広報・広聴活動

機械学習向け、“Approximateコンピューティング”を採用した、高速低電力ReRAMストレージ実現に見通し ~エラーを許容して7倍高速化と90%消費エネルギーを低減~

2019年06月10日

概 要

 中央大学 理工学部 教授 竹内 健と機構助教 松井 千尋のグループは、機械学習を用いた応用に向けて、“Approximateコンピューティング”を採用した、高速低電力なReRAM(抵抗変化型メモリ)注1ストレージの実現に見通しをつけました。画像や音声の認識、SNSの分類、Web広告のレコメンデーションなど統計的機械学習注2の応用では、多少のエラーが許容されます。それを活かして、メモリのデータマネジメントの簡略化や、読み出しや書き込みの動作条件を変える事で、ReRAMを用いたデータセンタ注3のストレージシステムに対して、従来のコンピューティングでは実現不可能な、7倍の高速化、90%の消費エネルギーの低減を実現しました。本技術により、将来のデータセンタのストレージが高速・低電力になるのみならず、次世代メモリReRAMの更なる微細化、大容量化が期待できます。

 本研究成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業である高効率・高速処理を可能とする AIチップ・次世代コンピューティングの技術開発プロジェクト/次世代コンピューティング技術の開発「イン不揮発性メモリ分散Approximateコンピューティングの研究開発」において実施されたものです。

 本研究成果は、2019年6月10日から6月14日に京都で開催された「IEEE Symposia on VLSI Technology」で発表されました。

*************************************************
【研究者】    竹内 健    中央大学理工学部 教授(電気電子情報通信工学科)
       松井 千尋   中央大学研究開発機構 機構助教

【発表(雑誌・学会)】
 本研究成果は、2019年6月10日から6月14日に京都で開催された「IEEE Symposia on VLSI Technology」で発表されました。
論文名: Application-Induced Cell Reliability Variability-Aware Approximate Computing in TaOx-based ReRAM Data Center Storage for Machine Learning
 
【研究内容】以下のPDFよりご確認いただけます

      プレスリリース全文

【お問い合わせ先】 
<研究に関すること>
 竹内 健 (タケウチ ケン) 
  中央大学理工学部 教授(電気電子情報通信工学科)
   TEL: 03-3817-7374
   E-mail: takeuchi◎takeuchi-lab.org

<広報に関すること>
 加藤 裕幹  (カトウ ユウキ)
  中央大学 研究支援室 
   TEL 03-3817-1602,FAX 03-3817-1677
   E-mail: k-shien◎tamajs.chuo-u.ac.jp

◎を@に変換して送信してください。