大学院

【究める Vol.9】教員紹介 小林勉(総合政策研究科)

2019年08月29日

「究める」では、大学院に携わる人々や行事についてご紹介します。第9回は総合政策研究科の小林勉教授にお話しを伺いました。


総合政策研究科

小林 勉  教授

こばやし つとむ


専門分野 

スポーツ社会学、スポーツ政策、国際協力論


担当科目 

演習(総合政策セミナー)Ⅰ(1)~Ⅰ(4)・Ⅱ

学術研究Ⅰ〜Ⅳ

特殊研究Ⅰ・Ⅱ(スポー ツ文化諸相の研究)

開発におけるスポーツ


仕事で一番大切にしていること 

「見どころのある人材」に対しては、その可能性が広がるように精一杯応援しようと思います。業務上、様々な機関の方々と一緒にプロジェクトをすることが多いのですが、大きく「見どころのある人材」と「そうでない人材」に分かれるような気がします。ですので、ゼミ生の方々には「見どころのある人材」として求められる最低限のソーシャルスキルについて、日頃から伝えるようにしています。


どんな学生だったか、どんな学生生活を送ったか 

私自身、先述のような「見どころのある学生」では全くありませんでした。もちろん今でも自分を「見どころのある人材」と思っていませんが、幸いにも、これまで私の周囲には、「素敵だな!」と思える方々がたくさんいました。授業への出席は最低限、課題への取り組みもテキトーにこなしていた学生が、現在、大学教員になれたのも、そうした素敵な方々との出会いがあったおかげです。ですので、学生の皆さんには自分のような苦労やにがい経験をしてもらいたくないので、怠惰な学生に対してはとりわけ厳しく対応する一方、素敵な方々との出会いの機会が少しでも多くなるよう、多様な領域のゲストをゼミに招くようにしています。


趣 味 

ガーデニング。都内の主だった園芸店は全て頭にインプットされています。植物の種類や市場価格等はもとより、ショップの雰囲気なども熟知しています。

指導学生から紹介します!

小林先生は、朗らかな性格で人当たりのよい方です。フランクに接してくださるので、授業の雰囲気も明るく、遠慮することなく活発に議論を交わすことができます。また、だからといって、だれた雰囲気を作らずに、メリハリをもって指導してくださいます。ただひとつ、その熱心さゆえか、室温がちょっと高めなんですけど…笑

(博士課程前期課程2年Tさん)

研究テーマ

地域を活性化させるのに数多くの選択肢が存在する中で、スポーツはそうした問題にどのように関わろうとしているのか。震災後、日本でも被災地復興や地域活性化の文脈で、いわゆる「スポーツの持つ力」に関心が向けられつつある中、そうした「スポーツの持つ力」はいかに捉えられていくべきなのか。住民による新たな地域活性化の方途をスポーツの事例に探り、スポーツ実践の向こう側に描き出される地域を変えるデザインの可能性と課題について研究しています。

論文・著書・学会発表

   小林勉(2016)『スポーツで挑む社会貢献』創文企画

[著書]

  • 小林勉(2016)『スポーツで挑む社会貢献』創文企画
  • 小林勉(2013)『地域活性化のポリティクス』中央大学出版

[論文

  • Tsutomu Kobayashi, Russel Hoye, Matthew Nicholson(2017)”Sport Policy in Vanuatu” International Journal of Sport Policy and Politics Vol.9[4],pp.753-765.
  • 小林勉(2018)「社会開発とスポーツ」計画行政41(3),計画行政学会,pp.27-32.
  • 小林勉(2018)「スポーツによる国際貢献の向こう側:スポーツ援助の先に何が起こるのか?,アジア太平洋研究, pp.35-50.(依頼原稿)

[学会発表

  • 小林勉(2017)「国際スポーツ人材の育成と大学」, 第27回日本体育・スポーツ政策学会大会
  • 小林勉(2015)「開発問題とつながり始めるスポーツ」,第16回公益学会

最近のトピックス

多くのコミュニティが沿岸域に点在し、人々が食料や収入を沿岸資源に大きく依存する南太平洋地域において、現在、沿岸開発に伴う環境破壊や魚介類の乱獲などにより、現地の方々の生活が脅かされつつあります。とりわけ水産資源が枯渇する大洋州の人々の暮らしをスポーツでいかに改善して行けるのか? 日本政府が展開するODAプロジェクトとJリーグに代表されるプロスポーツ組織をうまく連携させながら、途上国での新しい社会連携のカタチを推進させようとしています。現在進行形のプロジェクトですので、成果については不透明な部分がありますが、仮にこのプロジェクトが成功したら、日本のスポーツ界に大きな地殻変動を起こしうるのでは?なんて勝手に考えたりもしています。

受験生のみなさんへ

「居心地が良い場所は自分でつくる」:居心地が良い場所とは探すものではなく自分でつくるものです。自分が置かれた環境を嘆くのではなく、与えられた環境下において、自分自身で居心地の良さを創り出そうとする、そんな意欲とスタンスを大切にしてください。

※掲載内容は2019年8月29日時点のものです。