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「水環境に関する国際シンポジウム」を開催しました
2013年03月22日
水に関わる諸問題とその解決に向けて
現在、洪水や渇水といった自然災害や、依然として改善されない、あるいは悪化の一途を辿っている水環境・水辺生態系の問題など、世界の水を取り巻く課題は拡大し、複雑化しています。
本学では、このような課題に対応すべく、大学院理工学研究科に国際水環境理工学副専攻を設置。国連アカデミック・インパクトの国際的な貢献とも連携する形で、高度専門職業人としての水環境・水処理技術者の育成に取り組んでいます。
2013年3月22日は、国連総会で決議された「国際水の協力年」であり「世界水の日」という、人類が水環境に対する課題を強く心に想起すべき日に、本学の取り組みを基に、これらの活動をさらに発展させ、国および地域、そして地球規模における“水”に関わる諸問題とその解決に向けた科学技術の研究成果の発表と討論を行い、さらに地球規模の温暖化影響のもとにおける水災害の適応策を検討する場として、中央大学「水環境に関する国際シンポジウム」を開催しました。
当日は、ニューヨーク国連事務総長である潘基文(パン・ギムン)氏からのビデオメッセージの紹介とともに、前国連広報担当事務次長の赤阪清隆氏による基調講演がなされ、その後、世界各国の水環境・水管理に関わる専門家12名による講演が行われました。参加者は、関連企業をはじめ、中央省庁や地方自治体関係者など約50名。参加者からは「開催の趣旨、時期、出席者の選定、いずれも時宜を得て的確なものだったと思います。水環境問題に関しては世界中が大切だと考え、取り組まなければならないと認識しています。大変良いシンポジウムでした」「午後の講演では、東南アジアの気象および水環境の実態をまとめて聞くことができ、世界観ができました」などの感想が聞かれ、コンパクトながら、大変活気のあるシンポジウムとなりました。最後に行われたディスカッションでは、本学理工学部都市環境学科の山田正教授から「このシンポジウムを機に、次回は2015年に韓国で開かれるworld water forumで互いの意見や経験を交換できる機会をもちましょう」との提案もなされ、今後の発展に向けた大きな足掛かりとなりました。
シンポジウム終了後には、別室でFarewell Partyも開かれ、登壇者と参加者が交流を深めました。また、シンポジウム会場前で実施された、国際水環境理工学副専攻を履修する留学生を含めた学生による、水に関わる研究ポスターコンテストの表彰も行われました。
[開催概要]
日時:2013年3月22日(金) 9:00~18:00
会場:中央大学後楽園キャンパス
主催:中央大学
後援:国際連合アカデミック・インパクトUNAI、国際連合広報センターUNIC、国土交通省、東京都建設局、江戸川区、NPO法人日本水フォーラム
登壇者
基調講演
赤阪清隆(公益財団法人フォーリンプレスセンター理事長/前国際連合広報担当事務次長)
※赤阪清隆氏の講演内容はこちら
招待講演
李舜鐸(国際水文環境学会会長/嶺南大学 教授)
Bin Wang(ハワイ大学 国際太平洋研究所 気象学部長)
竹内邦良(独立行政法人土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター センター長)
福岡捷二(中央大学研究開発機構教授)
M.L.Kavvas(カリフォルニア大学 デービス校土木環境工学部水文・水資源工学研究室 主任教授)
※福岡捷二教授の講演内容はこちら
※李舜鐸教授の講演内容はこちら
講演
Pham Thanh Hai(水資源大学 河川工学災害管理部門 部門長)
Barames Vardhanabhuti(カセサート大学 土木学科)
陈 晓宏(中山大学 地理科学と計画学院 水資源と環境工学科主任 教授)
敖 天其(四川大学 水資源と水電学院 水文学科 教授)
仵 彦卿(上海交通大学 環境科学工学院 院長 教授)
管 仪庆(河海大学 国際交流処 副処長 准教授)
鱼 京善(北京師範大学 水科学学院 水文水資源学科 主任 教授)