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グローバル・パーソンメッセージ vol.015 岡田 克彦さん

村落開発および保健医療支援プロジェクトを遂行

現在私は日本の国際協力NGOに所属し、アフリカのマラウイ共和国で現地代表として、貧しい農民の生活改善を目指した村落開発支援プロジェクトと、マラリアやエイズ、母子保健といった保健医療の改善を目指した保健医療支援プロジェクトに携わっています。字も書けないような村人たちを相手に毎日四苦八苦していますが、一つひとつの活動が形になり、日本人の持つ知恵や経験を伝えることが出来たとき、微力な自分でも人の役に立てるのだとやりがいを感じています。

人はひとりでは生きていけない

学生時代には、クラス、ゼミ、クラブ活動を通して、日本人、外国人を問わず、多くの人と接する機会を得ました。とくにラグビークラブ(準体育会のパトスラグビークラブ所属。26代目キャプテンも務める)を通して、優勝というひとつの目標を共有する中、人それぞれの思いがあって参加していることに気づかされ、決して自分の思いだけを優先してはならず、人それぞれの思いも共有しなければ、ひとつの目標も叶えられないことを学びました。社会はひとりでは構成できず、人の集まりであること。いろいろな人の思いが集まって社会を構成していること。その社会の中で生きていくために人の気持ちを考える力が養えたことは非常に大きな糧となっています。

幸せのカタチをカタチにすること

同チンバール中学校にて。農業クラブの生徒たちにパーマカルチャー農法について教えているところ

幸せのカタチは、人それぞれにあると思いますが、みんなの幸せのカタチをカタチにしていくことが私の幸せのカタチです。途上国で暮らしていると、日本には、最先端の技術でなくても、世界に伝えられる、伝えるべき、知恵、知識、経験、技術がたくさんあると日々感じています。そんな日本の持てる力を少しでもみんなの幸せのカタチ作りのために、役立て、伝えていくことが出来たらと思っています。

「今」そして「日本」を見つめ直してほしい

マラウイ共和国ドーワ県ナンブーマ地区、チンバール中学校にて。中学校校長と

「今」を生きていることを見つめ直しほしい。そうすることで、「過去」を振り返り、「未来」を見据える目が養え、今、そして、これから、自分が何をしなければならないかが見えてくると思います。皆さんの親が生きてきた時代と比べるとわかりやすいかもしれません。私の場合、日本の高度経済成長期を支えた団塊の世代がやってきたこと、やり残してきたことを見つめ、日本人として何ができるか、何をするべきかを考え、自分の生き方を模索してきました。学生の皆さんには、ぜひ、「今」を見つめ直し、「日本」を見つめ直してもらえたらと思います。