留学は知りたいことを自由に学べるだけでなく、別の社会で出会う人々を肌で感じられる貴重な機会
一生大切で特別な宝物を手に入れることができる
商学部4年 | 中国からの留学生
(在学期間:2021年4月~2025年3月予定)
[掲載日:2024年11月29日]
毎年必ず資格受験にチャレンジするという目標を実現
Q. 日本、中央大学を選び留学した理由は?
父親の仕事上の関係で、日本人とのコミュニケーションが多く、ビジネスのシーンも何度も見たことがありました。その時にまず感じたのは、日本人の優しさでした。当時の私はまだ幼く日本語を話せなかったけれど、日本の社会に対して好奇心を持つようになり、単純に「将来は父親のような人になりたい」と思いました。
高校を卒業後、将来の進路について家族と話し合い、「真面目」「高品質」「素晴らしいサービス」などのキーワードがつけられている日本で、自分の将来を自分の手で模索したいと思い、日本に留学したいと自ら言い出しました。
来日して日本語学校を通っている時期に、私は買い物中、「○○限定」に惚れて商品を何度も購入しました。当時、この宣伝・製品戦略について素人の目線で、対象地域以外の“買えない”人達のことをかわいそうだと感じました。より多くの人に「限定」の素晴らしさを届けたい、満足してもらいたい、そのための方法を考えてばかりいました。それから商学部のマーケティングの科目に興味を持ちました。
また、各大学のHPで情報収集の時に、中央大学の「行動する知性。」の精神がすごく印象に残りました。将来のキャリアに対して、まずは実用できるスキルや知識を身に付けたいと思いました。さらに中央大学では海外インターンシップも実施されていると知り、すぐに中大への出願を決めました。中央大学のweb出願のデザインはキレイでわかりやすかったですし、個人的には「UCARO(ウカロ)」のweb出願がとても使いやすかったです。
Q. 中央大学入学前に準備したことは?
入学する前は、日本語学校へ通っていたこともあり、日本語はもちろん、英語の勉強に力を入れていました。筆記だけではなく会話も積極的に取り組みました。その他、今後のためにアルバイト(シフトや内容)を安定させたり、日本国内で簡単な旅行をして、ある程度の地理や人文知識を備えました。
Q. 学業で力を入れていることは?
入学後は、商学部の必修科目の他、科目に関連する資格の受験、また他の学部の授業にも積極的に参加しました。
毎年必ず1~2つの資格受験にチャレンジするという個人の目標があり、1年ではベースの日本語能力試験、2年では英語のTOEIC、3年では簿記を基礎から一気に2級まで取り、ITパスポートも受験しました。そして4年では普通救命資格と運転免許を所得済みで、今は上級救命資格の取得を目指しています。簿記とITパスポートの勉強の際に、同じ学部の友達と一緒に自習したり、疑問点があれば話し合って解決したり、資料や過去問をシェアしたり、共に大変な時期を乗り越えてきました。
中央大学の精神の「行動する知性。」の話になりますが、簿記の知識を日常生活の中に活用していて、自分が沼津にどのぐらい散財したのかのデータを把握できています。
卒業まで残り短い時間しかありませんが、在学中に救命講習の上級コースを受講しようと思います。今後のキャリアでは、業務にコツコツ取り組んで、自分の夢である動力車操縦者になることを目指しています。
留学して、かつての弱みが今の強みに変化
11号館 国際センタ―前にて
Q. 留学して良かったこと・楽しんでいることは?
旅先で沢山の友達ができ、さらに将来の夢を確実に見つけたことです。
休日にはよく一人旅をしていたので(定期的に沼津に)、そこで民泊を経営しているお母さんやお店の店主など、地元の方々と仲良くなり、一緒に楽しく食事や電話する他、大変だった就活の時期には皆が相談の相手になってくれ沢山の力をくれました。
1年の時から「就職」を将来のミッションだと思い、将来何をしようかとよく考えていました。2022年10月、鉄道開業150周年(新橋~旧横浜間)を迎え、関東の鉄道各社が多くのイベントを開催していました。当日、応援の気持ちで横浜→新橋を乗車して、SL広場で汽車の汽笛に合わせて鉄道唱歌を歌った後、日本の鉄道事業の素晴らしさを実感して、自分もこの業界の一員、その中でも運転士になりたいと思いました。そこから駅のアルバイトで仕事したり、就活で各社の採用試験を受けまくって、今年ようやく内定をいただきました。
