中央大学法学部政治学科4年 柘植哲郎
私は大学入学当初から世界で活躍する人材になりたいと考え、その目標に向かって様々な経験をしてきました。就職活動においても、当初の目標を叶えられる企業を志望し、結果、外資系企業に就職することになりました。その企業はドイツに本社があり、入社までに一度本社を見てみたいと思っていたところに、「GO GLOBAL」ページが目に入り、実際に世界で活躍しておられる先輩方にもお会いし、世界で活躍するために必要な力を知りたいと思い、ヨーロッパへ赴きました。
YAMAMOTOYAMA of America UK Office: 喜田 澄さん

ロンドンにある日本料理店でお会いしました。喜田さんは、「これからの人材には“対人力”が必要」と仰いました。これは、喜田さんが山本山のヨーロッパオフィスをひとりで立ち上げ、あらゆる業務をこなしてきたという経験を通して痛感されたものです。
食を扱う仕事の難しさはその品質を分かってもらうことです。例えば、海苔などは外国の方は幼い頃から馴染んでいたわけではないので、その味の違いがわからないそうです。これを上手く説明することは非常に難しいため試行錯誤してらっしゃいます。
一番、印象に残ったのは、食は一生ついてくるというお話でした。これは、グローバルに活躍するとは言っても食に関してはどうしても生まれ育った国の味が恋しくなるというもので、グローバル化社会でも自国の食というのは切っても切れない縁なのだと感じ、興味深かったです。
喜田さんにお会いして感じたことは、人間は生まれ育った国の食を忘れることはできないということでした。
Nikon UK Ltd:草刈 建太郎さん

ロンドン郊外のカフェで仕事終わりにも関わらずお会いしていただきました。草刈さんは「今は問題解決に優れた人材が必要とされる時代。自ら課題を見つけ、その課題を解決するために手段を検討し、ゴールを設定するという能力が重要」と仰いました。それは、これからの時代、日本人だけの競争ではなく、特にアジアをはじめとする世界中の人々と競争しなければならなくなるからです。
草刈さんにお会いして感じたことは、社会人に求められる基本的な力である問題解決能力は、国内においても、海外においても重要だということでした。
OECD(経済開発協力機構)パリ本部:伊藤 敦人さん

セーヌ川のほとりにあるOECD別館でお会いしました。伊藤さんは、「目的意識を持った図太い人間が今後必要な人材である」と仰いました。「グローバル・スタンダードと言われているものは、今成功している欧米企業のやり方ではないのか」とのお話もありましたが、これには自分も同意見でした。
また、「専門性を掛け合わせることも重要」との言葉も印象的でした。これは、伊藤さんが、英語×フランス語×ファイナンスの力で今のポストを得たことによります。伊藤さんのキャリアはファイナンスを軸に形成されているのです。
伊藤さんにお会いして、専門性をもつことの大切さを痛感しました。なぜなら、日本人同士だけではすまされないこれからの競争において、専門性を持っていないとその競争を勝ち抜いていくことができないからです。
以上お三方にお話を伺って、私は改めてグローバル人材について考えました。その結果、目的意識を持ち、設定した目標を達成するための問題解決力を備えた人材がグローバル人材であるとの結論に達しました。これは海外で働くことだけでなく、国内で働くことにも通じます。私は今後、仕事を通して、日本企業の企業競争力を高めるという目標を持ち、達成したいと思っています。そのために、自らのアンテナを世界に向けて趨勢を読み、さらに深い専門性に基づく問題解決力を持ちたいです。
Think globally, Act locally!