自転車競技部

自転車競技部 第30回全日本学生選手権個人ロードレース大会

2014年06月09日

6月8日 長野県・奥木曽湖周回コース
高士が3位!
ツール・ド・北海道出場権も獲得

雨が降る中、3位でゴールする高士

 晴天の下でスタートした今回のロードレースは、9kmのコースを20周とゴール地点までの1kmを加えた181kmの距離で行われた。中大はエースの山本隼(商4)を始めとして、宮一貴(法4)、神開一輝(経3)、高士拓也(法3)、広瀬樹(文2)、原井博斗(法1)、早川侑哉(商1)の7人が出場した。レースは1周目から飛び出した集団が最後までメイン集団に追いつかれることはなく、その集団に残り続けた高士が3位に。他にも広瀬、原井、神開の3人が完走した中大は、9月にあるツール・ド・北海道の参加資格も2年ぶりに手にした。

 1周目から動きを見せたこのレース。「最初から逃げを決めようと思っていた」という神開が付いていくと、高士も「ここで行かないと駄目」と一緒に先頭集団に入った。メイン集団から先頭集団に追い付こうとする選手もいたものの、メイン集団に吸収されてしまい追い付くことができない。8周目を終えた時点での先頭とメイン集団の差は、このレース最大の7分まで開いた。その直後の9周目の途中で、中大のエース山本の自転車がチェーントラブルを起こしてしまう。山本はレースには戻らない判断をし、中大はエース不在の状況でレースを進めることを余儀なくされた。山本と共に上位でゴールすることを考えていた広瀬は「絶対に残らなくてはと思って積極的な走りができなくなった」とメイン集団から抜け出せなかったことを課題に挙げた。

中大からは高士に続く2番目の19位に入った広瀬

 先頭集団もそこから逃げようとする選手をそのたびに吸収し、1周目から10人のまま中盤までレースを進めた。メイン集団では原井など6人の選手が先頭を追って小集団を形成し先頭との差を5分まで詰めるが、またもメイン集団に吸収された。このときに集団のペースが上がり、遅れてしまった早川と宮は相次いでタイムオーバーでDNFとなった。

 レースが終盤に差し掛かると、先頭集団からも徐々に遅れる選手が出始める。そんな中、15周目に神開も先頭集団から遅れてしまった。「意識をそらしてしまって、(差が)一気に開いた」という通り、17周目にはさらにペースを上げて4分差で追ってきていたメイン集団に吸収された。「あそこで我慢していたら違った。展開も良かっただけに悔しい」と作戦通り逃げに乗りながら、一瞬の油断で離されてしまったことを悔やんだ。

 最終周回を迎える時点で、先頭集団は高士を含め6人に絞られた。その後ろにメイン集団から飛び出した追走集団が形成されたがここには中大勢は入ることができず、残った3人はメイン集団の中でゴールを目指した。20周を終えた後にゴールまではさらに1kmの登りが設定されている。先頭集団の高士は「1kmは長いので、最初から飛ばさない」ことを意識して集団の後方を走っていると、予想通りに前を走っていた選手のスピードが落ちてきた。高士はそれをかわし、3位でフィニッシュラインを通過した。「3位は出来すぎ」と喜んだ高士。その約4分後に19位で広瀬、29位で原井、37位で神開がゴールし、4人が完走した。

 トラック種目でも好成績を残している選手が、ロードレースでも表彰台に登ることは決して多くない。さらに今回はエースの山本がトラブルでDNFとなり、ツール・ド・北海道の出場資格獲得に暗雲が立ち込める中での快走だった。今回出場した選手たちが再びそろうのはインカレのロードレース。ここでもさらなる活躍が期待される。


◆大会結果◆
③高士 4時間36分21秒
⑲広瀬 4時間40分06秒
㉙原井 4時間40分08秒
㊲神開 4時間41分19秒
DNF 山本、宮、早川
DNS 緑川竣一主将(法4)、金内一行(経3)


写真・記事:「中大スポーツ」新聞部