広報・広聴活動
学生ルポ『日本全国B29慰霊碑物語』刊行
2019年02月06日
中央大学松野良一研究室は、2016年4月から、日本全国に散らばるB29慰霊碑を調査してきました。その結果、31か所の慰霊碑にまつわる物語を、総合教養雑誌『中央評論』(299号、305号)で、特集『正編・続編 日本全国B29慰霊碑物語』としてまとめました。本書は、計24人の学生が、全国の慰霊碑関係者約70人の関係者に取材してルポルタージュとして執筆しました。
太平洋戦争末期から終戦まで、日本本土は米軍機による大規模な空襲に見舞われました。犠牲者は、30万人以上に及ぶと言われています。一方、日本軍の高射砲や戦闘機に撃墜された米軍機も少なくなかったといいます。
落下傘で降下した米兵に対して住民による虐待、あるいは日本軍による斬首が行われた場所もありました。しかし、米軍機が墜落した場所に、米兵を弔う慰霊碑が建立された所も多くあります。「なぜ、敵兵だった米兵を弔ったのか」。「全国に慰霊碑はいくつあるのか」。「斬首事件とは何か」。私たちは、これらの疑問を基に、正編・続編で合計31箇所の物語をまとめました。
正編では、主にB29搭乗員慰霊碑にまつわる話を紹介しましたが、続編では、B29以外にも、B25、救難機B17H、戦闘機F4Uコルセア、雷撃機TBM等の慰霊碑にまつわる物語も盛り込みました。九州大学生体解剖事件に関する物語、元特攻隊員と元B29搭乗員が握手を交わした話、特攻の地「知覧」にある慰霊碑に関する物語、幻の油山事件慰霊碑の謎を追った話等を特集の中に収めました。
<問い合わせ先>
中央大学FLPジャーナリズムプログラム松野良一ゼミ
進行担当:佐藤仁紀(総合政策学部2年)
中央大学総合政策学部 松野良一研究室
MAIL:matsunoinjapan◎gmail.com(◎を@にかえて送信してください。)