公開講座「学びの回廊」

2012年度

連続市民講座 リスク社会に生きる 法、政治、そして未来
「リスク補償の政治を超えて -水俣病・ダイオキシン・原子力-」

チーム村松拓 村松拓/吉川枝里

チェルノブイリ原発事故の年にウルリヒ・ベックが提起したリスク社会という言葉は近年日本にも普及したが、日本にもリスク社会の萌芽を示す事件はあった。水俣病や所沢ダイオキシン事件がそれである。どちらも、微量のリスク物質が問題になり閾値を決められない、社会的合理性が科学的合理性に敗北する、政治の対処が後手に回るといった共通の問題を抱えていた。原子力立地を含め問題が表面化したあとも、トータルの生活に向き合わず、カネの問題として解決する手法がとられてきた。こうした「リスク補償」の政治を越えるために、地域がリスク文化を醸成していく必要があることを論じる。

白門祭・ミニオープンキャンパス模擬授業
「ソーシャルメディアと人権」

チーム村松拓 村松拓/仁田伸寿

ツイッターを代表とするソーシャルメディアの発達によって、私たちは、新聞やテレビから一方的に流される情報の受け手ではなく、自分から情報を発信し、全世界に意見を述べる武器を手に入れました。しかし、ソーシャルメディアは、自分の発言が世界や政治を変えていくきっかけとなると同時に、特定の個人を深く傷つける刃にもなり得ます。この授業では、ソーシャルメディアとどう向き合って行けばいいかを考えたいと思います。

オープンキャンパス模擬授業
「訴訟をするリスクについて ―国際裁判はどこで受けられるのか―」

映画研究会 井口裕基/伊藤祐介

グローバル化の進展や国際結婚の増加などにより、日本人と外国企業・外国人との間で法的な紛争が生じるケースが増えている。では、そのような紛争にき、どの国の裁判所が裁判することになるのか。この講座では、渉外的な紛争を裁判で解決する際の問題点を明らかにし、日本の裁判所の管轄に関する現在の判例・学説の到達点について解説する。

連続市民講座 リスク社会に生きる 法、政治、そして未来
「民事訴訟の当事者となることのリスク」

市民は民事訴訟の当事者となることによって、どのようなリスクに向き合うことになるのか。本講座では、まず、時間・費用の問題など、全部で5つのリスクに関するデータを紹介して解説を加える。次に、市民がそのリスクを回避・軽減するために採りうる手段を紹介し、そして最後に、そのようなリスクを回避ための制度改革の可能性について言及する。

連続市民講座 リスク社会に生きる 法、政治、そして未来
「広告表示と消費者リスク」

映画研究会 井口裕基/伊藤祐介

市民は、日々様々な商品やサービスを購入し、利用し、その際にさらに多くの広告や宣伝に接している。広告等は、一方で、販売する側にとって、購入する側を惹きつけ、購買意欲を高めるための大切な手法である。他方で、購入する側にとっては、その商品等の本当の品質等が、広告等の表現内容と一緒であるかを常に正確に判断することは困難である。インターネットを介した販売では、この両面がさらに強調される。判断の不確実性という現状からリスクの存在を意識して、「消費者」としての市民社会における役割について検討する。

連続市民講座 リスク社会に生きる 法、政治、そして未来
「リスク社会と向き合う-過去・現在・未来-」PART1 リスクの顕在化をあらわすいくつかの社会問題

近年、われわれの社会が「リスク社会」と言われるようになっており、どこか「生きづらさ」を感じるようになっていると言われているが、その原因はどのような点にあるのだろうか。また、われわれは、そのような社会とどのように向き合うべきだろうか。 本講義では、連続市民講座の総論(導入)として、いくつかの社会問題を横断的に取り上げて、参加者・視聴者と、近時、顕在化しているリスクについての共有を試みる。具体的には、原発、雇用、家族、消費者、犯罪、国際、選挙などを取り上げる。

法学部で何を学ぶかⅠ「法学・法学部への誘い」

チーム村松拓(FLP有志) 村松 拓/仁田伸寿

法学部で学ぶためにまずは法学のルーツと法学部の成り立ちについて説明する。なぜ法学は存在するのか、法学の必要性や歴史的背景について触れる。

法学部で何を学ぶかⅡ「法学部で学ぶこと」

チーム村松拓(FLP有志) 村松 拓/仁田伸寿

法学部で学ぶことは法による問題解決方法であり、法学を学ぶとはリーガルマインドを身につけることを意味する。

法学部で何を学ぶかⅢ「法学部の可能性」

チーム村松拓(FLP有志) 村松 拓/仁田伸寿

現代社会における法学部の役割、中央大学法学部の役割、中央大学法学部が求める学生像について話す。