中央大学文学部が新しい授業「実践的教養演習」を2020年度より開始

　中央大学文学部では、2020年度から「自分たちで学びをかたちに」をキーワードとする新たな演習授業「実践的教養演習」を開始しました。
　ICT技術の進化やグローバル化により社会が大きく変容する中、領域を超えて協働する能力や独創的な発想を具体化できる行動力がますます重要になっています。こうした能力をもった学生を育てるためには、相応の舞台が必要です。「実践的教養演習」は教育内容も、教室環境も進化させた、文学部の新たな学びの舞台です。
　「実践的教養演習」は、学生が設定された共通テーマについて、教科書出版を目指す出版部門、学術イベントを企画・実施するイベント部門、動画による表現を追求する動画制作部門の三つに分かれて学び、それぞれの表現方法で成果をまとめることを目標としています。アクティブ・ラーニングの手法を組み合わせた本授業は、少人数のグループで同一テーマに複数の観点からアプローチした成果物を創造することで、専門領域を超えたコミュニケーション能力やクリエイティブ・スキルを育みます。

　13専攻を擁する文学部の異なる専門領域を学ぶ学生が集まることで、同じテーマをさまざまな角度から検討でき、刺激的な議論が展開されます。文学部の学生だけでなく、他学部の学生も履修しています。

　受講者は少人数のグループに分かれて課題に取り組みます。1年次から4年次まで経験値の異なる学生が一緒に学ぶことで、ときには教え、ときには教えられることで、ピアラーニングによる学習効果をもたらします。互いの意見の良いところを取り入れながら優れた成果を出す協働性、一つの目標に向かってものごとを作り上げていく協調性を伸ばすチャンスを提供します。

　出版、イベント、動画という三つの異なった表現手法を用いて、実践的な学びに取り組みます。一つのテーマをそれぞれの角度から捉え、理解したことを教科書出版、学術イベントの企画・実施、動画発信という形でまとめ上げます。多様な学びを通して、さらに一歩進んだ実践的技術を身につけることができます。

　2020年度は、「ヒトとモノ」という共通テーマのもと、出版、イベント、動画制作の各部門を教員2名が担当します。加えて、部門ごとにプロの編集者、脚本家、映画監督、文化資源調査の専門家などの話もうかがいながら、必要な技術とものの見方を身につけていきます。
参考： https://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/letters/characteristic/subject08/