留学して、日常の友達ができて、そして将来の夢も見つけて、本当に良かったと思います。
Q. 留学中、苦労したことは?
3年の時、将来のキャリアについて考え、毎年恒例の資格受験勉強の他に、アルバイトも変えようかなと考えていました。履修ではその1年間いっぱいの科目を登録し、それは全部必須で学校の方はもちろん油断できないし、自分でお金を出している資格の受験にも落ちたくない。さらに様々な会社に履歴書を出したり、面接に行ったり。振り返ると、意外と早めに就活を経験していたのかなと今は笑いながら話せますが、当時は荷が重く感じていて息苦しかったです。
Q. 留学を通じて成長したことは?
おそらく自分の性格だと思います。母国にいた時は人見知りで、自ら声をかけたり、会話を始めたりすることはめったにありませんでした。日本での留学生活を通じて、特に色々な種類のアルバイト経験から、様々な人に出会い、教わったり、励まされたり、たまにもちろん怒られたり。気づかないうちに、急に自分から声をかけられるようになっていました。現在のアルバイト先では社員の方々に「しゃべるぅ」というあだ名をいただきました。
やはり会話がすべてのやり取りの始まりだと思います。そしてかつての弱みが今の強みに変わったのは、一番成長できたことじゃないかと思います。
自転車の旅が、後の就活に活かせ内定のカギに
Q. 日本での印象深いエピソードは?
私が2年生の頃の冬休みの時に、その年の箱根駅伝に中大が準優勝を獲得できたニュースが話題になりました。個人の用事で沼津に頻繁に通っていますが、その朗報を聞いて、自分も箱根に登りたいと思いました。ちょうど自宅にママチャリがあったため、電車ではなくて自分の力(自転車)で沼津に行ってみようと決めました。
埼玉の自宅を出発して3日目に無事箱根の国道一号最高地点に辿り着きました。あの時の気持ちは今でも忘れられません。雪が程よく積もっていた山道で鉄道唱歌の歌詞を思い出しながら自転車を押し登り、計画通り正午に山頂に着いて、芦ノ湖の清い水面で富士山の映りも無事見ることができました。そこでかなり装飾した自転車と一緒に沢山の写真を撮りました。この経験は後にバイトの転職や就活の面接に活かせ、ある企業の内定のカギにもなりました。
Q. 母国と日本の違いを感じるところは?
日本では「他人事」という言葉をよく聞きますが、実際いざという時になったら、赤の他人のことであっても自分のできることをやっていることが素晴らしいと感じています。朝の駅で、貧血などが原因で倒れた乗客の介護に何度も行ったことがあります。皆お互い知り合いでもないのに、自腹でお水を買ってあげたり、駅でアルバイトとして勤務中、走って自分のところに応援を要請したり。一番不思議に感じているのは、いざという時に絶対に看護師さんなど救急資格保有者の方が現われて、救護活動に協力することです。
ネット上で「日本の通勤客はみんなNPCっぽく見える」というつっこみがありますが(笑)、私が観察した結果、日本では皆、いつでも助け合う心と行動に移す決断が備わっていると感じます。冗談話で「これは安心して倒れられるわ」と思えるぐらいに、日本の優しさを日々感じています。
自転車にて沼津駅に到達!
