サッカー部
サッカー部・関東大学サッカーリーグ戦後期第5節 対慶大
2015年10月05日
10月4日 中大多摩キャンパスサッカー場
長いトンネル抜け出せず 後期いまだ勝ち点なしの5連敗
▲失点を喫し下を向く選手たち
自グラウンドで行われたホームゲームで、慶大に1-3で敗れた。後期開幕5連敗。前節で最下位に転落したチームが、残りの6試合で巻き返せるか。
前半から完全に主導権を握られていた。ロングフィードを効果的に使う慶大の攻撃に苦戦。中大も対策を敷いていないわけではなかった。この日リーグ戦初スタメンの16渡辺剛(経1)や15池田祐樹(文2)を、けが人の続出で手薄になりがちだったサイドバックに起用。共に185㌢を超える長身を武器に、高さのあるヘディングで蹴り込まれるボールを弾き返す。しかし「なんとかギリギリ対応してる状態だった」と手塚監督。24分、スルーパスに飛び出した相手に反応できず裏をつかれ、一度はキーパーの石川拓磨(法4)がシュートを弾くものの、跳ね返ったボールを押し込まれ先制点を許す。幾度に渡るサイド展開で開いてしまったディフェンスライン一人一人の間隔。3小出啓太主将(商4)は「しっかり絞って対応しなければいけなかった」と悔やんだ。 その後もスピード、フィジカル、パスワークの精度が高い慶大に翻弄される時間が続く。前半終了間際の41分、前節は体調不良で出場のなかった19矢島輝一(商2)がペナルティエリア手前でFKを獲得。自らFKを蹴ったが、シュートはむなしくゴールのバー上を通過した。さらに前半のシュートは、この一本のみ。0-1で前半が終わった。
▲相手ディフェンスと競り合いながらボールを必死に追う8山田
「0-1の状態が続けば、絶対に点を取れる時間がくる」(3小出主将)。しかし後半も理想とは程遠かった。56分は右サイドからの速いクロスを頭で合わされ2失点目。78分には右サイド後方にロングパスを通され鮮やかなループシュートを決められ3失点目を喫する。 0-3と敗色濃厚のまま迎えた後半アディショナルタイム、CKから弾き出されたボールを内田祐介(経3)が決め、1点を返す。しかし反撃はここまで。1-3で試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
連敗ストップの鍵は、どこにあるのか。昨年1年生の時から試合に多く出場していたサイドバックの39鴨池陽希(商2)や、今季から背番号10を背負う10三島頌平(商2)、快足で相手ディフェンス陣を切り崩す7古橋匡梧(経3)ら多くの主力選手がけがで離脱するチーム状態。手塚監督は「今いる選手で一つになってやっていくしかない」と語るが、やはり穴は大きい。 そんな中で今節復帰した19矢島には攻撃の起点、そしてチーム最大の得点源として期待が掛かる。しかしこの日は後半で途中交代するなど、コンディションは100%とはいえなかった。19矢島も「今日に関しては全然駄目」と一言。Jリーグチームに内定している相手センターバックに封じ込まれる場面が目立った。 今後は層の厚さが問われる戦いが続きそうだ。終盤から途中出場した29中村文哉(文1)、33田中優一(商1)は好機を演出した。特に33中村は83分に相手ディフェンスを華麗にかわしミドルシュートを放つなど、フィニッシュに持ち込んだ。しかし手塚監督は中村に対し「キチっと決めてほしい」と苦言。苦しいチーム状況の中では、新戦力にも大きな結果を要求せざるを得ない。
桐蔭横浜大が今日の試合に勝利したため、1部残留圏内の10位までの勝ち点の差は現時点で4に開いた。前期を合わせてここまで16試合を消化している。リーグワーストの敗戦数11や総失点数38が目立つが、引き分け2試合という数字もリーグワースト。今後は厳しい試合展開の中で、最低でも引き分けに持ち込めるか。一つでも多くの勝ち点を得ることができるかが大事になってくる。
次戦は8月に行われた総理大臣杯で3位に輝いた流経大。実績では上でも3小出主将は「そこに怖がらず1対1のところ、球際のところ、切り替えのところ、ひとつひとつのところで勝っていくことで試合の結果も変わってくる」と意気込みを語った。昨年、1勝の差で1部残留を決めた。「(降格危機の)プレッシャーを感じながらやらざるを得ない」(手塚監督)。応援する部員やサポーター、首脳陣、そして選手自身。皆が残留を信じ、共に戦っている。その期待に、まずは勝利という形で応えたい。
◆試合結果 ●中大1ー3慶大○
◆スタメン
GK 1石川
DF 16渡辺→26渥美瑛亮(経2)、13小川雄生(経3)、3小出主将、15池田
MF 6飯干雄斗(経3)、9内田祐介(商3)→33田中優一(商1)、27山口陽一朗(商2)→33中村
FW 11翁長聖(経3)、19矢島→33田中、8山田和輝(法4)
記事・写真:「中大スポーツ」新聞部