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トビタテ!留学JAPAN 第1期生 第1回報告会(カンボジア・韓国・フィリピン・シンガポール)_詳細レポート

2015年06月11日

「トビタテ!留学JAPAN 第1期生 報告会」にて、プログラムを修了した3名から個人の留学経験を語ってもらいました!

竹田 響(タケダ ヒビキ)さん/総合政策学部4年(採択時3年)

コース名:新興国コース
渡航地域:カンボジア(プノンペン)、韓国(ソウル)
留学期間:2015年2月23日~3月24日
留学計画内容:カンボジアの地雷除去団体でインターンシップ、韓国の大学で短期語学留学

 
 面接(二次審査)のポイント 
 面接(二次審査)では、留学に行きたい理由を明確にしているかを見られています。自分の関心がどこにあり、何がきっかけで、いつから関心を持つようになったか。それがどう変わって今の自分になり、今後はどのように将来に繋げたいか。これらを自分の言葉で伝えることを意識しました。
 事前研修後に留学計画を変更 
 平和構築、人道支援に関心があり、当初はパレスチナに行く計画でした。しかし情勢不安になり、渡航できなくなってしまって……。事前研修後にカンボジアと韓国行きに計画変更をしました。
 私は人道支援に関心があることをアピールして採択されたため、その軸が外れた新たな留学計画では変更が認められません。そのためカンボジア・プノンペンでは、地雷除去をしているNPO団体で、展示会開催に向けた資料作成などのインターンシップを10日間ほど行いました。その後、韓国の大学へ。もともと韓国語を勉強していたので、そのブラッシュアップのために留学をしました。
私のように計画を変更したトビタテ生がいたと聞いています。変更する場合、「もとの計画と同じ質が担保されているか」が重要になります。
 トビタテのココがいい! 
 トビタテの利点は、大学への留学に限らず自分が勉強したい分野に奨学金を出してもらえるところ。また、さまざまな分野で勉強をしている日本全国の学生たちにも出会えます。全員と会って話すことができなくても、トビタテのFacebookで繋がっているので情報交換ができます。
 トビタテに参加して 
 参加前は、どんな分野・仕事から平和構築に携わればいいか迷っていました。しかし参加後は、専門分野を極めるスペシャリストではなく、広い知識を持つジェネラリストとして携わりたい、と考えるようになりました。
 留学希望者にメッセージ 
 自分は何に興味があるのかをよく知るために、学外へ足を踏み出す必要があると思います。勉強会やセミナーに参加すると、自分が知らないことを知っている学生に出会えるので面白いです。
 あとは、まずやってみること。私はトビタテに合格しましたが、落ちた留学支援プログラムもたくさんあります。情報をしっかり得て、何度でもチャレンジしてみてください。
 

大森 樹(オオモリ タツキ)さん/法学部4年(採択時3年)

コース名:新興国コース
渡航地域:フィリピン(マニラ)
留学期間:2014年8月21日~2015年3月5日
留学計画内容:インターンシップを通じてマネジメントと販売促進


 海外に興味がなくても合格できる! 
 留学を希望している人は、もともと海外に興味がある場合が多いかと思います。しかし僕はそれまでサッカーに夢中で、初海外は大学1年生の時でした。それも、たまたま旅行に行った、というだけです。ですから、「これまで海外に興味がなかった人でも合格できる」ということを頭に入れておいてください。
 留学した理由 
 学生団体でボランティアをしていました。しかし、ボランティアという考え方に疑問を持ち、ボランティア以外の側面から途上国の人と関わりたいと考えるようになりました。そんな時、ゼミで「BPOビジネス」という、貧困層の人と一緒に行うビジネスについて学び、実践するためにトビタテに参加しました。
 インターンシップ先の探し方 
 興味のある企業、団体のお客様相談室に問い合わせをしました。インターンシップ先が無事に決まったのですが「フィリピンの事業がストップした」との連絡をもらい、別の企業へ行くことになりました。新たなインターンシップ先は、貧しい地域の人を雇って蚊帳(かや)を生産し、貧困層に販売する、という事業を行っている会社。僕はそこで、販売数を増やすための営業活動と就労者のマネジメントをしていました。
 トビタテの面接時はインターンシップ先を探している段階だったので、意欲と熱意を込めて自己PRをしたことが合格できた理由のひとつだと思います。
 アクシデントが勃発! 
 海外ではさまざまなアクシデントに遭遇すると思います。トビタテ留学中はどんな状況になっても自分の意志・判断で行動し、やり遂げるという心構えが必要です。
 僕もいくつかのアクシデントを経験しました。例えば、インターンシップ先でのこと。インターンを始める前に企業側から「こういう事業があって、貧しい地域のお母さんたちが働いている」と説明されており、事業基盤が整っていると認識していました。ところが、現地へ行ってみるとお母さんたちは仕事をしていないし、そもそも販売先や販売ルートが確立されてないため、物が売れない。この状況で運営を任され、完全に不意打ちでした。さらに、インターンシップ開始から2ヶ月たったころ、上司が家庭の事情で日本に帰ってしまいました。2ヶ月に1回、1週間程度はマニラに来てくれるのですが、それ以外は僕とフィリピン人のお母さんだけ。お母さんは英語があまり話せない人で、ホワイトボードに絵を描いてコミュニケーションをとっていました。
 そして、ホームステイ先を4ヶ月目で追い出されてしまう。結局は現地で知り合ったフィリピン人に住まいを紹介してもらい無事に移り住みました。こうしてハプニングが次々と突発的に起こりましたが、常に冷静に物事を分析するよう心がけ「目的を達成させるんだ!」という強い意志で克服することができました。
 留学を通じて得たもの 
 トビタテに限りませんが、アクシデントが起こるのでそれに対する耐性と柔軟性がつきます。僕の場合は、自分で何とかしなければいけないことが多かったです。
 あとは、表現力。日本では「何も言わなくてもわかるでしょ」という雰囲気があると思いますが、それが海外では通用しない。「言わないと分からない」ということが絶対に出てきます。きつく言っても受け入れてもらえないので、どう伝えるか考えるようになります。インターンシップ先でお母さんたちのスケジュールを管理する時は、彼女たちの言い分を聞き、それに対して自分に何ができるかを考えました。
 トビタテだからこそ得たもの 
 自分で留学計画を立てるので準備段階でやることは多いですが、自分で計画を作るのはいい機会だと思います。Facebookにはトビタテ生が活動記録を上げているので、それを見て「自分は何をやっているんだろう……とりあえず動くか!」とやる気、行動力がつきます。事前研修では日本について海外で発信するように言われ、皆の前でプレゼンする機会も出てくるので、気付くと発信力も身に付いていると思います。
 留学希望者にメッセージ 
 今の段階でいいので、目標を明確にするといいです。いろんなことを経験すると目標が変わっていくかもしれませんが、その場で出せる目標でいいと思います。あと大事なのは、ワクワク感。自分でもワクワクするような留学計画を作って、他人が聞いてもワクワクする話ができたら面接も大丈夫。そのためには、自分のやることに自信を持つことが大事だと思います。
 トビタテのサポートは手厚いです。「トビタテを利用して、自分がやりたいことを実現する!」という感覚でOK。そうでなければ合格できないと思うし、留学してもあまり意味がないんじゃないかな。事前事後研修など大変に思うことがあるかもしれませんが、勉強になることがたくさんあります!
 

