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2020年01月01日

新年のご挨拶 -学長 福原紀彦-

学長 福原紀彦

 2020年の年頭に、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。


 Society5.0と呼ばれる近未来の社会では、誰もが経験したことのない未知の課題を解決しなければなりません。狩猟(Society 1.0)、農耕(2.0)、工業(3.0)、情報(4.0)というこれまでの発展の先にある社会で求められる力を養うために、今日、大学での学びの質が問われています。そこでは、蓄えた知識と技能を生かし、創造的かつ自発的に、問題発見と解決に取り組むことができるコンピテンシーを身につけることが大切になります。


 中央大学は、「實地應用ノ素ヲ養フ」という建学の精神のもと、130年を超える歴史の中で、社会を支え、時代を拓く人材を社会に送り出してきました。ここでいう「素」とは、今日のコンピテンシーに他ならなかったのです。


 そして今、私たちは、「行動する知性‐Knowledge into Action‐」を育むというユニバーシティ・メッセージを掲げ、次世代社会に向けて、「中央大学から世界へ、中央大学から未来社会を!」“Go Global, Toward the Future!”という呼びかけのもとに、未来指向で世界基準の大学を目指して、グローバル・コンピテンシーの養成とグローバル・プロフェッショナルの育成を全学的に推し進めています。


 そこで、2020年のはじめにあたり、私たち中央大学の、今年のチャレンジをご紹介しておきたく存じます。


 2025年の創立140周年に向けて策定した中長期事業計画「Chuo Vision 2025」のもと、2020年度の重点政策(CHUO2020)では、グローバル化や少子高齢化の進展、Society5.0による社会構造の変化に対応できる力の育成に重点を置き、教育研究のウィングを健康スポーツ、AIやデータサイエンスなどの新しい領域にも広げることを予定しています。私たちは、学部の垣根を越えてAI・データサイエンスの教育研究を推進する組織や拠点を整備して、Society5.0の未来社会で活躍できる人材の育成に注力します。また、大学の社会連携機能を強化して、人類共通の課題になっている「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に向けて、共に挑戦する組織や地域との連携を強め、ダイバーシティとインクルージョンを推進し、中央大学での学びと研究の環境をより充実させてゆきます。


 また、多摩と都心とに立地するキャンパスでは、世界基準の教育研究を推進するため、各キャンパスの特性を高め、相互連携を深めながら整備を進めています。


 今年4月、多摩キャンパスに「グローバル館」と「国際教育寮」をオープンします。「グローバル館」には、グローバルな教育研究を可能とする施設設備を整え、「国際教育寮」では、留学生や外国人研究者と日本人学生が、学びと生活を融合させた交流を日常的にはかれるようにしています。さらに来年4月には、学部横断的な教育研究施設「学部共通棟」(仮称)の供用も始める予定です。これらにより、多摩キャンパスは、世界に誇ることのできるグローバルキャンパスに飛躍することになるでしょう。


 都心キャンパスでは、法学部3年間と法科大学院2年間の課程連携による早期法曹資格取得を可能とする新法曹養成制度に対応し、施設設備の整備を進めます。法学部・大学院法学研究科の校地校舎の都心への変更に向けて、茗荷谷での新キャンパスの整備を進める一方、法科大学院と専門職大学院戦略経営研究科の校地校舎の変更に向けて、駿河台記念館の建て替えによる駿河台キャンパスの実現準備を推進します。また、施設設備の整備に先んじて、今年4月からは、法学部に新しい法曹養成コースを開設する予定です。


 そして、新学部を含む各学部や大学院各研究科における教育研究の充実、ファカルティ・リンケージ・プログラム(FLP)など全学教育連携の充実、多様な資金獲得の拡大による研究基盤の整備、奨学金等による学修支援の充実、各種資格取得や就職の支援、ボランティア活動やクラブ・サークル活動への支援等による学修経験時間の充実など、本学の特色と強みを活かした施策を持続的に発展させてまいります。


 Society5.0という未来像は、まだ混沌としています。しかし、伝統と実績があるからこそ語れる未来があります。私たち中央大学は、未来の社会を築き支える有為の人材を養成するとともに、持続可能な社会の構築に貢献し、「時代とともに社会とともに、愛され存在感のある中央大学」の新たな伝統を築いてゆきたいと願っています。


 多くの皆さまのご理解とご支援を得て、今年を皆さまと未来への夢を共有する一年にできれば、これに勝る喜びはありません。皆さまのご健勝とご活躍を祈念しつつ、改めて、新年のご挨拶を申し上げます。
 

2020年1月1日     

 中央大学学長 福原紀彦