ハンドボール部

ハンドボール部・春季関東学生ハンドボールリーグ戦対法大

2017年05月09日

5月5日 日大八幡山体育館

僅差ものにし連勝 次節筑波大戦へ弾み

 

 指揮官は胸をなでおろした。「やっとこういう試合運びができた」(実方監督)。今節中大は法大と対戦。相手は黒星が先行しているものの、上位校相手にもしぶとい戦いを見せている。リードするも追い付かれ追い抜かれる、1点差で敗れた立教大戦のような展開となったが、同じ轍は踏まなかった。3点差での勝利に、「初めて僅差をものにできた」と中野尚(法4)。今後に控える上位対決に弾みをつける結果となった。

 

玉栄主将のシュート

 

 「ディフェンスの足が動いていた。いい入りはできた」と玉栄悠主将(文4)。先制すると玉栄主将と佐藤龍亮(法4)を中心とした守備が機能。リードを広げる。しかしこの日は森田啓仁(法3)のシュートが決まらず。「相手の守備が真ん中を締めてきた。入るまでサイド勝負」と中野は再三サイドにパスを散らすが、キーパーに合わずネットは揺らせなかった。すると、「オフェンスのミスから守備に切り替えられなかった」(玉栄主将)と守備にもほころびが見え始め、前半終了1分前には同点にされてしまう。なんとかリードで折り返したい中大はここでタイムアウト。次の攻撃、森田のラストパスを空中で取った玉栄主将がそのままゴールに叩き込んだ。「あそこまでいくとは思わなかった。マグレです(笑い)」と司令塔中野にさえも言わしめる「スカイプレー」が飛び出し、再びリード。前半を終えた。

 

攻撃を組み立てる中野

 

 後半スタート直後の数分で一気に追い付かれ、リードされる。「多分誰もが立教大戦が頭によぎった」(玉栄主将)というが、「負ける気はしなかった」(中野)。すぐに点を取り返し同点、守備ではキーパーの大西暁斗(法2)が好セーブを連発。「勝負どころは常に意識している」という言葉通り、大事な場面で躍動した。「安心して見ていられた」と実方監督。リードを奪われる場面はもう一度あったもののすぐに逆転し、最後は3点差。余裕を持った試合運びで勝利を決めた。

 

守備時に指示を出す名冨光輝(商2)

 

 立教大戦の教訓は忘れていない。「流れが良くない時に声が出ていなかった。意識してチームを鼓舞する声を出した」と玉栄主将。守備時は特に選手の声がずっと響いていた。また、後半は森田のサイドシュートも復活。「外そうかと思ったら志願してきた。チーム全員が同じ気持ちでやっている。良いチームになりますよ」(実方監督)。敗戦も糧にしながら、チームとしての成長を続けている。次節は筑波大戦。現在中大より上位にいるチームだ。「簡単に勝てる相手ではないが、なんとか勝ちの糸口を見つけてやっていく」(玉栄主将)。真価が問われる大一番、試合開始からエンジン全開で挑む。

 

◆試合結果

中大32(15-14、17-15)29法大●

 

◆コメント

実方監督

「このリーグ戦で一番いいゲーム運びができた。選手たちが余裕を持ってプレーしていた。これまで後半になるとバタついて、ずっと課題だった部分。点差ではない。守備は及第点。攻撃が、中野を中心に話し合いながら攻めていた。こういう試合をずっとやってほしいね。今2敗で、でも優勝の可能性が無くなったわけじゃない。筑波大の対策も考えているので1つ1つ勝ちにいくだけです」

玉栄主将

「出だしはディフェンスの足が動いていて、良い入りができた。ただ、前半の中盤からオフェンスのミスをうまく守備に切り替えられなかったのが同点にまでされた原因。前半最後のスカイプレーは、タイムアウトで話し合ってやろうと決めた。練習でもやっていたのでその成果。自分も決められてよかった。次の筑波大は簡単に勝てる相手ではないが、なんとか勝ちの糸口を見つけてやっていく。ガチンコ勝負」

中野

「トータルで見れば中大ペースで試合を運べた。キーパーも止めてくれていたので安心感はあったし負ける気もしなかった。(昨年までは守備時はベンチに下がっていたが今年は守備も入っている)しんどいですけど、守れない分声出して、迷惑かけないようにやるしかない。ディフェンスは自分の課題。筑波大には勝っても僅差。今日の展開を自信にして、自分たちのやることをやるだけ。多分通用するので、一からやっていきます」

大西

「自分はキーパーの2番手で、山﨑さんが当たらなかったりちょっと休みたいときに出場して流れを変えることが求められるポジション。チームに貢献したという意味では後半は良かった。シーソーゲームで出場するけど、緊張もしてられないぐらい。集中するしかない。勝負どころっていうのはいつも意識している。流れを変えるという意味で出たら自分の仕事をしたいです」

 

記事・写真:「中大スポーツ」新聞部