大学紹介
新年のご挨拶 -学長 河合 久-
2023年01月01日

学長 河合 久
皆様におかれましてはお健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。2023年の年頭にあたり、学長より謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
「中央大学中長期事業計画Chuo Vision 2025」のもと進められてきた改革は、いよいよ成果を遂げる年となりました。
今年、法学部及び大学院法学研究科が茗荷谷キャンパスへ移転、法務研究科ならびに戦略経営研究科が駿河台キャンパスへ移転し、さらには市ヶ谷田町キャンパスでは国際情報研究科が開設されます。
これにより、多摩キャンパスと、後楽園キャンパスを含めたこれらの都心キャンパス群の学生比率はほぼ同じとなり、中央大学は二大キャンパスからなる新しい姿に生まれ変わります。
これらの移転は、本学の輝かしい未来の発展を遂げるための転換であると位置づけており、中央大学が今後進むべき理念を確立することが極めて重要であるとの認識の下、この二大キャンパスにおける今後の教育内容の変更や教育の充実に向けた検討を進めております。
例えば、教員の交流を図り、新しい教育プログラムの開発や、文理横断型の共通科目の拡充発展が期待されます。その手始めとして、都心キャンパス群の法学部、理工学部、国際情報学部において、本年から3学部共同開講科目「学問最前線」が開講されます。
これらのキャンパス間の新たな相互作用は、地域との連携やダイバーシティの推進にもつながり、リカレント教育を含めて「社会に開かれた大学」として中央大学のプレゼンスを高めてまいります。
一方、「中央大学中長期事業計画Chuo Vision 2025」の第2期計画では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を念頭に置いた教育開発・研究支援・国際交流などへのさらなる注力を打ち出しております。
その一つとして、昨年、本学は「中央大学の授業におけるデジタル技術活用の方針」を策定しました。これは、本学で実施する授業については、面接授業を基本としつつ、時代に即したデジタル技術を積極的に活用し、計画性の高い授業設計のもとで、更なる教育の質的向上と、その質の保証に努めることを基本方針として示したものであります。本方針は、面接授業の安易な代替物として遠隔授業を位置付けるのではなく、双方の教育手法の長所や利点を最大限に生かし、これらを相乗することにより、時代に即した教育の在り方と新たな可能性を追求するために設定したものです。
さて、昨年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、終息の兆しが見えないまま今日を迎えています。この惨禍にあって、本学は昨年3月に大村雅彦理事長および学長の連名にて「ウクライナ侵攻に関する声明文」を発出するとともに、国際社会の様々な支援に向けた努力に賛同する立場から、本学においても学内リソースを可能な範囲で活用した教育上の経済的・人的支援の実施を同声明文の趣旨に照らしながら検討を重ね、今般、「ウクライナ国籍学生に学修機会を提供するための特別支援プログラム」を策定し、学びの機会が失われつつあるウクライナ国籍の学部生及び大学院生を一定の条件のもとで受け入れることになりました。
最後に、中央大学の輝かしい未来を創造するために、皆様におかれましては、本学のこうした不断の前進についてご理解賜り、あるいは共に歩んでいただきながら、本年が素晴らしい一年となりますことを心からお祈り申し上げます。
2023年1月1日
中央大学学長 河合 久