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2019年03月15日

附属4校の学びを一同に披露-生徒14名による発表会を開催

 2019年3月9日(土)、今年で3回目を迎えた「第3回中央大学附属学校研究発表会」が中央大学附属横浜中学校・高等学校にて開催されました。

 このイベントは―「何を教えるか」から「何を身に付けるか」へ、その成果を広く伝える場に―をコンセプトに、教員主体の授業から生徒主体の能動的な学びへと学校教育が大きな転換点を迎えているなか、中央大学が擁する附属学校ではどのような取り組みが行われているのか、本発表会を通してその成果を校外に向けて広く伝えることを目的としたものです。

 

 初めに、今回の会場校である、中央大学附属横浜中学校・高等学校袴田兆彦校長より「learnからstudy へ。大学生活で必要な“調べて考える力”を中学、高校でその力を身につけていく。世の中におけるグローバル化、人手不足による労働力の移動の激化により、日本の若者の学びの仕方も変わっていく必要がある。この研究会がその一助になることを期待している。」と挨拶を述べられました。

 続いて、4附属学校による6つの発表が行われました。発表タイトルは以下のとおり。

 

発表1 (中央大学附属横浜中学校2年)

「宇宙(そら)へ駆けるエレベーター ―ラジコンカーの部品を利用するクライマー製作―」

発表2 (中央大学附属横浜高等学校2年)

「シャボン玉の長生きの秘訣」

発表3 (中央大学杉並高等学校3年)

「『くまとやまねこ』論 ~グリーフワークとカウンセリングから考える~」

発表4 (中央大学高等学校3年)

「日本が誇る最強繊維」

発表5 (中央大学附属高等学校3年)

「企業で製造される製品の原価 ―『真実の原価』とはどうあるべきか―」

発表6 (中央大学附属高等学校3年)

「まちづくりの中心となる西東京市図書館へ ―武蔵野プレイスを手がかりにして―」

 

 生徒の持ち時間は15分。

 最初の発表は、中学校を代表し、附属横浜中学校6名の生徒によるプレゼンテーション。内容は、先輩たちが行ってきた同研究に魅力を感じた生徒たちがこの制作を継続したもの。ラジコンカーの部品を利用したクライマー制作を通じた研究を行っていく中での改善点や成果、今後の課題など、夢を現実にするための一考察が行われました。

 続いて、附属横浜高等学校生4名による発表。シャボン玉はなぜあの形を保ったまま空中に浮くことができるのだろうか、といった素朴な疑問に対し、耐久時間の変化に着目した研究の成果や、今後の課題について、発表が行われました。

 

 次に、杉並高等学校の発表は、小さい頃家族から読み聴かせをしてもらうことが好きだった経験を踏まえ、研究には自分が一番好きな本である、2008年に出版された『くまとやまねこ』を選択。グリーフワーク、グリーフケア、カウンセリングの観点から、物語全体を読み解いた中での考察について等、発表が行われました。

 

 中央大学高等学校の発表は、2030年の未来社会を作るイノベーションについて。自身が運転免許を取得できる年代になり、自分に降りかかる現象を考えていく中で、自動車保有状況、交通事故の実態、自動運転の実用化などに加えて、2030問題と掲げられている、超高齢化、人口急減、地方の過疎化の状況を踏まえ、事故の被害を軽減するシステムを構想。日本が誇る繊維の1つであり、最強の糸として、クモの糸を活用したエアバックを開発するというもの。その実現に向け、日本の世界に誇る技術開発への期待が込められた発表となりました。

 

 中央大学附属高等学校からは2名の発表がなされました。

 一人目は、簿記を取得し、さらに工業簿記を勉強することを機に、日常生活の中で行っている購買活動から、製品の原価に焦点を当てた論文を作成。原価計算の計算方法の違いより、同じものを同じように製造しても原価の金額は異なった金額になる、ゆえに、真実の原価はどうあるべきか、見解を述べました。

 二人目は、現在6つの公立図書館が存在する西東京市。バランスの良い配置がされている一方、集客力が分散している現状に着目。西東京市の公共施設の現状や問題点、隣接している武蔵野プレイスで行われている利用者を増やすための工夫など、まちづくりとの連携について実際、現場にヒアリングを行い、今後、西東京市図書館をまちづくりへ活用するためにはどうあるべきか、見解を述べました。

 生徒が体験を通じて感じたこと、提言などを含めて、14名は堂々とプレゼンテーションを行いました。生徒による発表後、発表者にインタビューと会場からの質疑応答が行われました。研究する上で良かったこと、研究、調査を進めて行く上での苦労や情報収集の難しさ、周りと協力することの重要性、色んな分野へ関心を抱くこと、広い視野で物事を考えることなど、発表者一人ひとり披露してくれました。

 

 閉会の辞として、次回の会場校となる中央大学高等学校の今井桂子校長が、今回発表した生徒への労いの言葉を述べるとともに、主に会場にいた生徒たちへのメッセージとして、“発表の基本は何か”について、「人を納得させるための根拠資料の入手の必要性、人に聞いてもらうための工夫、今、何を学ぶべきか考えることが大切である。」等を述べられ、今回の会を締めくくりました。

 来場者に対してのメッセージを通じ、発表者一人ひとり、「次に何を学び、何を身につけていくべきか」についてすでに先を見据えている印象を受けました。第4回中央大学附属学校研究発表会は、中央大学高等学校(文京区)を会場に、実施される予定ですので、来年も是非、中央大学附属学校の特徴、生徒の学びを体感ください。

発表2 附属横浜高等学校による発表の様子