阿部立希(アベ タツキ)さん/商学部4年(採択時3年)

コース名:世界トップレベル大学等コース
渡航地域:シンガポール
留学期間:2014年9月1日~2015年4月20日
留学計画内容:交換留学(春派遣)と現地インターンシップ


 留学した理由 
 将来の夢は、ビジネスマンとして日本と海外の架け橋となり、日本の素晴らしい技術や製品、サービスを広めること。留学計画を作成する時は、留学をこの夢を実現するためのステップとしてとらえ、そのために「大学で知識を付ける」「インターンシップをして海外で働く経験を積む」というプランを立てました。
 企画制作のコツ 
 企画制作のコツは、目的の明確さと具体性。明確さとは、目的意識を明確にして、僕の人生にとって、この留学はどんな意味があるかを記載しました。具体性は、「経営学を学ぶ」という目的にとどめず、留学先の教科を調べて「これを履修します。理由はこうです」とトビタテの面接で言い切りました。実際は履修しきれませんでしたが、物事は予定通りに進まないものなので、自信がなくても「やるんだ!」と言いきった方がいいです。
 海外でのインターンシップ 
 実践活動として、学校に行きながら週1回はインターンシップをしました。「英語が不安で、いきなり海外で働けない」という人もいると思います。僕も留学前は、英語で自己紹介をするには暗記してからではないと、ほとんどできない状態。そのためインターンシップも最初のうちは大変でした。しかし、トビタテに応募する熱意があれば大丈夫です。インターンシップは実践活動という名の語学学校。重く考える必要はありません。
 トビタテのココがいい! 
 トビタテは奨学金が手厚く返済の必要もないため、物価が高いシンガポールでも金銭面の心配をすることなく過ごせて、留学に集中できました。
 また、トビタテにはコミュニティがあり、参加者が世界中に散らばって面白いことや聞いたこともないようなことに取り組んでいる様子がわかります。意見交換する機会もあり、自分がやってきたことを話して「すごいね」と言ってもらえるのがモチベーションになりましたし、落ち込んでいる時は頑張っている人の姿を見て心の支えにしていました。
 交換留学を考えている人に知ってもらいたいのは、海外の大学で履修した場合、本学で帰国後に単位認定されるということです。認定される単位数によりますが、これにより留学をしても4年で卒業することができます。
 トビタテでついた自信 
 大学で知識を吸収し、プレゼンテーションのスキルを学んで、自分に自信が持てるようになりました。以前の僕は、英語を話すスピードや間合いの違いから、欧米系の人との会話に苦手意識がありました。しかし、事前研修の時にプロジェクトディレクターの船橋力さんが「なんでも目の前のコトに飛び込んでこい。今しかできないぞ!」と熱く語っていて、この言葉を胸に「恐れることはない」と挑戦しているうちに自信がつきました。
 応募を考えている人は、留学を目的じゃなく将来の夢に近づくための留学だと位置づけてみてください。そうすれば、自然とそのために何をすればいいか計画が浮かび上がり、具体性のある計画に繋がります。自分が何をやりたいか考えるところから始めると、計画が充実します!