広報・広聴活動

中央大学がスキルのデジタル証明書「オープンバッジ」の実証実験

2021年08月04日

 中央大学(所在地:東京都八王子市、学長 河合 久)と一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク(所在地:東京都新宿区、代表理事理事長 岸田 徹)は、スキルのデジタル証明書「オープンバッジ」の共同実証実験を行います。

 両機関が共同で実施する実証実験は、1年間(2021年6月~2022年5月)を活動期間として、中央大学がオープンバッジを発行し、その実施状況、受領者の意見や活用状況等を両者で調査し、今後の活動に資する実験や調査をすすめます。
 中央大学では、全学部生参加可能な学部間共通科目「AI・データサイエンス全学プログラム」や「ファカルティリンケージ・プログラム(FLP)」において、カリキュラムを修了した学生を対象として、オープンバッジを発行します。

 オープンバッジは、IMS Global Learning Consortium(IMS Global)が設定した国際技術標準規格です。近年海外で普及が進んでおり、今後、日本への浸透が見込まれます。国際標準規格のため、様々な機関からのバッジを統一して管理することで生涯学習履歴を構築することができ、また、就職活動においてもデジタル履歴書に客観的に認定された付加価値を付与することができるなど、学生の利便性も向上されると考えられるため、今回の実証実験を通じて、全学での展開を見据えた今後の活用を検討してまいります。

■オープンバッジ デザイン案

■オープンバッジのメリット
 オープンバッジは、その人のスキルを証明するしくみであり、ビジネスの世界ではもちろんのこと、欧米の大学では学生の能力や活動を証明するものとして、すでに普及が進んでいます。日本のビジネス界でもパートナーや従業員の能力を証明するツールとして、今後ますます普及が見込まれています。さらに大学生の就職活動においても、デジタル履歴書の普及が進めば、オープンバッジが当該学生のスキルを証明する手段として活用されていく可能性があります。

 

■中央大学でのオープンバッジ活用
 中央大学では、学部の枠を超えた学部間共通科目として「AI・データサイエンス全学プログラム」や「ファカルティリンケージ・プログラム(FLP)」を実施しています。これらのプログラムは、一定の要件に従い科目を履修した参加学生に修了証を発行します。
 本実証実験では、修了証をオープンバッジとして発行することにより、従来の紙媒体に代わる修了証として受領者の意見やその利用状況など、デジタル修了証として効果を検証します。
 このほか、学内での利用希望などを調査し、その活用範囲についても調査をすすめます。

 

[解説]

□「オープンバッジ」について
 オープンバッジは、IMS Global Learning Consortium(IMS Global)が設定した国際技術標準規格です。オープンバッジ・ネットワークが認定した会員団体により、同会員団体の行う研修・資格・認定・検定・研修等に対し、オープンバッジの発行を行います。受領されたオープンバッジは、受領者が自分専用のウォレットに貯めることができます。また、オープンバッジで証明する内容は、SNSやメール等で公開・共有したりすることが容易にできます。公開されたオープンバッジは、その証明内容が有効なものであるかどうかを、インターネット上で誰でも簡単に、かつ瞬時に検証することができます。

参考資料:IMS Globalより
https://www.imsglobal.org/digitalcredentials

 

□「一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク」
 一般財団法人オープンバッジ・ネットワークは、オープンバッジによる電子認証の普及により人材育成におけるデジタルトランスフォーメーションを実現する団体です。信頼性の高いオープンバッジの流通を実現するために、オープンバッジ財団へ入会するための会員審査を通じて、バッジ発行者の質保証を行い、企業・大学や資格団体等のみなさまを支援いたします
https://www.openbadge.or.jp/

 

□「AI・データサイエンス全学プログラム」
 文理を問わず全学部生を対象として、AI・データサイエンス分野をリテラシーから応用基礎レベルまで系統的に学修するプログラムで、2021年4月より開講しています。
 本プログラムにおいて、導入教育にあたるリテラシー科目「AI・データサイエンスと現代社会」では、入学生全員に履修していただきたい、大学生であれば誰もが知っておくべき基礎的内容の習得を目指します。また、「AI・データサイエンス総合」科目では、各分野の第一線で活躍している実務家からの事例紹介および講師との議論を通じて総合的な理解を深めることを目指します。
 さらに、この領域に対して意欲的な学生を対象として、プログラム言語などを習得する科目「AI・データサイエンスツールⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ」や実践的な科目「AI・データサイエンス演習A(1)、A(2) 、B(1)、B(2)、C(1)、C(2)」を履修することができます。また、「AI・データサイエンス演習」科目に加えて、各学部の関連科目等を履修し所定の要件を充足した者に対して、修了証を発行します。
https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/gp/collaborate/program/information/
 

□「ファカルティリンケージ・プログラム(FLP)」
 各学部に設置する授業科目を有機的にリンクさせ、新たな知的関心の領域に対応する教育の「場」を設定するプログラム。「環境・社会・ガバナンス」「ジャーナリズム」「国際協力」「スポーツ・健康科学」「地域・公共マネジメント」の5プログラムを開設しています。
 学生は所属学部で学びつつ、プログラムを履修します。学生がそれぞれの所属学部で主専攻の課程を修めるという基本的な枠組みのもとに、学部の枠を越えて設けられた新たな知的領域を系統的・体系的に学修し、学際的な視点から専門知識の修得と問題解決能力を高めることを目的としています。
https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/gp/flp/

<取材に関するお問い合わせ>
中央大学広報室: Email:kk-grp@g.chuo-u.ac.jp

一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク: 
TEL:03-5937-0411 Email:pr◎openbadge.or.jp 佐々木美和(◎を@に変換して送信してください)

 

<本件に関するお問い合わせ>
中央大学AI・データサイエンスセンター事務室:
TEL:03-3817-7463  Email:aidatascience-grp@g.chuo-u.ac.jp

一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク: 
TEL:03-5937-0411  Email:info◎openbadge.or.jp 齊藤朝子(◎を@に変換して送信してください)