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中杉生がJICAエッセイコンテストにて国際協力特別賞を受賞

2016年03月15日

 国際協力機構(JICA)では、中学生、高校生を対象に『JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト』を開催しています。開発途上国の現状や日本との関係について理解を深めるとともに、国際社会のなかで自分たちがどのように行動すべきか考えることを目的としています。2015年度に54回目を迎えた高校生の部では総数69,755点の応募があり、厳正なる審査の結果、中央大学杉並高等学校3年生・小谷野ひなのさんのエッセイ『本当の幸せとは何か』が、高校生の部 個人賞にて国際協力特別賞を受賞。2016年2月27日(日)には表彰式が行われました。
 
エッセイ『本当の幸せとは何か』

 中杉で実践されている学習プログラム『PBL版 高校生のための国際協力入門』のタイ現地研修に参加した小谷野さん。タイ西部・カンチャナブリーにある児童養護施設「生き直しの学校」で出会った少年を通じ、一方的であった自分の価値観への気付き、小谷野さんが考える本当の幸せについて綴っています。

『本当の幸せとは何か』リンク

 

 また、国際協力特別賞の受賞にあたって、『生き直しの学校』を運営するドゥアン・プラティープ財団創設者、プラティープ・ウンソンタム・秦 氏より、お祝いの言葉が届けられました。   プラティープ氏のコメントはこちら

プラティープ・ウンソンタム・秦  
1952年、タイ・クロントイスラム出身。
社会福祉活動家。スラムチャイルドケア・センター創設者であり、スラム地域開発委員会理事長でもある。

 

↑生き直しの学校の子どもたちと堆肥づくり
(じょうろを持つ女性/小谷野さん)


↑生き直しの学校の子どもたちとの交流
(左端/小谷野さん)
 


小谷野ひなのさん(中杉3年)
Q エッセイコンテストに応募した理由を聞かせてください!
 私が当エッセイコンテストに初めて応募したのは中学1年生の時でした。今回で応募は6年目です。昔から文章を書くことが好きで、はじめはなんとなく応募していました。中大杉並高校へ入学してからは国際協力の分野に興味を持つようになり、自分の考えや思いを限られた字数の中で表現して、それをたくさんの人に読んでもらいたい、という思いが強くなり応募しました。

Q なぜ、タイの社会問題に着目していますか?
 他国を知ることで自らへの理解を深めることができるからです。今やタイは急速に発展し、中進国となっているものの、様々な社会問題を抱えています。これらの中には日本などの先進国も抱えている同じような問題があります。これら社会問題に目を向けることで、私たちは多くのことを学ぶことができます。

Q 国際協力特別賞を受賞しての感想は?
 まさか自分がこのような賞を頂けるとは本当に思っていなかったので、とても驚きました。自分の経験や感じたこと、これからの私たちにできると思うことを素直に文章にしました。エッセイを読んでくださった審査員の皆様方、高校で国際協力を学ぶ場を提供してくださった先生、現地で出会った皆さん、陰ながら見守ってくれた両親、すべての方々に感謝しています。

Q 大学入学に向け、意気込みをどうぞ!
 4月から、中央大学の経済学部に入学します。大学では高校生活で学んできた国際協力やフェアトレードについて再度知識を深め、経済はもちろんのこと経営やマーケティング、農業開発について学びたいです。できる限り現地へ足を運んで、たくさんのことを目にしたいと思います。将来的にはタイなどの中進国を含めた開発途上国に、「生産性や効率」だけを追い求めるのではなく、すべての人々に行き届くような国際協力を行うことを通して貢献したいです。人間は誰しも相互に依存し合っていて、協力していかなければならないということを忘れずに、これからも努力していきます。