういうところからしっかりやりたい。試合の雰囲気を意識して練習したい。RBとしてポジション別の練習をして、課題をつぶしたい」

――松永「正直力の差はやはり感じなかった。それでも大事なところでボールを落としてしまった。ファンブルセキュリティの甘さ。そういったところは練習から見直せるはず。こういう試合に勝つという意識を徹底しないといけないし、実力より細かい部分の差だと思う。まずは勝つという気持ちを作り直して戦う。それでも今日の試合は去年よりは力の差を感じなかったし、それを来年以降もっと埋められるように下に伝えることも大切にしたい」

――佐久間「コンスタントにランで距離を出せたのは良かったと思う。それでも点が取れなければ意味がない。決めないといけないところで決めれないのはRBとしてすごく悔しい。後一点のフィニッシュだけ。去年は獲得ヤードがマイナスだったことを考えればそれより成長できているのかなとは感じる。後がないのでもう勝つだけ」

――松井「点差以上のチーム力の差がある。組織として1つになった時の力、ぎりぎりのところでの勝負強さ、チームとして負けられないという王者のプライドを感じた。法大戦で敗退してから、切替えて技術的にも日大を意識していた練習をしていた。オフェンスの課題はスコアを取ることだったが、結果的にできなかったのは完敗だ。日本一になるにはチームとして後がないという状況で望んだが、この結果。これから再建していかなければならない。残りの試合は、反省を活かして勝利だけを見据えてしっかり準備したプレーをしていきたい」

写真・記事:「中大スポーツ」新聞部