FD・SD活動

タブレット等による双方向型教育の実証実験

【取組概要】

本取組は、総合政策学部の学生、教職員の一部にタブレット等端末機を配布し、クラウド上で展開する情報システムを利用しながらICTを活用した双方向型教育プログラムを確立するための実証実験です。
昨今の学外の教育環境を顧みるに、教壇から学生に対し、一方的に情報を提供するような座学形式の伝統的な授業形態ではなく、双方向のやり取りを行うアクティブ・ラーニングの必要性が強く唱えられています。その中で、クラウドに置いた情報システムとタブレット等端末機を活用し、学生も積極的に情報を発信し、それを他の学生ならびに教員とも双方向にやり取りをし、相互作用を促進するような新しい授業形態は、まさにフィールド調査を重視した総合政策学部のこれまでの教育に合致したものであると言えます。本取組は、学生の主体的な参加をより促し、教場をより創造的な場とする授業形態を導入するための礎石となることが期待されます。

【取組実績】

50台のタブレット型端末、ノートPCを利用し、 (1)大教室での講義、(2)中教室での講義、(3)語学教室、(4)ゼミに対して、「ICTを活用し、学生の情報発信力を高める双方向教育」の実証実験を展開し、クラウドに置いた情報システムで教員、学生双方向で迅速に情報のやり取りができるシステム構築を試みました。

  • 大教室での講義においては、履修者250名を対象に3回の実証実験を試みました。学生はノートPC、タブレット型端末および 学生自身のスマートフォンを利用し、教員からのアンケートに回答しながら講義が進められました。
  • 中規模の講義においては、履修者50名を対象にWindows8のタブレット・PC兼用機を全員に貸与してOffice365をベースとし外部のクラウドをNote等に活用したAdaptive LearningとPBLを実施しました。共通の情報基盤としてはFacebookのグループにより情報共有、成果の提出、個別・グループ指導を行いPBLによる協調作業によりグループ毎の研究レポートを作成しました。
  • 語学教室では、作成中の資料を共有し、教員・他の学生からの質問コメントを参考にしつつ学習するため、資料の提出場所としてクラウド環境を利用しました。
  • ゼミでは、仮想空間でのグループワークを想定し、クラウド上の情報システムを利用し、スマートフォンも含めて、ファイルを同時に共同編集することを試みました。

ICTを活用した双方向教育が、「学生の意欲を増す」、「学生の情報発信力を高める」という点で有効であることは確認できた一方、ICTの技術革新は目覚ましく、来るIoT時代を視野に入れて情報環境も含めて計画を再構築することとし、2013年度をもっていったん実証実験を終了することとしました。