日本の鉄道事業の素晴らしさを実感
コロナの時期は友達とカフェで受験勉強
とりあえず一歩を踏み出すことが大事
留学は義務教育と違って、高度な自由かつ自主性が必要な「課金」項目のような感じがします。他人のためではなく自分のための留学なので、評価基準もなくて(単位だけは落とさないで!)、自分が満足すればそれが素晴らしい留学生活だと言えますから。
大事なのは、「何かやりたい」の気持ちです。何かをもっと知りたい、自分で感じたいと思うことは絶対あると思います。それを叶えるために、留学は1つのいい選択肢ではないかと思います。留学の素晴らしさは、かなり長期間で知らない環境で過ごせることです。留学先の言葉(語学)はもちろん、他国の社会を見学して、母国で簡単に身に付けられないことを勉強して、違う環境で育てられた人と出会い、学びたいことをちゃんと身につけ、さらにキャリアを考えるなど様々なことができます。
「これから」や「未来」という言葉は、一見大きすぎて怖くてうまく決められないかもしれませんが、大丈夫。とりあえず一歩を踏み出すことが大事です。
「なりたい自分があって、その前の前に今いると思ったら、行きたいところ・やりたいこと、見えてこない?」ドラマの中のこの言葉が、私を入試前から就活が終わるまで支えてくれました。これをぜひ多くの人に伝えたいと思います。一気にではなくて、一歩ずつ確実に踏んで、その間に自分の夢を追う進歩率を確認したり、進路を考え直したり、完璧にしたり、自分なりに頑張り続ければ、いつか必ず、「もうここまできたんだ」と思う日が来るでしょう。
Message -後輩の皆さんへメッセージ-
As far as I'm concerned, studying abroad is a fantastic experience in one's life. You can learn freely what you want to know, and it is also a very precious chance for you to feel another society and the people there. By learning and speaking a foreign language, living in a new community, and making friends raised in different environments, you will gain a special treasure that will value your whole life.
Surely, this is not a simple story like travelling abroad for just a week. I want to recommend our Chuo University here in Tokyo. As Chuo University is renowned as a perfect university of law, it is also like a kind of club, filled with dreamers for the future, and it is a family for every student. The word I acquired from the professor of my faculty is "until a high-school, you guys finished your studying mostly by remembering, so you were treated as a pupil. However, from now on, as a student of Chuo University, you sit here because you want to know and understand [why]. That’s why I treat you all as a student, and whenever or wherever you are in the future, do not forget to solve the question [why]." At Chuo University, we study hard to finish our academic, also we are searching, or we can say we are imaging our ideal future and making it come true step by step, with so many friendly professors and interesting friends around us.
Nevertheless, remember to keep the balance between studying and life. Shifting between relaxing and worrying is the key to an ideal future. Active positively, check carefully, forget the unpleasure things sometimes and plan a bit earlier, someday in the future, you will find your experience of studying abroad is the brightest melody among the symphony called life performed by yourself!
私にとって、留学は人生の中で素晴らしい経験です。知りたいことを自由に学べるだけでなく、別の社会やそこで出会う人々を肌で感じられる貴重な機会でもあります。外国語を学び、話し、新しいコミュニティで生活し、異なる環境で育った友人を作ることで、一生大切で特別な宝物を手に入れることができます。
もちろん、これは1週間の海外旅行のような単純な話ではありません。ここで、私たちの中央大学をお勧めしたいと思います。中央大学は法学部が有名な大学として知られていますが、将来を夢見る人たちでいっぱいのクラブのようでもあり、すべての学生にとって家族のような学校でもあります。私が学部の教授から聞いた言葉を紹介します。
「高校の勉強までは、君たちは覚える学習だったから生徒として扱われていました。しかしこれからは、中央大学の学生として、知りたい、理解したいからここに座っているのです。だから私は皆さんを学生として扱います。将来いつどこにいても、疑問を解く努力を忘れないでください。」
私たちは、中央大学で多くの親切な教授や楽しい友人たちと一緒に、一生懸命学業を修め、将来を模索し、理想の未来を描きながら一歩一歩夢を実現させているのだと言えます。
とはいえ、勉強と生活のバランスをとることを忘れないでください。リラックス状態と気を揉んでいる状態の切り替えが理想の未来へのカギです。積極的に行動し、注意深くアンテナを張り、たまには嫌なことを忘れましょう。そして、計画は少し早めに立ててください。そうすれば、将来のある日、自分自身が奏でる人生という交響曲の中で留学の経験が最も輝かしいメロディーであることに気がつくでしょう。