10月22日(火)に中央大学附属中学校において、「中央大学と附属学校との教育連携プラン」の共通講座である「働くってどんなこと?(中学2年生対象)」を実施しました。
本講座は、「働く」がテーマです。本学を卒業した後に様々なフィールドにおいて活躍しているOB・OGはどんな想いで職業につき、普段どのような考えで働き、どのように社会に貢献しているのか。学生生活は社会人生活にどう結びつくのか。広い視点で「働く」という深いテーマについて考えることで、10~20年後の自分の姿のイメージの醸成や「働く」の言語化、今そしてこれからの学修や課外活動との結びつきを考えるきっかけとします。
中学2年生5クラスに、中央大学のOB・OGであり、現在社会人として活躍する5名の講師をお招きし、普段の授業さながらの緊張感ある雰囲気で講演はスタートしました。生徒は事前に自分が話を聞きたいOB・OGの職業を複数希望し、各クラスで行われる講演に移動する形で参加をしました。
前半は講師が就く職業の紹介、社会における役割、自分が担う仕事、働き方など自分の経験談を交えながら説明がなされました。
弁護士による、日常にあふれる法律問題との関わりから現役パイロットの1日のフライトスケジュール、多言語と対話力を駆使して海外貿易をコントロールする仕事、「まちづくり」を担うディベロッパーへのワクワク感、そして特殊車両の設計の面白さなど、5者5様の業務や“働く”への考え方の紹介に、イメージを覆えされた生徒からは「へぇー!」という声が上がる姿もみられたと共に、普段から普段の生活からはなかなか見ることができない社会人の輝きに対して、生徒は目を輝かせていました。
講師の話の中では、現在の職業についたきっかけや経緯、学生時代のエピソードなど、遠くない将来に自分が出会うするかもしれない姿と重なるような内容もあり、生徒は真剣に耳を傾けていました。
後半は質疑・ディスカッションタイムです。疑問・興味といったぼんやりしたイメージを確かなものにする、本イベントのメインパートです。
「働くために必要な力は何だと考えていますか」
「海外との関わりの中で驚いた文化の違いについて教えてください」
「仕事をする中で大切にしていることは」「企画がボツになったりすることはありますか」
といった、講師の“働く”に直結するような質問や、
「法学部とメーカーとのつながりがわからないのですが、何か法学部の学修で今役に立つことはありますか」
「ぶっちゃけ中学・高校での勉強は仕事の役に立つのでしょうか」
といった、日々の学修と将来像とのつながりを直接問うような、講師の価値観を問うような鋭い質問もあり、それに対して講師から「いい質問ですね!」とフィードバックがあるなど、芯をとらえながらも終始和やかな雰囲気でディスカッションが行われ、ぼんやりイメージしていた「働く姿」や「働く姿になるまでの過程」を、より鮮明に、そして深めることができました。
講演は2巡行われ、生徒は1人あたり合計2人の先輩の話を聞き、ディスカッションを行いました。2巡目は緊張がほどけたのか、より質疑応答・ディスカッションが活発に行われている様子が見られました。
講演を聞いた生徒の事後ワークにおいては
・まだ将来何をするか決まっていなくて悩んでいたが、どのようにしてやりたいことを見つけていくか、仕事のやりがいなどを聞いたことで将来について考えられるようになった。
・先輩方がとても楽しそうにお話ししてくださったので、働くということは難しく大変なことでもあるけれど、やりがいを感じるとても楽しいことだということが伝わった。
・法学部で、弁護士になる人が多いというのは聞いていたけれど、そこで海外の法律などを学んだことが輸入業などに活きているというのを聞いて、関係ないと思ったことでも、学んだことは色々な場面で活きていくと分かったので、細かい勉強も理解し、関心を持っていけるようにしたい。
・自分の将来の目標のようなものを見つけるのが早ければ早いほどその目標に達成するまでの過程について考えることができるので、苦手な教科や単元など固定観念をなくして色々な分野に興味を持って生活をすることが大事だと思った。したがって、どの教科の勉強も頑張りたいし、周りの色々な事象に興味を持ちたい。
といった感想や今後の決意が寄せられました。
本講演では、以下の事務所・企業に所属するOB・OGに協力をいただきました。
・日本航空株式会社
・三宅・今井・池田法律事務所
・NTT都市開発株式会社
・サントリー株式会社
・三菱重工業株式会社
中央大学では、総合学園構想を推進するべく、「中央大学と附属学校との教育連携プログラム」を推進し、附属学校との連携を強化しています。