
↑国際センターがトビタテについて説明
今回の報告会では、デンマークへ留学した石居秀教さん(法5)とフランスに留学した中川瑛さん(法4)が発表を行い、それぞれ留学中の体験談や留学後の成長面などについて報告しました。

←報告会後に開かれた相談会の様子。
トビタテ生と国際センターが、
留学を希望する学生から相談を受けた
石居 秀教さん(イシイ ヒデノリ)さん/法学部5年(採択時4年)

渡航地域:デンマーク
留学期間:2014年8月21日~2015年5月31日
留学計画内容:社会福祉、税政策、デンマーク人の文化や考え方、雇用状況を学ぶ+日本に導入できる政策などを調査する。
デンマーク留学を決めたワケ
就職活動中に「将来、どうしたら幸せな時間が過ごせるか」と考えた時、日本社会における労働時間の長さに気が付きました。世界の労働時間に目を向けると、福祉先進国として有名なデンマークは労働時間が短く、幸福度が世界1位であることもわかりました。もともと日本の福祉に貢献できる仕事に就きたいと考えていたこともあり、デンマークに留学を決めました。
周囲の協力を得て実践活動を計画
応募する上で実践活動は重要だと思います。僕は「留学先の大学で社会福祉について勉強するだけでなく、より実践的に学びたい」と思い、デンマークの老人ホームでボランティアをすることにしました。日本の老人ホームと比較するためです。
受け入れ先を探すため、インターネットでデンマークの老人ホームを調べ、メールを書きました。2、3日後には返事を頂くことができ、現地でボランティアに伺うことができました。このほか中央大学に留学中だったコペンハーゲン大学の学生に相談し、彼がもともと参加していた社会学に関する学生雑誌の制作に加わりました。
文化交流も希望していたため、コペンハーゲン大学では日本語を教えている教授に協力を依頼。日本文化に関心を持つデンマーク人の学生を紹介してもらい、一緒に日本語喫茶を開いて文化交流やイベントを企画しました。
トビタテのココがいい!
トビタテの倍率は現在のところ、3、4倍程度です。十分に留学の権利を得ることができる数字だと思います。大学への留学に限らず、インターンシップ、スポーツ、芸術などさまざまなジャンルに対して、十分な奨学金を支援しています。壮行会などでトビタテ生たちと交流でき、みんなの留学計画を聞いて留学に向けた心構えもできます。Facebookでもトビタテ生たちみんなと繋がっているので、それを活用して留学中に同じくデンマークへ留学していたトビタテ生に実践活動の協力をしてもらったり、相手の活動の一端を担わせてもらったりしました。
申請書作成のコツ
第一に、書き始めること。文章をいきなり書く必要はありません。考えをアウトプットしてみてください。第二は、人に見てもらうこと。自分では気が付かなかった方向性が見つかるかもしれません。ただし、

自分の成長に繋がります
国籍を問わず、大切な仲間ができました。また、世界で活躍できる人物は英語が話せるだけでなく3ヵ国語を操れたり、スキルや人間的魅力があったりします。皆さんにも、ぜひトビタテに挑戦して欲しいです。絶対、無駄にはなりません。申請書に書いた内容は就職活動にも活用でき、自分の成長にも繋がります。
中川 瑛さん(ナカガワ エイ)さん/法学部4年(採択時3年)

渡航地域:フランス
留学期間:2014年9月1日~2015年6月26日
留学計画内容:政治哲学・国際法・国際政治の学習を通して正義論を学び、その領域において国家を超えた集合体(EU)における主権問題・国際関係・経済(特に福祉)政策について研究する。
なぜ、フランス留学?
僕の留学目的は、国際倫理学の研究でした。この学問の中心には政治哲学があります。政治哲学は、さまざまな領域で判断を下す時の軸になります。例えば、生活保護は必要な人にだけ現金を給付する社会保障。これに対してベーシックインカムは、国民全員に現金を給付します。どちらがより平等か、自由か、考えたことはありますか? この時、「では、平等とは自由とは何か。国家がやるべきことは何なのか」という議論になります。こうした問題に取り組むと、必ず人権問題が持ち上がります。僕は、さまざまな国が混合している欧州連合(EU)の拠点、フランスのストラスブールではどのような福祉政策が行われ、委員がどのように配置されているか気になり、それを見に行くためにストラスブールを選びました。ストラスブール大学政治学院は、「大統領になるにはストラスブール大学政治学院に行かなきゃいけない」というくらいのエリート大学です。ここで勉強するというだけでも、自分の人生経験として役立つと思いました。
グローバルに戦うためのスキル
この大学に留学して、「エリートは自国語が話せる。英語ももちろん話せる。さらに、もう1ヵ国語ぐらいは、みんな喋れる」と分かりました。アカデミックでもビジネスでも、グローバルな領域で戦うなら、英語は当然、その次の言語が話せるようにしておくのは非常に重要です。僕は国連公用語で、かつアフリカでも多く使われているフランス語を話したいと思い、フランスに行きました。
面接では、自分はこれまで何をやってきたのか、これから何をやっていきたいのか、なぜそこでやりたいのかまで明確に説明すれば受かります。

先輩トビタテ生からテクニックを学べ!
トビタテでは、プロジェクトを自分で立ち上げられます。僕は「ヤドカリ」、「トビタテ!学生発信局」、「知の見取り図」の3つを立ち上げました。「トビタテ!学生発信局」はトビタテ生の活動を紹介するサイトです。日本代表選手紹介というページがあり、トビタテ生が留学計画書に何を書いたか紹介しています。こういう書き方をするんだ、こんな書き方もあるんだ、ということをこのページで広めています。そうすれば、トビタテ応募の際に書き方のテクニックに苦心する必要はなくなります。